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『Fibbage Card Game』がデジタル版の駆け引きをカードゲームで再現

2026年08月30日 | #レビュー | IGN

『Fibbage Card Game』がデジタル版の駆け引きをカードゲームで再現

Jackbox Gamesの人気パーティーゲームが、テレビ画面やゲーム機を使わないカードゲームとして登場しました。最大の注目点は、相手をだます回答作りと正解を見抜く投票というデジタル版の中心要素を、そのままテーブル上へ持ち込んでいることです。3~6人で遊べ、ルールも比較的簡単なため、家族の集まりや友人同士のパーティーに向いたタイトルになっています。

デジタル版の駆け引きをカードで再現

ゲームでは、毎ラウンド1人が「出題者」となり、カードに書かれた一部が空欄の文章を読み上げます。ほかのプレイヤーは、その空欄を自然に埋めるもっともらしい答えを考えて記入します。一方、出題者はカードに用意された本当の答えを書き込み、全員の回答を集めて混ぜ合わせます。

その後、プレイヤーは並べられた回答の中から正解だと思うものに投票します。正解を選べば得点を獲得できるほか、自分の作った偽の回答にほかのプレイヤーが投票した場合も点数を得られます。つまり、単に正解を知っているだけでなく、ほかの人が信じそうな回答を考えることが重要です。規定では6ラウンドを行い、終了時点でもっとも得点の高いプレイヤーが勝者となります。

この仕組みは、面白い回答を出した人が有利になるタイプのパーティーゲームとは少し異なります。もちろん笑いを誘う回答も有効ですが、正解らしく見える文章を作る観察力や発想力も求められます。原文筆者は、誰が一番面白いことを言ったかだけで勝敗が決まりやすいゲームとは違い、プレイヤーにもう一段深い工夫を求める点を評価しています。

300枚のカードで幅広い話題に対応

箱のサイズは、おおむね一般的なハードカバー本ほどです。内容物は、片面にルールが印刷された用紙、投票・得点用の厚紙トークン、ホワイトボードと対応するドライイレースマーカー6本、そしてお題カード300枚です。トークンをまとめておく袋が付属していない点は、内容物の中では気になる部分とされています。

お題の範囲はかなり幅広く、ヘアドライヤーでアヒルを調理するシェフに関する文章から、日本限定のペプシ味に関する質問まで、統一されたジャンルに限定されていません。300枚というカード数も十分に多く、同じグループで何度も遊んでも、早い段階から同じお題ばかりになる可能性を抑えられます。

カードを追加するだけで内容を増やせる構造のため、今後は追加お題カードやテーマ別のパック、マーカーやボードの拡張にも向いています。原文では、筆記具と記入するもの、得点を管理する手段を用意できるなら、プレイヤー人数も実質的に増やせると見ています。ただし、製品として示されている対応人数は3~6人です。

手書き回答が生む小さな問題

物理版への移植で唯一大きな弱点として挙げられているのが、回答を手書きする方式です。出題者は正解を知っているため、ほかの回答を読むときに筆跡から正解を推測できる場合があります。プレイヤー同士の筆跡が明確に異なる場合や、少人数で遊ぶ場合は、誰がどの回答を書いたのかを覚えやすくなり、投票が文章の内容ではなく筆跡当てに変わるおそれがあります。

ゲーム側は、筆跡を分かりにくくするため、活字体のような書き方を推奨しています。しかし、それでも同じグループで遊び続ければ、文字の特徴を見抜かれる可能性は残ります。原文筆者も実際にこの問題に遭遇したとしており、ルールどおりの進行だけで完全に解消できる問題ではないとしています。

対策として原文筆者が提案しているのは、出題者が集めた回答を別の紙へ書き写し、その一覧を使って投票する方法です。出題者以外の人が回答内容と筆跡を結び付けにくくなるため、本来の目的である「どの答えが正解らしいか」という判断に集中できます。そのぶん、回答を書き写す手間と時間が追加されるため、必須の手順ではなく、グループの記憶力や筆跡の分かりやすさに応じて採用する遊び方です。

パーティーゲームとしての完成度

原文筆者は、Fibbageを純粋なパーティーゲームとして特に気に入っている作品の1つと評価しています。ルールが分かりやすく、年齢やゲーム経験を問わず参加しやすいため、祖父母を含む家族でも楽しめるタイプだとしています。出題者が読み上げ、全員が回答し、投票するという流れも明快で、初めて遊ぶ人に説明しやすい構成です。

一方で、回答の面白さだけを競うゲームではないため、参加者にはお題に合わせて「正解に見える嘘」を考えることが求められます。自分の回答が正解として選ばれる可能性を意識しながら、ほかの人が信じる内容を作る必要があり、プレイヤー同士の関係やその場の知識も駆け引きに影響します。こうした仕組みが、単なる大喜利とは異なる本作の個性です。

小型の箱、比較的安価とされる導入しやすさ、最初から300枚収録されたカード、簡単なルールがそろっているため、持ち運んでパブで遊んだり、次の家族の集まりで棚から取り出したりする用途に適しています。筆跡を利用した推理が起きやすいグループでは、投票前に回答を書き写す工夫が必要になるかもしれません。それでも原文筆者は、短時間で人を集め、笑いながら遊べるというパーティーゲームの役割を、本作はしっかり果たしていると結論付けています。