Xbox 360の知られざる名作10選 多彩なジャンルの良作が埋もれた理由
2026年09月15日 | #ゲーム紹介 | Polygon
Xbox 360にはHalo 2やGears of Warのように広く知られた大作があった一方で、十分な評価やプレイヤーを獲得できないまま埋もれた作品も少なくありません。今回取り上げられているのは、レース、JRPG、アクション、カードゲームなど、現在でも振り返る価値がある10本です。発売時の競争やジャンルの人気、独特なゲーム性によって注目を逃した作品の中には、ほかの人気シリーズに匹敵する内容を持つものもあります。
大作との競争で埋もれたレースとSFアクション
Ridge Racer 6は、Xbox 360初期を代表するレースゲームの1本です。人気のプレイステーション系シリーズから登場した作品でありながら、Microsoftの新ハードで独占発売されたことでも話題になりました。しかし北米では、同じローンチ時期のProject Gotham Racing 3や、Electronic ArtsのNeed for Speed: Most Wantedと競合。いずれも注目度の高いレースゲームだったため、堅実な内容を備えていたRidge Racer 6は大きな存在感を示せないまま埋もれたとされています。
Project Sylpheedは、Lunar: Silver Star StoryやGrandiaで知られるGame Artsと、NESやSNES時代から活動してきたSetaが共同開発したSFシューティングです。過去のSilpheedシリーズを受け継ぐ作品で、広大な戦場や大規模な物語、力の入った音声演出が用意されていました。一方で、ミッションの種類が比較的少なく、戦闘が単調に感じられる場面もあります。操作体系も複雑でしたが、宇宙空間で敵を撃破する体験を求めるプレイヤーには魅力のある作品として紹介されています。
Bullet Witchは、Drakengardや初代Nierにつながる作品を手掛けたCaviaが開発したアクションゲームです。Devil May Cryを思わせるスタイリッシュなビジュアルに加え、都市を舞台に巨大モンスターや大量の敵を相手に戦い、魔法も使って破壊を進めていく内容が特徴です。アクションと敵の群れを重視した作りは、すべてのプレイヤーに向くものではありませんが、当時ならではの勢いを持った作品とされています。Xbox 360版は現在マーケットプレースから姿を消している一方、2018年4月25日にはSteam版が発売されました。
評価されたJRPGが見つけられなかった理由
Lost Odysseyは、MistwalkerがXbox 360向けに手掛けた野心的なJRPGの2作目にあたります。壮大な物語と世界観を備え、プレイしたユーザーからはファイナルファンタジーシリーズの有力作と競える作品として評価されました。しかし当時のXbox 360ユーザー全体はJRPGに強く反応していたわけではなく、ジャンルのファンもプレイステーション3で遊べる別の作品に目を向けていました。その結果、Lost Odysseyは発売時に必要な規模のユーザーへ届かず、後年になってジャンルの隠れた名作として記憶されることになりました。
Blue Dragonは、Mistwalkerにとって最初の作品です。プレイステーションや任天堂のハードと縁の深かった坂口博信氏が、Xbox 360でこの作品を送り出したこと自体が意外な動きでした。キャラクターデザインにはドラゴンクエストの鳥山明氏、音楽にはファイナルファンタジーの植松伸夫氏を迎え、坂口氏がプロジェクトを率いています。著名なスタッフがそろっていたにもかかわらず、Microsoftが期待したとみられる大規模なユーザー層を獲得できませんでした。発売時には批評面で好意的な評価を得たものの、その後はほとんど忘れられた作品になったとされています。現在はXboxストアで購入できます。
Infinite Undiscoveryは、Microsoft Game Studios Japanと、Star Oceanシリーズで知られるtri-Aceが共同開発したJRPGです。主人公は若者のCapellで、ジャンルらしい壮大な物語に巻き込まれていきます。特に印象的なのが、月そのものが惑星の表面につなぎ止められているという設定です。その影響で地上では作物が枯れ、動物が死んでいく災厄が起きています。4人の仲間を同時に動かすアクティブバトルや美しい環境描写も見どころで、同時代のJRPGの中でも記憶に残る作品と紹介されています。現在はXbox Oneの後方互換に対応しています。
独自のルールと雰囲気で支持を逃した作品
Beautiful Katamariは、プレイステーション2から始まった塊魂シリーズ初のXbox 360独占タイトルです。新しいハードウェアを生かした美しい映像のもと、プレイヤーは王子を操作し、周囲の物体を巻き込んで巨大な塊を作っていきます。集めた物によって宇宙のバランスを取り戻すという設定は荒唐無稽ですが、そこにあるばかばかしさこそがシリーズの持ち味です。口ずさみたくなる音楽と肩の力を抜いて遊べる雰囲気も魅力でしたが、より一般的なゲーム性を持つ作品が選ばれる中で、多くのプレイヤーから見過ごされました。
Magna Carta 2は、韓国のSoftMaxが開発したRPGです。2001年にWindows PCで始まり、プレイステーション2のMagna Carta: Tears of Bloodへ続いたシリーズの、コンシューマー向け最終作にあたります。戦闘は別の画面へ移行せずフィールド上で始まり、ターン制を軸にしながら、タイミングを合わせた攻撃や連携を組み込んでいます。複数のキャラクターを適切に動かせば、パーティー全体を強力な攻撃手段として活用できます。美しい環境に加え、後にStellar Bladeのディレクターを務めるキム・ヒョンテ氏がキャラクターデザインを担当した点も特徴です。
Culdcept Sagaは、長く続くシリーズで4作目にあたり、Microsoft製ハードに初めて登場した作品です。ボードゲームとカードゲームを組み合わせた内容で、Cepterと呼ばれるキャラクターがダイスを振って盤上を進み、土地を確保します。ほかのプレイヤーが所有地に止まると料金を徴収でき、土地の所有権はバトルによって奪い合うことも可能です。最終的にはマナを集め、ゲーム開始地点へ持ち帰ることが勝利条件となります。一般的なRPGや対戦ゲームとは異なる独特のルールが、熱心なファンを引きつける一方、ニッチな作品にとどまる要因にもなりました。シリーズの比較的新しい作品としてCuldcept Beginsがあり、Nintendo SwitchとSwitch 2向けには7月16日に発売、Windows PC版も同年中に予定されています。
大量の敵と派手な演出を楽しむ2作品
N3: Ninety-Nine Nightsは、Microsoftが発売し、PhantagramとQ Entertainmentが共同で開発したファンタジーアクションです。Q EntertainmentはLuminesやMeteosで知られるスタジオですが、本作では善と悪の永遠の戦いを題材に、大量の敵を相手にする激しいバトルを展開しました。内容はDynasty Warriorsシリーズと競えるほどのアクション性を備えています。美しい映像に加え、プレイ内容を評価するシステムによって、より良い成績を目指して繰り返し遊べる設計も特徴です。続編はfeelplusが開発し、Konamiが発売しましたが、暗いアートスタイルが初代ほどの魅力を持たず、シリーズはそこで停滞しました。
Xbox 360時代の隠れた作品には、人気シリーズの新作でありながら競合作品に押し出されたタイトル、豪華な開発陣をそろえながらユーザー層と噛み合わなかったJRPG、独自性が強いことで遊ぶ人を選んだ作品が含まれます。いずれも大ヒット作と同じ規模の注目を集めたわけではありませんが、ジャンルやゲーム性に明確な個性を持っていました。埋もれた理由は作品の内容だけでなく、発売時期やハードの市場、当時のプレイヤーの関心にも左右されていたといえます。