Asetek Racingが2026年秋に新製品を展開、Xbox対応と10Nm対応ホイールベースを準備
2026年09月15日 | #その他 | DualShockers
Asetek Racingが、2026年秋に向けてシムレーシング向けの新機能や周辺機器を相次いで展開します。無料アップデートで利用できる「Virtual Button Box」に加え、ロードセル式ハンドブレーキや2種類の操作方式に対応するシフター、最大14Nmまで拡張できるホイールベースを投入する予定です。さらに、Xbox Series Xで同社製品を使える環境も整備が進められています。
Race Hubの更新で6つの仮想ボタンを追加
今回すでに利用可能になっているのが、Race Hubソフトウェアのアップデートで追加されたVirtual Button Boxです。対応するホイールのタッチスクリーン上に、ユーザーが自由に設定できる6つの追加ボタンを表示する機能で、料金はかかりません。利用するにはRace Hubを最新版へ更新し、ボタンの配置やサイズ、割り当てる操作をカスタマイズします。
ボタンは画面を指でスワイプすると呼び出せます。表示位置と大きさはRace Hub側で指定できるため、レース中に操作しやすい場所へまとめたり、用途ごとに使い分けたりできます。原文筆者が紹介された活用例では、ピットストップ中の操作をVirtual Button Boxに集約し、給油量や装着するタイヤコンパウンドを素早く選べるようにしていました。
シムレーシングでは、走行中にマウスへ手を伸ばしたり、ホイール本体のノブや物理ボタンを何度も切り替えたりする操作が負担になる場合があります。この機能なら、必要な操作をタッチスクリーンの1画面にまとめられるため、設定次第で細かな車両操作にも対応できます。6個のボタンをどのように使うかはユーザー次第で、ピット関連の操作に限定されず、ゲーム側で割り当てられるさまざまな機能を登録できます。
ボタンに表示される文字の色も変更可能です。原文筆者は、色と操作の対応を覚えておけば、ホイールを見下ろしてボタン名を確認しなくても、周辺視野で選択しやすくなる点に注目しています。走行中に視線を画面から外す時間を減らせるため、単にボタンを増やすだけでなく、操作時の視認性にも配慮した機能といえます。
ただし、Virtual Button Boxを使うにはタッチスクリーン搭載ホイールが必要です。対応するのはForteおよびInvictaのホイールで、Initiumシリーズは対象外となっています。新しい機器を購入しなくても、対応製品をすでに所有していればRace Hubの更新だけで利用を始められます。
10月6日発売予定の新周辺機器
Asetek Racingは、ロードセル式ハンドブレーキとDual Mode Shifterも準備しています。両製品は2026年10月6日に発売予定で、シムリグのフレーム側面に取り付ける小型マウントを使って、既存のセットアップへ組み込める設計です。記事では、これらの製品が実際のレーサーとの協力のもとで開発され、レーシング用途に適した感触を確認していると説明されています。
Dual Mode Shifterは、シーケンシャル式とHパターン式の両方に切り替えて使えるシフターです。原文筆者はWRCでシーケンシャル設定を試しており、ステアリングホイールのパドルシフトとは異なる、実際にレバーを動かす操作感を高く評価しています。レバーを押し引きする際の手応えや存在感が特徴で、記事では質感も含めてプレミアムな印象を受けたとしています。
パドルシフトに不満がなくても、物理的なシフトレバーを使うことで操作そのものに新しい感覚が加わります。特にシーケンシャル式では、ラリー系タイトルの走行中にシフトアップとシフトダウンをレバー操作で行えるため、ステアリング上のパドルとは異なる運転体験につながります。Hパターンへ切り替えれば、対応する車両やゲームでより実車に近いシフト操作を楽しめます。
ロードセル式ハンドブレーキは、レバーを引いてブレーキを作動させるシンプルな周辺機器です。WRCのようなタイトルでは、コーナー進入時や車両の向きを変える場面でハンドブレーキを使えるため、走行中の操作を増やし、運転への没入感を高める要素になります。Dual Mode Shifterの隣に配置することで、シフト操作とハンドブレーキ操作をまとめて行える点も特徴です。
一方で、ハンドブレーキの必要性はプレイするシムレーシングゲームの種類によって変わります。原文筆者も、さまざまなタイトルで常に必要になる機器ではなく、ラリーなど特定の運転スタイルを好むプレイヤーほど恩恵を受けやすい製品だと見ています。両製品の価格は記事内で具体的に示されていません。
Initium DD10とXbox対応の進展
エントリー向けラインであるInitiumでは、DD10 Wheelbaseの発売が近づいています。発売時期は2026年10月末までが見込まれているものの、正確な日付は今後あらためて案内される予定です。現行のInitiumホイールベースも引き続き販売されていますが、標準状態のトルクは5.5Nmで、追加のブーストキットを使うことで8Nmまで拡張できます。
これに対してInitium DD10は、購入時点から10Nmのトルクに対応し、追加の拡張によって最大14Nmまで引き上げられます。トルクの向上により、ステアリングへ伝わるフォースフィードバックをより強く、細かく表現できるようになるため、路面状況や車両挙動を感じ取る性能の強化が期待されます。原文筆者は、より現実的でダイナミックなフィードバックにつながる点を新モデルの大きな違いとして挙げています。
DD10はAsetek製品だけでなく、同社以外のホイールとも組み合わせられる予定です。すでに別メーカーのホイールを持っているユーザーでも、ホイールベースだけをAsetek製品へ切り替える選択肢が生まれます。ただし、記事では対応する他社製品の具体的なモデル名までは明らかにされていません。
Xbox向けの対応も進められています。原文筆者はgamescom 2026で、Asetekの機器をXbox Series Xに接続したデスク向けセットアップとフルリグの両方を試し、WRCをプレイしています。5月から案内されていたAsetekとXboxの連携が、実際に動作する環境として確認できたことに注目しており、PC以外でシムレーシングを始めたいユーザーにとって選択肢を広げる動きとなります。
ただし、Xboxだけで機器の設定を完結できるわけではありません。Race Hubソフトウェアは現時点でPCにのみ対応しているため、ボタン割り当てや各種設定を変更する場合は、まず機器をPCへ接続する必要があります。設定を保存したあとでXboxへ接続すれば、保存済みの内容を使ってプレイできます。設定作業に高性能なゲーミングPCは必要なく、Race Hubを実行できるPCがあればよいとされています。
PCで設定を済ませてからXboxへ移行する方式のため、コンソールだけで全機能を変更したいユーザーには制限が残ります。一方で、Xboxへ接続するたびに高性能なPCを起動する必要があるわけではなく、機器の初期設定やカスタマイズを別のPCで行える点は負担を抑える仕組みです。Asetek Racingは、低価格帯を担うInitiumシリーズやXbox対応を通じて、PC中心だったシムレーシングへ参加する際のハードルを下げようとしています。