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『Palworld』Steam同時接続者数だけではゲームの人気を正しく測れないとPocketpair幹部が指摘

2026年08月29日 | #ゲーム | GamesRadar+

『Palworld』Steam同時接続者数だけではゲームの人気を正しく測れないとPocketpair幹部が指摘

Steamの同時接続者数がゲームの成功や人気を判断する“ものさし”として使われるなか、Pocketpairのパブリッシング責任者であり、Palworldのリエゾンを務めるJohn Buckley氏が、その数字は多くの誤解を生んでいると指摘しました。マルチプラットフォーム作品の実態をSteamのデータだけで判断することは難しく、数字の減少をそのまま「ゲームが終わった」ことを意味するものとして扱うべきではないとしています。

Steamの数字が人気の基準になっている背景

SteamはPCゲームにおける主要なプラットフォームであり、同時接続者数などのリアルタイムかつ詳細なプレイヤーデータを公開している数少ないサービスです。そのため、SteamDBやSteam Chartsの数値は、作品の盛り上がりを確認する材料として広く参照されています。一方で、数字が好調なときには人気の証拠として扱われ、減少したときには「過疎化した」「終わった」といった批判の根拠にされることもあります。

Buckley氏は、こうした数字の扱われ方が、本作に限らず多くのゲームへの過剰な悲観論につながっていると見ています。ゲームのリリース直後にプレイヤー数が大きく伸び、その後に落ち着いていくのは一般的な流れですが、ピークからの減少だけを取り上げて失敗と判断する投稿が繰り返されてきたとのことです。

同氏はGamescom 2026でのインタビューで、本作のプレイヤー数をめぐる反応を振り返り、「同時接続者数が210万人から50万人になった時期に、史上最大のゲーム離れだという投稿が大きく拡散されていた。しかし、どの瞬間にも50万人が遊んでいるゲームだと考えれば、その規模には驚かされる」と語りました。ピーク時から数字が下がったという事実だけでなく、減少後に残っているプレイヤーの絶対数にも目を向けるべきだという主張です。

マルチプラットフォーム作品では実態を把握できない

本作はPCで特に大きな存在感を示しましたが、プレイヤーがPC版だけに限られる作品ではありません。Steamの数字からSteam上のコミュニティの動向を推測することはできても、複数のプラットフォームで展開されるゲーム全体のプレイヤー数を正確に把握することはできないとBuckley氏は説明しています。

さらに、Steam上で同時接続者数が増減する理由は、ゲームの品質や人気だけではありません。セールの実施、アップデートの配信タイミング、サーバーの停止、地域ごとの時差、繰り返し遊べるコンテンツの量など、さまざまな要因が数字に影響します。大型アップデートの直後にプレイヤーが集まり、一定期間が過ぎると落ち着くケースもあれば、サーバー障害によって一時的に数値が下がることもあります。

そのため、ある時点の同時接続者数を、作品の評価や長期的な人気と直接結びつけるのは危険です。Steamのデータには実際の利用価値があるものの、それが示すのはあくまでSteam上で同時に遊ばれている規模であり、全プラットフォームの利用者数や、1日を通したプレイヤーの広がりとは異なります。

同時接続者数と実際に遊んだ人数は別物

Buckley氏は、SteamDBの運営や公開データそのものを批判しているわけではなく、数字が誰でも簡単に見られるようになったことで、解釈が単純化されている点を問題視しています。特に、1時間あたりの同時接続者数の差を、そのままプレイヤーが離脱した人数だと受け取る誤解があるとしています。

たとえば、ある時間帯の同時接続者数が50万人で、次の時間帯に40万人になったとしても、その10万人全員がゲームをやめたとは限りません。2人がログインする一方で、別の2人がログアウトするように、同時接続者数はその瞬間にゲームを起動している人数を示す指標です。時間帯によって入れ替わるプレイヤーの総数までは、その数字だけでは分かりません。

同氏は、今後はDAU(Daily Active Users、1日アクティブユーザー数)も公開されるべきだと提案しています。DAUは、1日のあいだに実際にゲームをプレイした異なる利用者の規模を示す指標です。Buckley氏によれば、同時接続者数が1000人のゲームでも、1日単位で見れば2万人が遊んでいる可能性があります。同時接続者数とDAUは大きく異なる場合があり、両方を見なければプレイヤーの実態を把握できないとのことです。

数字を使った批判がゲーム議論を歪める懸念

Steamのプレイヤー数をめぐる議論は、単なる分析を超えて、作品を攻撃するための材料になっているとBuckley氏は懸念しています。Warframeの責任者であるRebecca Ford氏も同様の問題を指摘しており、公開された数字がゲームを評価するための冷静な指標ではなく、勝ち負けを競うような消費のされ方をしているとしています。

Buckley氏は、こうした状況について「この数字を扱うのは難しい。今では誰も影響を免れない。Marathonなどが現在まさにこの数字で泥をかけられているが、数週間後には本作の番が来るだろう」と話しました。将来的に本作の同時接続者数が10万人を下回った場合も、「10万人未満になった、もう駄目だ」といった反応が出るはずだと予想しています。

同氏は過去に、本作の正式版が同時接続者数20万人を記録すれば大成功だと考えていたとも語っています。しかし実際には、Steamだけで90万人を超える同時接続者数に達しました。この経緯を踏まえると、ピーク時の記録と現在の数字だけを比較するのではなく、作品がどれほどの規模のプレイヤーを継続的に抱えているのか、複数の指標とプラットフォームを通じて判断する必要がありそうです。