Lululu EntertainmentおよびPopagendaより2025年9月16日に発売された、PlayStation®5、Switch、PCに対応のサンドボックス・パズルアドベンチャー『ヘンリー・ハーフヘッド』のメディアレビュー総まとめページです。
総合評価
SCORE
67
Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メディアスコアは大きく変わることは少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。
90 | 80 | 70 | 60 |
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神ゲー | 良ゲー | 凡ゲー | 問題あり |
分析した評価データによると、『ヘンリー・ハーフヘッド』は、想像力に富んだサンドボックス型のゲームプレイと、人生の過程を描く感動的な物語を組み合わせた、短時間で楽しめる作品として評価されています。Steamのユーザーレビューでは90件中98%が肯定的で「非常に好評」とされており、各メディアレビューでも概ね肯定的なスコアが付けられています。
この評価の理由は、主人公ヘンリーが持つ「物体に憑依する」という独特の能力にあります。プレイヤーは、椅子やラジオ、紙飛行機など250種類以上の身の回りにある無生物に乗り移り、それぞれの物体が持つ特性を利用してパズルを解いていきます。この仕組みは、プレイヤーの創造性を引き出し、遊び心のある実験的な楽しさを提供する点が高く評価されており、その独創的なコンセプトは『塊魂』などで知られる高橋慶太氏の作品にも例えられています。
ゲームの物語は、ヘンリーが赤ん坊から年老いるまでの一生を追体験する形で進みます。創造性に満ちた子供時代から、仕事の繰り返しが中心となる大人時代へと移り変わる様子を通して、日常生活の単調さや視点を変えることの重要性といったテーマが描かれます。また、ヘンリーの行動にユーモラスなコメントを挟むナレーターの存在や、友人との協力プレイが可能な点も、本作の魅力として挙げられています。
結論として、『ヘンリー・ハーフヘッド』は、約2時間という短いプレイ時間の中に、ユニークなゲームプレイと心温まる物語がまとめられています。一方で、ゲームが進むとパズルの内容が繰り返しに感じられる点や、一部の物体の操作がぎこちないといった欠点も指摘されています。しかし、その創造性と風変わりなユーモア、そして人生について考えさせられる物語は、本作をプレイする価値のあるパズルゲームにしていると結論付けられています。
評価ポイント
主人公ヘンリーは頭が半分しかないキャラクターで、視界に入るほとんどすべての物体に憑依して操作する能力を持っています。この能力を使い、椅子やボール、ナイフなど250種類以上の物体になりきって、それぞれの物体が持つ物理的な特性や機能を利用してパズルを解いたり、周囲の世界でいたずらをしたりできます。この仕組みがゲームを「創造的な遊び場」に変えており、決まった方法にとらわれない遊び方や実験から大きな楽しさが生まれると評価されています。
- 物に憑依して操作する仕組みと物理表現が優れている
- 数百の無生物に憑依でき、それぞれのアイテムは固有の感覚を持つように作られています。アイテムには現実的な物理法則が設定されており、ゴムボールは弾み、椅子は重く、ベッドは柔らかく弾むなど、パズルを解く上でも重要になります。また、電化製品をコンセントに繋ぐ、ナイフで食べ物を切るといった物体同士の相互作用も作り込まれています。
- 失敗がなく安心して実験できるデザイン
- ゲームオーバーになる方法が一切ないため、プレイヤーは悪い結果を心配することなく、あらゆるものを試したり、いじくり回したりすることが推奨されます。このデザインは、いたずらや想像力豊かな遊びを促し、想像力のあるプレイヤーほどゲームを最大限に楽しめます。
- 予想外に心に響く物語
- 一見するとおかしなゲームですが、年を重ねることや創造性について、予想外に心に響く物語が展開されます。ヘンリーの人生を追体験することを通して、日常の決まりきった作業に縛られず、創造的であることや喜びを見出すことの重要性を伝えています。
- 魅力的なビジュアルと温かい語り
