ソウルライクではない9作品が同じ魅力を持つ理由
2026年09月07日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
高難度の戦闘、回避と反撃の駆け引き、暗い世界観を備えたゲームは、近年すぐに「ソウルライク」と呼ばれがちです。海外の記事では、厳密には別ジャンルに属しながら、プレイ感覚や難しさの面でソウルライクに通じる9作品を紹介しています。メトロイドヴァニアやローグライク、アクションRPGまで、共通しているのは単なる高難度ではなく、試行錯誤とプレイヤー自身の上達を求める設計です。
ソウルライクと呼ばれる条件
記事ではまず、ソウルライクの一般的な特徴として、自由に探索できる広い世界、敵との遭遇を通じた試行錯誤、慎重なキャラクター構築、回避して攻撃の隙を待つ戦闘を挙げています。物語や設定が一度に説明されず、断片的な情報からプレイヤーが世界の背景を読み取る構成も、代表的な作品に見られる要素です。
一方で、単に難しいだけではソウルライクとは言い切れません。記事の筆者は、ジャンルの境界が曖昧なまま、挑戦的なゲームやダークファンタジー作品が次々とソウルライク扱いされている状況を指摘しています。今回の9作品も、ソウルライクの要素を一部取り入れているものから、戦闘の緊張感や失敗から学ぶ構造だけが似ているものまで幅があります。
2D作品と古典的な高難度ゲーム
2000年にドリームキャスト向けに発売されたDraconus: Cult of the Wyrmは、ソウルライクという呼び名が生まれるより前から、その一部に似た仕組みを備えていた作品です。ファンタジー世界を舞台に、剣と盾を中心に敵と戦い、相手の動きを観察して攻撃のタイミングを見極める必要があります。当時はハックアンドスラッシュ系のRPGとして扱われていましたが、後年のソウルライク人気を知ったうえで見ると、共通点が目立つと記事は説明しています。
ただし、筆者は本作を無条件に評価しているわけではありません。ゲームデザインと難度は非常に単純で、背後に固定されたようなカメラは、プレイしていると酔いを感じるほどだとしています。ソウルライクの先駆けのように見える一方、現在まで広く知られなかった理由も明白だという、批判的な見方です。
BlasphemousとHollow Knightは、どちらもソウルライクの影響や手触りを持つメトロイドヴァニアとして挙げられています。Blasphemousは露骨にダークソウルの影響を感じさせる作品で、厳しい難度に加え、異なるビルドを組むための多くのアイテムを用意しています。陰鬱で荒々しい美術もソウルライクとの親和性が高く、記事ではメトロイドヴァニアのなかでも特に「ヴァニア」側の性格が強い作品と位置づけられています。
ただし、Blasphemousの本質はあくまでメトロイドヴァニアです。探索だけでなく、優れた移動性能やプラットフォームアクションがゲームの中心にあり、操作に慣れるまではそのジャンルらしさを強く感じると筆者は述べています。
Hollow Knightも、暗いファンタジーの雰囲気、操作感、バランス調整、難度によってソウルライクと見なされやすい作品です。筆者自身、序盤のHornet戦で苦戦し、調べた際に本作がソウルライクと呼ばれていることを知ったと振り返っています。しかし、Hollow Knightも分類上はメトロイドヴァニアであり、Blasphemousよりも「メトロイド」側の探索や構造が強い作品です。要素を借りていることと、実際にそのジャンルへ属することは別だとしながらも、挑戦の価値を学ぶ入口としてはソウルライクに非常に近いと評価しています。
反応と判断を試すアクションゲーム
Sifuは、ビルド構築や広大な探索要素を持たないにもかかわらず、ソウルライクと同じ満足感を与える作品として紹介されています。戦闘では相手の動きを覚え、適切なタイミングでパリィを決める必要があり、ボタンを連打するだけでは先へ進めません。記事の筆者は、ソウルライクの分類表があるなら、Sifuはそのなかに含まれていてもおかしくないと表現しています。
一方で、筆者はSifuにソウルライクの要素がすべて揃っているとは考えていません。それでも、難しいゲームに挑戦したいという欲求を満たす点では共通しており、むしろソウルライク側がSifuのような色彩豊かなアートディレクションから学んでもよいとしています。暗いファンタジー作品が繰り返し登場する状況に対し、Sifuの方向性は異なる選択肢を示しているという意見です。
