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『Sunset Overdrive』がXbox One時代を代表する過小評価作だった理由

2026年09月10日 | #その他 | IGN

『Sunset Overdrive』がXbox One時代を代表する過小評価作だった理由

Xbox One世代には、ハードやメッセージの混乱だけでなく、ファーストパーティー作品の不足という問題もありました。そうした厳しい時代に登場した『Sunset Overdrive』は、発売時期とプラットフォームに恵まれなかったために大ヒットを逃したものの、Xbox 360やPS4の代表的な独占タイトルと並ぶほどの魅力を持っていた作品だと、原文筆者は振り返っています。Insomniac Gamesが続編を望んでいたという事実も、この作品が残した心残りを強く印象づけています。

Xbox Oneの苦しい時代に登場した意欲作

原文筆者は、Xboxの25周年に向けた回顧企画を進めるなかで、Xbox One世代は初代XboxやXbox 360ほど多くを語れる世代ではないとしています。Xbox OneがXboxにとって厳しい世代になった理由としては、2013年の発表やE3、発売時の方針といったプラットフォーム面の問題が広く知られていますが、同時に「ファーストパーティーのゲームが少なかったこと、そしてその中に優れた作品があまりなかったこと」も大きかったとの見方です。

その一方で、この世代にも埋もれた傑作は存在しました。その1本が、2014年秋に発売された本作です。Xbox 360が大きな成功を収めた直後の新ハード向けに、Insomniac GamesがXbox One専用のオープンワールド作品を制作するという企画は、条件だけを見れば大ヒットしても不思議ではありませんでした。同スタジオは当時、PlayStationの専属パートナーとして長く活動し、Ratchet & Clankなどのヒット作を手がけていましたが、まだPlayStation傘下ではなく、Microsoftと組んで新たな作品に挑戦していました。

しかし、Xbox Oneを取り巻く状況は、作品の完成度を正当に後押しできるものではありませんでした。原文筆者は、もし本作がXbox 360向けに発売されていたなら、あるいは別の世界でSonyが手がけてPS4向けに展開されていたなら、より大規模で愛されるヒット作になっていたはずだと考えています。Xbox 360向けという仮定には技術的な問題があるものの、それほど発売先とタイミングの影響が大きかったという評価です。

独自の移動システムが生んだ爽快感

本作の魅力としてまず挙げられているのが、ロックスター・ゲームス以外の作品では珍しかった、スタイルと中身を両立したオープンワールドです。セルシェーディングによるビジュアルは、荒廃した世界を舞台にしたパンクな雰囲気と相性がよく、そこへ大量のユーモアが加わることで、一般的な現実志向のオープンワールドとは異なる個性を打ち出していました。

街中の移動も本作の中心的な楽しさです。プレイヤーはグラインドレールを利用して世界を駆け回ります。操作には序盤の10〜15分ほど慣れが必要だったものの、移動のリズムをつかんだ後は、レールからレールへと滑走しながら高速で街を進めるようになります。原文筆者は、このシステムによって移動そのものが楽しい時間になっていたと説明しています。

オープンワールド作品では、目的地へ向かう移動が単なる待ち時間になってしまうこともあります。しかし本作では、街の構造と移動手段が密接に結びついており、クエストへ向かう過程そのものが遊びとして成立していました。原文筆者によれば、クエストもそれぞれ異なる楽しさを備えており、広いマップを埋めるためだけの作業にはなっていなかったとのことです。IGNも本作を高く評価し、原文筆者は社内のゲーム・オブ・ザ・イヤー議論で強く推していました。

実現しなかった続編とInsomniacへの影響

本作には続編が登場していません。原文筆者に対し、当時Insomniac Gamesの創設者だったTed Priceは、スタジオが続編を作りたいと考えていたと話していたとのことです。さらに、続編の構想は当初、Fortniteに近い方向性だったとも明かしていました。最終的にその計画が実現しなかった理由や、方向性がどう変化したのかは記事では説明されていませんが、原文筆者はこの判断がInsomniac側にとっても心残りになっている可能性を示しています。

発売後の展開も限定的でした。SonyがInsomniacを買収した後もPS4への移植は行われず、PC版が登場したのは2018年でした。そのため、作品を実際に遊べる環境が広がるまでには時間がかかりました。Xbox One専用タイトルとして発売されたことに加え、後年の移植先が限られたことも、知名度や評価が広がりにくかった要因として受け取れます。

Spider-Manへつながった技術と発想

原文筆者は、本作の価値を単独のタイトルとしてだけでなく、Insomniac Gamesの後の作品につながる挑戦としても捉えています。グラインドレールで街を高速移動する仕組みは、後に同スタジオが手がけるSpider-Manで、マンハッタンをウェブスイングして移動する体験へつながったという見方です。

もちろん、両作品の移動方法は同じではありません。ただ、広い都市を縦横に駆け回る爽快感を成立させるための設計やノウハウが、本作で培われた可能性はあります。原文筆者は、本作がなければSpider-Man自体が存在しなかった、少なくとも発売直後からあれほど素晴らしい作品にはならなかったかもしれないと述べています。

原文筆者は最終的に、本作をXbox Oneで最高の独占タイトルだと評価しています。Xbox One世代の問題や不運な発売条件によって大規模な成功を逃したとしても、独特のアートスタイル、ユーモア、クエストの多様性、そして移動の爽快感は失われません。Insomniac Gamesが誇るべき作品であり、Xbox 360、PS3、PS4それぞれの優れた独占タイトルと肩を並べられるゲームだった、というのが原文筆者の結論です。