- ポリゴン数が少ないながらも大胆な色使いと表現豊かなアートスタイルが、ヘンリーの世界を活気に満ちたものにしています。清潔感のある表現と、魅力的なナレーターによる温かくユーモラスな語りが、ゲーム全体に面白い雰囲気を与えています。
- 豊富な解法とローカル協力プレイ
- パズルには多くの解法が用意されており、特定の解法を見つけるとトロフィーやナレーターの特別なセリフで報われるため、繰り返しプレイする価値が高まっています。また、全編をローカル協力プレイで遊ぶことができ、友達と一緒に世界を操作することで、ユニークな反応や混乱を引き起こせます。
- 約2時間で終わる適切なボリューム
- ゲームの長さは約2時間と短く、プレイヤーが飽きる前にきれいに終了します。この短い時間の中で、プレイヤーはヘンリーに深く感情移入することができます。
- シンプルで直感的な操作性
- 操作は簡潔で直感的です。アイテムに近づくと憑依するためのボタンが表示され、特定のアイテムを選びたい場合は専用のボタンで対象を絞り込めます。このシンプルさがユニークなコンセプトを支えています。
不評ポイント
『Henry Halfhead』は多くの物体に憑依できる独自の仕組みを持っていますが、ゲームが進むにつれて多くのアイテムが同じ操作感のバリエーションに過ぎず、パズルや課題が繰り返しになってしまう点が主な不満点として挙げられています。最初は無限に感じられた創造性も徐々に薄れていき、ゲームの終盤になる前に新鮮さが失速してしまうと感じられています。
- 一部の物体の操作がぎこちなく、物理的な挙動が不安定で扱いづらい
- 一部の物体は操作が少しぎこちなく、物理演算が時々不安定に感じられるため、正確な操作が求められる場面で難しさの原因となっています。
- 狭い場所でカメラが邪魔になり、精密な操作がしにくい
- 狭い場所に入るとカメラの動きが問題となり、これによって精密な操作が難しくなってしまいます。
- 大人(仕事)パートが長くて退屈に感じられる
- ヘンリーが大人になって職場で働くパートでは、小包を正しく仕分けたり、箱や手紙を一つずつ分類したりといった行動が規則的で繰り返しが多く、このパートが少し長く感じられます。
- テーマの表現が直接的すぎて、人間関係の不在が行動を空虚に感じさせる
- 「人生は短いから楽しさを見つけなさい」というメッセージが、あからさますぎると評されています。また、ヘンリーが他のキャラクターではなく周囲の物体としか関わらないため、人間的な繋がりが全くなく、結果としてゲームがどこか空虚に感じられます。
- 体験が約2時間と短い
- ゲームのプレイ時間は約2時間と短く、もっと規模を大きくしてコンセプトをさらに発展させてほしかったという意見もあります。
- ステージやテーマの多様性が不足している
- 課題の繰り返しが頻繁に起こり、時間が経つと各ステージの区別がつかなくなってきます。テーマやデザインにもう少し多様性があれば、より良い体験になったと考えられています。
メディアレビュー
- PlayStation LifeStyle[80]
- Finger Guns[80]
- Video Chums[80]
- ScreenHub[70]
- Push Square[70]
- Final Weapon[70]
- GameSpew[60]
- Edge Magazine[60]
- Gamekult[50]
- The Verge[tbd]
製品情報
項目 | 概要 |
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タイトル (日本語) | ヘンリー・ハーフヘッド |
タイトル (英語) | Henry Halfhead |
ジャンル | サンドボックス,パズル,アドベンチャー,アクション,カジュアル |
開発元 (Developer) | Lululu Entertainment |
販売元 (Publisher) | Lululu Entertainment, Popagenda |
発売日 | 2025年9月16日 |
プラットフォーム | PlayStation 5,Switch,PC |
プレイ人数 | 1人(ローカル協力プレイ時2人) |
日本語(インターフェース) | 対応 |
日本語(字幕) | 対応 |