Saber Interactiveが生成AI活用を模索、Tim Willits氏が「AI版Half-Life 2」の登場に期待
2026年08月28日 | #その他 | Eurogamer
生成AIをめぐる批判が続くなか、Saber Interactiveは導入を全面的に進めるのではなく、小規模タイトルで実験を続けています。同社CCOのTim Willits氏は、将来的に生成AIへの見方を変えるほどのゲームが登場する可能性があると語りました。
生成AIの利用は現時点で小規模な実験
Saber InteractiveのCEOであるMatthew Karch氏は、タクシーゲーム「Rideshare Stimulator」における生成AIの利用をめぐり、元従業員との対立や批判を受けて謝罪しました。その後、Steam上で生成AIの使用を示す表示も整えています。
同作では、音声やローカライズ、ラジオ局の一部楽曲に生成AIを使用しています。さらに、任意で遊べる「Free Ride」モードでは、生成AIによってミッションやローカライズ済みの会話を作成します。
Willits氏はGamescomで、生成AIについて「業界として、どのように取り入れるべきか、消費者が何を望んでいるのかもまだ分かっていない」と説明しました。一方で、同社がRideshare以外のプロジェクトで生成AIを使っているわけではなく、全タイトルに適用する公式方針もないとしています。
大作ではなく小規模タイトルで試す方針
Willits氏は、Rideshareにおける生成AIの導入はゲーム全体ではなく、1つのモードを使った実験にすぎないと強調しました。新技術を試す場合も、大規模な作品ではなく、小規模なタイトルでリスクを抑えるべきだとしています。
Karch氏も、生成AIのような新技術を避けるのではなく、より良いゲーム体験のために活用し、将来に向けて開発体制を適応させる必要があると表明しています。Saber Interactiveは複数のスタジオを抱え、John Wickの新作アクションゲームやStuntman、Turok、Hellraiser、Jurassic Park関連作、Star Wars: Knights of the Old Republicリメイクなどを手がけているため、今後の判断は同社の幅広い作品に影響する可能性があります。
「AI版Half-Life 2」が世論を変える可能性
生成AIのゲーム利用には、データセンターによる環境負荷、著作権や盗用、人間のアーティストが置き換えられる懸念、創作における人間の役割などを理由に強い反発があります。実際に生成AIを使った複数のスタジオが批判を受けており、開発中のどの段階でも生成AIを使わないと公言するスタジオも少なくありません。
それでもWillits氏は、生成AIに対する評価は今後変わり得ると見ています。「誰かがAI版のHalf-Life 2を作るかもしれない。人々の考え方を変える作品が登場すれば、数年のうちに業界も対応を見つけられると思う」と語りました。
そのような企画をSaber Interactiveのチームが持ち込んだ場合、Willits氏は予算や必要な人員、作品としての面白さを確認したうえで、他の作品と差別化できるなら「100%」承認するとしています。