『Age Twisters』は世代の違いを協力プレイで乗り越えるパズルアドベンチャー
2026年09月06日 | #ゲーム紹介 | Eurogamer
世代の異なる2人が、年齢を自在に変えながら協力して謎を解く――『Age Twisters』は、暴力的な作品が目立つゲームショウの会場で、明るく親しみやすい方向性を打ち出していたタイトルです。祖父と孫娘を操作し、子どもから高齢者まで4つの年齢を使い分ける仕組みを軸に、世代間の分断をテーマにした冒険を描きます。Gamescomで行われた試遊では、鮮やかな色彩とコミカルな演出、誰でも遊びやすい協力型パズルが確認されました。
年齢を変えて役割を切り替える協力プレイ
本作は、バルセロナのPiccolo Studiosが開発する2人協力型のアドベンチャーゲームです。プレイヤーは、長く行方不明になっていた母親、あるいは娘から奇妙なメッセージを受け取った祖父と孫娘として冒険します。メッセージとともに届く2つのブレスレットには、装着者の年齢を変える力が宿っており、2人は子ども、ティーンエージャー、大人、高齢者という4段階の姿を自由に切り替えられます。
年齢の変化は見た目だけのものではなく、それぞれ異なる能力や制約をもたらします。Gamescomで試遊できた場面の多くは、ニワトリが大量にいる巨大な工場が舞台でした。子どもの姿になると、主人公たちはニワトリと場所を入れ替えられます。ニワトリへ次々と乗り移るようにして移動し、通常の姿では届かない場所へ進むことが、工場のパズルを解くうえで重要になっていました。
原文筆者によると、いくつかの場所では短時間の判断と、2人での簡単な相談だけで先へ進めます。開発チームは、この軽快さを意図的に取り入れているとのことです。難解さを前面に出すのではなく、協力プレイに慣れていない人や、幅広い世代のプレイヤーも楽しめるようにすることを重視しています。
年齢ごとの違いは、移動やパズル以外にも表れます。高齢者の姿では、骨や関節が弱っているため、一部の障害物を越えられません。一方で、飛んでくる弾や敵を回避することは可能です。ただし、高齢者の状態で回避すると、動作後の隙が長くなるように設定されています。年齢を変えるだけで攻略方法だけでなく、移動の感覚まで変化する点が特徴です。
会話にも反映される世代差
2人のキャラクターは、パズルからパズルへ移動しているあいだにも会話を交わします。その内容は会話時の年齢によって変化し、幼い子どもは冗談を言い、大人はより自信に満ちた口調で話し、ときには知恵を感じさせる言葉を口にします。さらに、会話の途中で年齢を変更すると、同じやり取りの文ごとに返答の傾向が変わります。
この仕組みにより、年齢変更は単なるギミックではなく、キャラクターの個性や関係性を表現する手段にもなっています。パズルを解くための能力を選ぶだけでなく、移動中の会話がどのように変わるかを楽しめる設計です。
失敗時の扱いも一般的な協力ゲームとは異なります。本作には、倒された場所からのリスポーンがありません。敵の弾や、ステージにあるぬめった床などに触れると即座に死亡するのではなく、キャラクターの年齢が上がったり下がったりします。幼い子どもよりさらに若返ると、何もできない赤ちゃんになり、協力相手から助けてもらわなければなりません。反対に、高齢者より上の年齢まで変化すると骸骨になり、実質的に死亡した状態になります。
ただし、赤ちゃんや骸骨になったキャラクターは、協力相手によって再び年齢を戻してもらえます。年齢変化が危険を生む一方で、相手を救うための協力にもつながる仕組みです。
世代間の分断を明るい冒険として描く
Piccolo Studiosの共同創設者Jordi Ministral氏とAlexis Corominas氏は、前作までの方向性とは異なる、より明るい冒険を作りたかったと説明しています。同スタジオの過去2作品であるArise: A Simple StoryとAfter Usは、より暗い題材を扱っていました。それに対して今回は、色鮮やかな世界と軽快な笑いを組み合わせています。
Ministral氏は、本作の物語が世代間ギャップと結びついているとしています。高齢者を「不機嫌で欲深く、世界をめちゃくちゃにした存在」と見なし、若者を「怠け者で、働きたがらず、何にでも不満を言う存在」と決めつけるようなステレオタイプは、誰もが抱きがちなものです。開発チームは、そうした対立を説教として説明するのではなく、ゲームを通して世代を結びつけることを目指したとのことです。
試遊で目を引いたのは、緑や青を中心とした鮮やかな色使いです。画面から色が飛び出すようなビジュアルは、作品全体の明るいトーンと合致しています。敵として登場するのは、足をもつれさせたり、ニワトリに追いかけられたりする間の抜けた集団で、骸骨になってしまう演出も含め、アニメーション映画のような slapstick comedy、いわゆる体を張ったドタバタ humorを意識した表現になっています。
世代間のつながりというテーマには、現実の社会状況も重ねられています。原文では、経済的な圧力によって若年層の3分の1が親と暮らしているというNew York Timesの報道に触れています。Ministral氏は、バルセロナでも30歳、あるいは30代になっても親と暮らす人がいると話し、そうした状況のなかで家族が一緒に遊ぶ機会を作れるなら、それも本作の役割になり得るとの考えを示しました。