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『King of Tokyo: Godzilla』公式怪獣6体を収録し定番ルールを継承

2026年09月03日 | #レビュー | GamesRadar+

『King of Tokyo: Godzilla』公式怪獣6体を収録し定番ルールを継承

ゴジラシリーズの怪獣たちが、長年親しまれてきたダイスゲーム King of Tokyo に正式参加しました。『King of Tokyo: Godzilla』は、6体の怪獣と多数のアートワークを収録しながら、シリーズの遊びやすい基本ルールを維持した新エディションです。新要素は大きく増えていないものの、木製パーツを採用した豪華な内容とゴジラらしいビジュアルが、既存作とは異なる魅力になっています。

ゴジラとのつながりを形にした新エディション

King of Tokyo は、IelloとRichard Garfield氏が2011年に発売した、怪獣たちが東京の支配権を争うボードゲームです。プレイヤーはそれぞれ1体の怪獣を担当し、6個のダイスを振って攻撃、回復、エネルギーの獲得、勝利点の獲得を目指します。振った結果の一部を残し、最大2回まで振り直せる仕組みは、Yahtzeeに似た分かりやすいシステムです。

シリーズはこれまでにも複数のバリエーションや拡張版を展開してきましたが、その最大の着想元であるゴジラは、長らくゲーム内で直接扱われていませんでした。本作では、ゴジラシリーズに登場する6体の怪獣がプレイアブルキャラクターとして登場します。原文筆者は、怪獣映画を思わせる抽象的なキャラクターではなく、実際に知られた怪獣を使える点を本作の大きな違いとして評価しています。

各怪獣には専用のゲームボードと進化カードのデッキが用意されています。ゲームボードでは体力と勝利点を管理し、特定の条件を満たすと進化カードを引いて、自分の怪獣を強化できます。進化の効果は、その場限りで使うものから、ゲーム終了まで継続する強化までさまざまです。さらに、怪獣を限定せず誰でも購入できるパワーカードのデッキも存在し、エネルギーを支払うことで一時的な能力や継続的なパワーアップを得られます。

アートワークはMarkus Erdt氏が手がけており、原文では数十点に及ぶイラストが本作の雰囲気を作っていると紹介されています。ゲームの核となるルールは従来作と共通しているため、初めて遊ぶ人でも入りやすく、シリーズ経験者にとってはゴジラの怪獣を使うこと自体が主な新鮮さになります。

追加された中心要素はイベントカード

本作のゲームプレイにおける大きな新要素は、イベントカードです。イベントカードはパワーカードの購入場所に登場し、場に出ているあいだ、すべての怪獣に影響する効果を発揮します。カードごとに効果の内容は異なり、イベントが残っている期間中は全プレイヤーがその影響を受けることになります。

イベントカードは通常のパワーカードと同じように、エネルギーを支払って購入できます。ただし、購入後に捨てることで、追加の利益を得られる捨て札能力も備えています。場に残して全員へ影響を与えるのか、自分で購入して効果を受け取るのかを選べるため、従来のカード購入に新たな判断を加える仕組みです。

もっとも、原文筆者は、長年シリーズを遊んできたプレイヤーが目新しさを感じられる新メカニクスは、実質的にこのイベントカードが中心だと見ています。過去の拡張版で見られた要素も含まれているため、King of Tokyo をすでに所有している人にとっては、ルール面の大幅な刷新とは言いにくい内容です。新キャラクターとゴジラのテーマを重視するかどうかで、購入する価値が変わるでしょう。

一方で、コンポーネントの品質は従来のシリーズ作品から明確に印象が変わる部分です。ダイスとエネルギーマーカーは木製で、怪獣を表す厚紙スタンディーも、シリーズのほかの作品より頑丈な素材が使われています。公式にはプレミアム版と銘打たれていないものの、原文筆者は、パーツの手触りだけでもプレミアムエディションのように感じられると評価しています。

ダイス運と東京の支配権をどう扱うか

基本の手番では、プレイヤーが6個のダイスを振り、残したい出目を取り置きながら、通常は最大2回まで振り直します。怪獣の足跡はほかのプレイヤーへのダメージ、ハートは体力の回復、エネルギーのマークはパワーカード購入に使うエネルギーを表します。数字のシンボルは、同じ数字を3個そろえた場合に勝利点になります。

