全ステージが傑作と呼べるゲーム10選、世代を超えて遊び続けられる設計の魅力
ゲームの評価はキャラクターや物語だけで決まるものではなく、プレイヤーが実際に駆け抜けるステージの完成度にも大きく左右されます。多くの作品には印象の薄い区間や、アイデアを生かしきれていない場面がありますが、今回取り上げる10本は、最初から最後までステージの魅力が途切れない作品です。原文筆者は、世代やプラットフォームが異なっても、何度も戻って遊びたくなるレベルデザインを備えたゲームとして、これらを挙げています。
仕掛けと発見を積み重ねる名作アクション
ゼルダの伝説は、現代の基準で見るとダンジョンの謎解きが単純で、進行に必要な行動も繰り返しが多い作品です。しかし1980年代半ばの作品としては、各ダンジョンに異なる色合いを持たせることで、場所ごとの雰囲気を明確にしていました。音楽の変化は最終ステージを除けば大きくありませんが、敵の種類、環境による障害、罠などが探索に変化を与えています。1周目を終えると、隠し壁が増え、リンクの剣攻撃を封じるバブルまで登場する第2クエストに挑める点も、同じ構造を別の感覚で遊ばせる仕掛けになっていました。
Tony Hawk’s Pro Skater 2は、スケートボードを題材にしたステージ設計の好例です。アメリカなどの実在感あるロケーションをコンパクトな空間にまとめ、プレイヤーはその中でトリックを決め、ジャンプし、連続技をつなげながら高得点を狙います。各ステージは短時間で把握できる一方、最適な滑走ルートを探す余地が大きく、同じ場所でも技の選び方によって結果が変わります。新しいロケーションが解禁されるたび、どんなラインを組めるのか試したくなる構成で、友人とスコアを競いながら何十時間も遊べる密度を実現していました。後年にはTony Hawk’s Pro Skater 1 and 2として、PS4、PC、Xbox One向けにこの体験が再び提供されています。
スーパーマリオブラザーズ3では、ステージをワールドごとに分ける従来の構成に、マップ上で進行ルートを選べる仕組みを組み合わせています。遠くにある城を目指す道筋を自分で選べるため、決められた一本道を進むだけではありません。しかも、クリアしなくても先へ進めるステージまで、面白さを理由にあえて遊びたくなります。新しいステージでは、新たな敵やギミックが登場するだけでなく、これまでの危険を別の方法で乗り越えさせる工夫も用意されています。後のシリーズ作品は同じ設計思想をさらに大規模に発展させましたが、原文筆者は、この考え方を最も高い水準でまとめた作品として本作を評価しています。
新しい挑戦を自然に学ばせるステージ構成
ロックマンXは、スーパーファミコンの性能を生かして、従来のロックマンシリーズからステージ表現と遊びの幅を広げました。崩れ落ちる高速道路の残骸を飛び移る印象的な導入の後、8体のボスに好きな順番で挑めます。あるステージで取った行動が別のステージに影響する要素もあり、攻略順を考える楽しさにつながっています。
各ステージの環境も大きく異なります。地下鉱山、水に満たされた通路、高い塔、凍った大地などを進み、メカに乗って危険な場所を突破する場面もあります。単独で見ても個性的で、それらを通して体験すると、同じ操作の繰り返しにとどまらない冒険になります。原文筆者は、こうした多様性を持つステージ群を振り返りつつ、カプコンが2027年にSwitch、PS5、Windows PC、Xbox Series X向けに発売予定としているMega Man: Dual Overrideにも期待を寄せています。
Celesteは、冒頭からプレイヤーに高い操作精度を求める2Dアクションです。崩れる足場を飛び越え、地面が落ちていく谷を空中ダッシュで抜け、トゲの上にある壁をよじ登るといった課題が、短い区間のうちから次々と現れます。難度は高いものの、いきなり無関係な試練を押し付けるのではなく、過去の区間で身につけた技術を土台に、新しい挑戦を自然に加えていく設計です。
イチゴはステージをさらに難しくする寄り道要素ですが、集めなくても本編を進められます。すべてを回収するか、まずは先へ進むかをプレイヤーが選べるため、厳しいアクションが苦手でも挑戦の度合いを調整できます。練習と粘り強さによって、最初は不可能に見えた操作を成功させられるようになる過程そのものが、本作のステージ設計の魅力です。
3Dアクションに広がる多彩な遊び方
Astro Botは、3Dプラットフォームアクションの定番に対する有力な対抗作として紹介されています。ステージごとの趣向が豊富で、スーパーマリオギャラクシーから飛び出してきたように感じられる場面もあり、内容を埋めるだけの区間がありません。曲がり角の先や次の足場に、毎回異なる仕掛けや見せ場が用意されているため、プレイヤーは次に何が起こるのかを楽しみながら進めます。
