マーク・サーニー、次世代ゲーム開発者支援に数百万ドルを投じる基金を設立
2026年09月09日 | #その他 | GamesRadar+
PlayStationのリード・システムアーキテクトを務めるマーク・サーニー氏が、自身のキャリアが「終盤に近づいている」と語り、若いゲーム開発者を支援するための基金を立ち上げました。The Game Awardsの司会者ジェフ・キーリー氏と設立したThe Nova Games Foundationは、将来のゲームクリエイターに数十万ドル規模の助成金を提供し、長期的には数十年にわたる支援を目指しています。単に資金を配るだけでなく、パブリッシャーとの接続や作品のマーケティングまで担う点が、この取り組みの大きな特徴です。
Nova Games Foundationの支援内容
サーニー氏とキーリー氏がGame Fileに語った内容によると、Novaは毎年20人の若いゲームデザイナーを対象に助成を行い、有望なプロジェクトには追加支援も用意するとのことです。助成金の具体的な配分額は明らかにされていませんが、基金全体では数十万ドル規模の支援になるとされています。
Novaは投資先の開発者とパブリッシャーをつなぎ、完成したゲームを売り出すためのマーケティングも支援します。一方で、基金は支援先の作品から金銭的な利益を得ず、株式や持ち分も取得しません。開発者は自分で選んだパブリッシャーと組めるほか、ゲームを発売するプラットフォームも自由に決められるとのことです。支援を受けたことで、特定の企業やハードに縛られる仕組みではありません。
キーリー氏は、これまでゲーム会社の株式を所有したり、作品に対する金銭的な権利を取得したりすることを避けてきたと説明しています。そのうえでNovaについては、投資の回収ではなく、創造性を通じた成果を目指す慈善活動だと位置づけています。新たな声を持つ開発者がゲームを作り、業界で足場を築くことこそが、基金にとっての成果になるとしています。
対象となる教育機関と参加者
2026~2027年のクラスに向けた応募受付は12月に始まります。対象となるのは8カ国にある13の大学・教育プログラムで、記事ではニューヨーク大学、南カリフォルニア大学、スコットランドのAbertay University、フランスのCnam-Enjmin、ドイツのTH Köln、オーストラリアのRoyal Melbourne Institute of Technologyなどが例として挙げられています。
サーニー氏とキーリー氏は、今後さらに著名なゲーム業界関係者を基金に招く考えです。すでに「数十人の有力なゲームディレクター」が関心を示しているとキーリー氏は説明しており、支援者の拡大も進めています。
著名開発者も活動に参加
最初に参加を表明した開発者の1人が、It Takes TwoやSplit Fictionを手がけたHazelight Studiosのリードデザイナー、Josef Fares氏です。Fares氏は、次世代のクリエイターが自由に創作し、それぞれの独自なビジョンを形にできる可能性を支援できることを誇りに思うとコメントしています。
基金の設立にあたり、サーニー氏とキーリー氏はそれぞれ数百万ドルを寄付しており、今後も拠出を続ける予定です。さらに、2人は外部からの参加や寄付も呼びかけています。Novaが支援先から利益を得ない方針を掲げる一方、資金と業界内の人脈を継続的に集められるかが、活動の規模を左右することになりそうです。
サーニー氏が語る長期的な狙い
サーニー氏は、Novaを今後10年、20年にわたって成長させたいとしています。同氏がゲーム業界に入った1982年以降、開発者が利用できる才能、教育、ツールは当時とは比べものにならないほど進歩しました。しかし、卒業後に業界で注目を集め、実際に作品を世に出すまでの道のりは依然として厳しく、多くの若者が支援を必要としていると説明しています。
長年にわたりPlayStationのハードウェア設計を支えてきた人物が、キャリアの終盤を見据えて後進への還元に乗り出した今回の計画。Novaから、今後のゲーム業界に新たな開発者や作品が登場することが期待されています。