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ティム・カリーのゲーム出演10選 最後の役柄まで振り返る

2026年09月07日 | #ゲーム紹介 | DualShockers

ティム・カリーのゲーム出演10選 最後の役柄まで振り返る

映画や舞台で知られる俳優ティム・カリーは、ゲームでも強烈な存在感を残しました。『ロッキー・ホラー・ショー』のフランク・ン・ファーター役をはじめ、映画『レジェンド/光と闇の伝説』や『マペットの宝島』などで人気を集めた彼は、1990年代以降の大作アドベンチャーやフルモーションビデオ作品、声優を重視したゲームで幅広い役柄を演じています。2026年8月25日に80歳で亡くなったことを受け、原文筆者はゲームにおける代表的な出演作を年代順に振り返っています。

1990年代を彩った濃密な演技

最初に挙げられているのは、1993年の『Gabriel Knight: Sins of the Fathers』です。シエラ・オンラインが『キングス・クエスト』シリーズで得た成功を背景に、成熟した物語と映画級の声優陣を目指して制作したアドベンチャーゲームで、カリーは主人公の小説家兼調査員ガブリエル・ナイトを担当しました。南部訛りを使った演技によって、単なる有名俳優の起用にとどまらない表現力を示したと原文筆者は評価しています。

同作にはリア・レミニ、マーク・ハミル、エフレム・ジンバリスト・ジュニアも出演していました。続編のThe Beast Withinでは実写のフルモーションビデオを採用したため、ガブリエル役はディーン・エリクソンに交代しましたが、シリーズが3Dグラフィックスへ移行したGabriel Knight 3: Blood of the Sacred, Blood of the Damnedでは、カリーが再び声を担当しています。

1994年のWing Commander III: Heart of the Tigerでは、敵勢力キルラティの外交官メレク・ナー・キランカを演じました。キャラクターの姿は全身コスチュームとアニマトロニクスによる人形表現で描かれ、カリーはその役に声を吹き込んでいます。これまでの派手な悪役とは異なり、抑制の利いた威厳ある演技だった点が特徴です。人形の外見に覆われたキャラクターから、王族のような品格を伝えた役柄でした。

1995年のFrankenstein: Through the Eyes of the Monsterでは、怪物の視点で物語を進めるアドベンチャーゲームに登場します。プレイヤーが操作するのは、殺人の罪を着せられて処刑されたフィリップという男の蘇生体で、カリーは彼を生き返らせた科学者フランケンシュタインを演じました。典型的な狂気の科学者として誇張するのではなく、邪悪さとカリスマ性、強烈な自信を併せ持つ人物として表現しています。作品は売上と評価の双方で振るわず、続編も制作されなかったため、この役が継続して描かれることはありませんでした。

1996年のMuppet Treasure Islandは、映画版で演じたロング・ジョン・シルバー役をゲームでも続投した作品です。映画のタイアップとして制作されたPC向けポイント・アンド・クリックアドベンチャーで、プレイヤーはジム・ホーキンスとなり、基本的には映画の筋書きを追います。ゲーム自体に突出した新要素があるわけではないものの、カリーは映画版とは別に新録の演技を用意しており、ロング・ジョン・シルバーの姿をさらに楽しめる作品になっています。カリー自身も映画でのお気に入りの演技の1つとして、この役を挙げていたとされています。

小規模作品からカルト的な人気作まで

1997年のThe Day the World Brokeは、児童書作家・イラストレーターのデイビッド・ワイズナーの作品に基づくパズルアドベンチャーです。プレイヤーは、世界のすべてを動かすエンジンを修理するため、惑星の中心部へ向かいます。中心都市メカニアを治めるデセムの声を担当したのがカリーです。

大規模なキャストや映画とのタイアップで注目された作品とは違い、本作は見過ごされやすい小規模なタイトルでした。しかし原文筆者は、カリーが限られた規模の作品でも役に生命力と個性を与えたと紹介しています。美しいビジュアルと独特の世界観を持つ作品の中で、デセムの存在感が特に印象に残る要素になっていたとのことです。

2000年のSacrificeでは、魔法使いたちが戦う三人称視点のリアルタイムストラテジーに参加しました。『アースワーム・ジム』やMDKなどで知られるシナジー・エンターテインメントが手がけた作品で、ジェニファー・ヘイル、ブラッド・ドゥーリフ、ポール・エイディングらも声優として出演しています。カリーは神ミトラスを演じ、映画『レジェンド/光と闇の伝説』で見せたような大仰で力強い悪の魅力を再び発揮しました。

本作はおおむね好意的に評価された一方、売上は伸びませんでした。原文筆者は、独特のグラフィックスと豪華な声優陣を備えたカルト的作品として、機会があれば触れる価値があるタイトルだとしています。

2000年代の印象的な悪役とナレーション

2004年のLemony Snicket's A Series of Unfortunate Eventsは、ダニエル・ハンドラーがレモニー・スニケット名義で執筆した児童文学シリーズのゲーム化作品です。映画版にもとづくパズルプラットフォームゲームで、カリーはナレーター兼レモニー・スニケットの声を担当しました。映画で同役を演じたジュード・ロウから交代する形でしたが、原文筆者は、カリーの演劇的な語り口がこの役柄により適していたと評価しています。

ゲーム自体は傑作というほどではないものの、物語を導く声の存在が大きな魅力になりました。カリーは、作品全体に漂う皮肉や不穏さを保ちながら、プレイヤーを次の場面へ導くナレーションを担当しています。

2008年のCommand & Conquer: Red Alert 3では、ソ連首相アナトリー・チェルデンコを演じました。J・K・シモンズ、ジョージ・タケイ、ピーター・ストーメアらも出演した本作は、リアルタイムストラテジーでありながら、実写映像による大げさな演技を大きな見どころとしています。

なかでも有名なのが、追い詰められたチェルデンコが、資本主義に汚染されていない唯一の場所へ逃げるとして「宇宙へ!」と叫ぶ場面です。カリーは笑いをこらえながら、役の壮大さと台詞の馬鹿馬鹿しさを同時に成立させています。原文筆者は、この場面こそ本作の過剰な楽しさと、カリーの魅力を端的に示す演技だとしています。

最後のゲーム出演となったDragon Age: Origins

2009年のDragon Age: Originsでは、アマランシン伯爵レンダン・ハウを演じました。この役はカリーにとってゲーム業界での最後の仕事とされており、原文筆者は、出演歴の締めくくりにふさわしい強烈な演技だったと紹介しています。ハウは作中で数々の残虐行為に関わる冷酷な人物で、過去の悪役と比べても特に嫌悪感を抱かせる存在として描かれました。

また、カリーはBrütal Legendで悪役ドビキュラスも担当しています。ジャック・ブラックやクリ―・サマーに加え、オジー・オズボーン、レミー・キルミスター、リタ・フォード、ロブ・ハルフォードらが出演する、ヘビーメタルのアルバムジャケットをゲーム化したような作品です。カリーはドビキュラスの邪悪さを極限まで誇張し、数多くの音楽界のゲストが登場する本作でも強い印象を残しました。

Dragon Age: Originsの発売後、カリーは脳卒中を経験し、活動の幅が限られることになります。それだけに、レンダン・ハウという記憶に残る役柄がゲーム出演の最後になったことを、原文筆者は感慨深く受け止めています。カリーはほかにもToonstruck、Scooby-Doo! Night of 100 Frights、Nicktoons関連の2作品などに声を提供しましたが、今回取り上げられた10作品は、陽気なナレーターから威厳ある人物、そして徹底した悪役まで、彼の幅広い表現力をゲームの中で確認できる出演作です。