一部の任意チャレンジは非常に難しいものの、すべてを攻略する必要はありません。高い技術を求めるプレイヤー向けの課題と、ステージを楽しみながら進めたいプレイヤー向けの本編を分けることで、異なる遊び方に対応しています。原文筆者は、変化に富んだ通常ステージと、歯ごたえのある追加課題の両方が、プラットフォームアクションを好む幅広い層に居場所を用意していると見ています。
星のカービィ ディスカバリーは、横から見る従来のシリーズ作品から視点を変え、3D空間を生かしてステージを組み立てました。完全な3Dアクションではなく、スーパーマリオ 3Dワールドに近いハイブリッド型の構成を採用しています。見た目は比較的穏やかな環境でも、別ルート、隠されたアイテム、小さなチャレンジが多数用意され、同じ場所を進む中で新しい能力を試せます。
この設計はSwitchの性能と相性がよく、Switch 2向けにはDLCによって12個の新ステージと追加要素も加わりました。もともと完成度の高いステージがまとまっていたところへ、さらに遊べる場所が増えた点が本作の特徴です。探索を深めたい人には隠し要素が、気軽に遊びたい人には無理なく進める本筋があり、カービィらしい親しみやすさを維持したまま、ステージごとの発見を増やしています。
繰り返し挑みたくなる短編ステージ
スーパーモンキーボールは、2001年初頭にアーケードで登場した後、同年にゲームキューブのローンチタイトルとして発売されました。メインモードでは、空中に浮かぶ島を舞台に、床そのものを傾けてボールをゴールへ運びます。道中に配置されたバナナを集めるかどうかも考えながら、3段階の難度に分かれたステージを攻略していきます。
各ステージは短く、同じ内容が長く続くことで飽きる構成ではありません。一方で、単にゴールへ着けば終わりではなく、より高い達成を促すルールがあるため、後半になるほど精密な操作が必要になります。失敗しても「もう一度だけ」と挑みやすく、難しいステージを突破した瞬間には、短いステージだからこそ明確な達成感を得られます。複数のモードを備えていたことも含め、新ハードで存在感を放った理由の一つです。
Pizza Towerは、Wario Landのようなアクションを好む人に向けた作品として挙げられています。穴に落ちたり敵に触れたりしても即座にすべてを失うわけではなく、その代わりにスコアが下がります。この設計によって、ステージは生き残るだけの場所ではなく、より高い成果を目指して積極的に動き回る場所になります。
変身能力を使い分けながら、ねじれた通路を駆け抜け、敵を障害物ではなく得点や進行に利用できる機会として捉えられるようになる点が魅力です。ステージそのものには、何度も遊び直したくなる仕掛けと流れがあります。一方、ボス戦については別の技術が必要で、ライフゲージも存在するため、特に終盤の戦いはステージほど高く評価できないと原文筆者は指摘しています。それでも、ボス戦に苦手意識があったとしても、各ステージの完成度に大きな不満を見つけるのは難しい作品です。
高難度でも先を見たくなるゲームデザイン
バトルトードは、多くのゲームが許される範囲を超えるほど難しい作品です。しかし、次のステージで何が待っているのかを知りたいと思わせるだけの強い個性が、各区間にあります。トゲと巨大なヘビが待ち受ける穴、溶岩の湖の上を進むロケット、頼りないサーフボードで急流や渦を抜ける場面など、ステージごとに大きく異なる危険が登場します。
序盤のスピードトンネルは、急激に上がる難度によって多くのプレイヤーが行き詰まった場所として知られています。とはいえ、原文筆者はこのステージ自体が悪いのではなく、先の展開を記憶するほど繰り返して初めて対応できる、厳しい要求を突きつけてくる区間だったと説明しています。難しさに見合うだけの見どころが次々と現れるため、すべてを見るためにプレイを続けたくなるのです。
この10本に共通するのは、単にステージ数が多いことでも、難度が高いことでもありません。新しい仕組みを出した後に別の使い方を試させたり、同じ場所を異なる目的で再訪させたり、寄り道を選ぶ理由を用意したりすることで、プレイヤーの好奇心を維持しています。必須ではない収集要素や高難度チャレンジまで含め、どこまで遊ぶかを自分で決められる作品も多く、だからこそ本編を終えた後も再び触れたくなります。原文筆者がこれらを「全ステージが傑作」と呼ぶのは、個々の区間に印象的な場面があるだけでなく、最後まで新鮮さと挑戦する理由を失わないからです。