Star Wars Jedi: Fallen Orderも、SF作品における「名誉ソウルライク」として扱われています。ライトセーバーによる戦闘では、敵の攻撃を見て回避やパリィを行い、フォースを使いながら反撃の機会を探します。反応的な敵との戦い方や、攻撃を急がず状況を見極める設計は、ソウルライクの戦闘と重なる部分です。
ただし、記事ではFallen OrderとStar Wars Jedi: Survivorをソウルライクそのものとは認めていません。両作の魅力は、ライトセーバー戦を含めてスター・ウォーズらしさを再現している点にあり、ソウルライクはあくまで一部のプレイ感覚を説明するための呼び名です。帝国に支配された荒廃した銀河が、ダークソウル系作品の崩壊した世界を思わせることも、両者の印象を近づけています。
難度設定が作品の印象を変えた例
Sonic Frontiersは、通常の内容だけを見れば、ソウルライクと呼ぶには難度が低い作品です。攻撃を連続して出しやすく、パリィもタイミングを厳密に合わせる必要がなく、釣りによって戦闘に深く関わらずに資源を集めることもできます。しかし、無料DLC「The Final Horizon」では状況が一変しました。
同DLCでは、ボスの仕組みを理解しなければ突破できない試練が登場し、高難度ではパリィのタイミングがフレーム単位で要求されます。新たな最終ボスも、弱点へロックオンできる短い機会を正確に捉えなければ倒せません。記事の筆者は、Tails、Knuckles、Amyを操作できる点を楽しみに初日から挑戦したものの、想定以上の難しさに直面したとしています。
多くのファンが、苦労を避けるため難度をイージーに変更するよう互いに勧めていたほどで、Master King Koco Trialは筆者のゲーム難度に対する考え方を変えたとのことです。その後、The Final Horizonの内容はアップデートで以前よりバランス調整されました。そのため、ソニックのゲームがかつて非常に難しかったという記憶を信じてもらえないかもしれないとしながらも、一時期は確かにソウルライク的な挑戦を提供していたと振り返っています。
Kingdom Heartsの初作も、シリーズ全体の印象だけでは判断できない高難度作品として挙げられています。記事では、PS2版を最後まで遊んでいないなら、本作が難しくないとは語れないとしています。近年では、初代Kingdom HeartsのほうがElden Ringより難しかったという声も出ているとされ、筆者自身もRiku-Ansem戦や最終決戦のAnsem戦で苦戦した経験を紹介しています。
回避ローリング、敵の動きの監視、攻撃の隙を待つことが重要で、運にも助けられながらボスを初見で倒した場面は、ソウルライクのボス戦を思わせるものだったとのことです。ビルドや探索構造は異なりますが、危険な攻撃を見極め、少ない好機に反撃するという感覚が共通しています。
ローグライクと高難度RPGから見える境界
Darkest Dungeonは、ソウルライクではなくローグライクを中心に設計された作品です。それでも、複数のシステムが重なってプレイヤーへ高い判断力を求める難度、ゴシック調の陰鬱な世界観、慎重に進めなければ崩壊するゲーム展開は、ソウルライクとの相性が良いと記事は説明しています。
この作品で重要なのは、反射神経だけではなく戦略です。無理に進まず、状況を見ながら少しずつ前進する姿勢が求められ、筆者は「ソウルライク」と「ローグライク」を組み合わせることで、後者の多様な設計からソウルライクの定義を広げられるのではないかと考えています。ジャンル名を厳密に定義する必要性を認めながらも、Darkest Dungeonはその境界を考える好例だという立場です。
最後に挙げられるのが、The Witcher 3: Wild Huntの最高難度「Deathmarch」です。記事の筆者は、この難度では世界やゲームシステムとの向き合い方が変わり、ほかの難度よりも本作の仕組みを深く活用する必要があるとしています。通常の難度では一般的な西洋RPGとして受け止められる一方、Deathmarchでは危険と代償が常につきまとい、Elden RingやDark Soulsの難度をめぐる議論に加えられる存在になるという見方です。
筆者は、ソウルライクがプレイヤーにどの程度の難しさを求めるべきかという議論にも、この例が関わるとしています。簡単な難度を用意して物語を体験しやすくする作品があっても、挑戦に伴う緊張感やリスクを失った場合、それは同じ体験と言えるのか――The Witcher 3のDeathmarchは、ジャンルの本質が作品名や外見ではなく、プレイヤーにどのような向き合い方を要求するかにあることを示しているとのことです。