小島秀夫監督が明かす「映画館で死にたい」という願望と、ゲームクリエイターとしての深い映画愛。自身の死生観と物理メディアへのこだわりを語る。
2026年07月22日 | #ゲーム #イベント | IGN
ゲーム業界の巨匠、小島秀夫監督が自身の人生観と映画への深い愛情を語り、その独特な死生観を明かしました。ローマで開催された映画祭で、「映画館で死にたい」という願望を打ち明けたのです。この発言は、映画をこよなく愛する監督らしい、なんともロマンチックな願望として注目を集めています。
小島監督の「理想の死」とは
小島監督は、映画が始まる直前の雰囲気が一番好きだと語っており、「映画館に入って、明かりが消え、コマーシャルや予告編が流れるあの瞬間、映画が始まる直前に死にたい」と具体的に説明しています。この発言は真剣な口調ながらも、どこか微笑みを浮かべていたとのこと。自身のXアカウントのプロフィールで「体の70%が映画でできている」と公言するほどの映画好きである小島監督らしい、映画への深い敬愛が感じられる発言です。
創作活動と死生観の変化
実は小島監督が自身の死について言及するのは今回が初めてではありません。昨年は、自身の死後にスタッフが使えるようにとゲームのアイデアをUSBスティックに残したことを明かしています。この死生観の変化は、パンデミック中に重い病気を患い、目の手術も経験したことがきっかけだそうです。60歳を迎えるまでは老いを感じなかったものの、病気によって「あと何年ゲームや映画を作れるのか」と死を意識するようになったと語っています。また、過去には「最も恐れているのは時間」であり、老いて物事を忘れていくことへの恐れも吐露しています。
映画からのインスピレーション
小島監督は、ローマの映画祭「Il Cinema in Piazza」で複数の映画を紹介し、自身の作品への影響についても語っています。例えば、1972年の日本映画『女囚さそり 701号怨歌』については、その革新的な撮影技術やカメラアングルがゲームクリエイターとしての自身をインスパイアしたと語りました。また、ダリオ・アルジェント監督の1975年の映画『サスペリアPART2』からは、主人公と観客が同時に真実に気づく瞬間を自身のゲームにも取り入れていると説明しています。セルジオ・レオーネ監督の1966年の映画『続・夕陽のガンマン』については、アメリカ西部劇とイタリア西部劇の世界観の違いに魅了され、黒澤明監督の作品に通じる道徳的曖昧さが自身の創作に影響を与えたと語っています。
物理メディアへの強いこだわり
小島監督は、映画だけでなく音楽などの物理メディアの熱心なコレクターとしても知られています。最近のソニーによるディスク版ゲームの生産終了発表を受け、物理メディアの重要性について言及し、デジタルオンリーの未来への危険性を警告しました。映画祭でも、「2028年に生産が終了するというのはビデオゲームの話だが、私は物理メディアと共に育ったので、本当に悲しい」と語り、現在多くのブルーレイやCDを買い集めているとのことです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 監督 | 小島秀夫 |
| 関連作品 | 『メタルギアソリッド』、『DEATH STRANDING』、『OD』など |
| 映画祭 | Il Cinema in Piazza (ローマ) |