ハートを3個出した場合は、通常の回復を行う代わりに進化カードを獲得することもできます。この選択肢により、単純に体力を戻すだけでなく、将来の能力を得るために回復の機会を手放す判断が生まれます。ルールそのものは複雑ではなく、ダイスの結果が何を意味するのかも直感的に理解しやすい設計です。

ゲームの戦略性が最も表れるのは、東京に入るかどうかの判断です。東京へ入ったプレイヤーは勝利点を獲得でき、次の自分のターン開始時まで支配を続ければ、さらに勝利点を得られます。また、東京にいるあいだは攻撃によってほかの怪獣全員を対象にできるため、複数の相手へ一度にダメージを与えられます。

しかし、東京にいる怪獣はほかの全プレイヤーから攻撃される立場にもなります。東京にいるあいだは自分のターンに回復できないため、体力を削られながら支配を続けることになります。東京からはいつでも離れられますが、何ターン滞在するか、勝利点を優先するか、生存を優先するかを見極めなければなりません。

さらに、東京の支配者がその座を明け渡した場合、次の手番のプレイヤーがただちに東京へ入ります。そのため、前の怪獣が退場したあとに誰が攻撃を受けるのか、次のターンで東京を引き受けられる体力が残っているのかも重要になります。場の状況によっては、東京に入りたいプレイヤーが自分から入るのではなく、ほかの怪獣が離れた結果として急に戦場へ送り込まれることもあります。

勝利条件は2つです。いずれかのプレイヤーが勝利点20点に到達するか、最後まで生き残った怪獣が1体になればゲーム終了となります。原文筆者は、長年遊んできた経験上、20点を目指す得点競争だけで終わるケースは少なく、最終的には怪獣同士の総力戦になりやすいとしています。

初心者と既存ファンで評価が分かれる内容

対象人数は2〜6人、対象年齢は8歳以上で、1ゲームの所要時間は30分です。ジャンルは戦略とダイスロールを組み合わせたもので、複雑さは低めに設定されています。ルールを覚える負担が小さく、攻撃や回復の結果もダイスの絵柄から把握できるため、ボードゲームに慣れていない人や、家族で遊ぶゲームを探している人にも向いています。

ただし、戦略だけで結果を決められるゲームではありません。ダイスを振る以上、狙った出目が出ない不運を完全に打ち消す方法はなく、受けたダメージを防ぐ手段も多くありません。パワーカードや進化カードで状況を改善することはできますが、悪いロールを引き続けたときに、それを計画だけで覆すのは困難です。

原文筆者は、本作が厳密な戦術ゲームを求める人には苛立ちを与える可能性があると指摘しています。運の比重が大きく、どれだけ慎重に行動しても毎回勝てるわけではないからです。一方で、ゲームの混沌を受け入れ、勝敗を深刻に捉えすぎなければ楽しめる作品だとも評価しています。公式にはパーティーゲームではありませんが、人数が多いほど攻撃対象と東京をめぐる展開が増え、騒がしい対戦を楽しみやすいとのことです。

King of Tokyo を初めて遊ぶ人、あるいはまだプレイ経験が少なく、ゴジラの怪獣に魅力を感じる人にとっては、シリーズの基本的な面白さをまとめて体験できる選択肢です。原文筆者は、ゴジラのファンであることに加えて、木製ダイスやマーカー、丈夫なスタンディー、印象的なアートワークを重視するなら、本作を選ぶ理由は十分にあるとしています。

反対に、すでに通常版を何度も遊び、新しいルールや戦略を強く求めている人には注意が必要です。追加された主要な仕組みはイベントカードに限られ、ゲームの中心となるダイスロール、東京の支配、勝利条件は従来のままです。原文筆者は、既存ファンにとっての主な追加要素は新しい怪獣とテーマ、そしてコンポーネントの品質だとまとめています。

総合すると、本作はKing of Tokyo の根幹を作り替える続編ではなく、ゴジラという原点のモチーフを正式に取り込み、見た目と手触りを強化したバージョンです。運任せの展開を含む遊びやすい怪獣ゲームとしての個性は健在で、ゴジラファンやプレミアム感のあるボードゲームを求める人には適しています。一方、運要素を嫌う人や、既存のシリーズ作品から大きく進化したゲームを期待する人には、購入前にその点を理解しておく必要があります。