知られざる戦略ゲーム10選、ジャンルの常識を広げる作品を紹介
2026年09月16日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
戦略ゲームといえば、都市や国家を管理するシミュレーション、あるいは4X作品を思い浮かべがちです。しかし実際には、警察組織の運営、エイリアンの反撃、テレビ番組の制作、デッキ構築といった異なる題材を戦略性に結び付けた作品も存在します。原文筆者は、知名度の高いシリーズに埋もれた作品のなかから、戦略ゲームの幅広さを味わえる10タイトルを紹介しています。
物語とユーモアで広がる戦略性
10位のThis Is the Policeは、警察組織の運営と犯罪捜査を、ビジュアルノベルのような物語要素と組み合わせた作品です。特徴的なミニマルアートだけでなく、会話での選択や人員配置が、政治家、ジャーナリスト、犯罪者といった周囲の勢力との関係に影響します。プレイヤーは単に事件を処理するだけでなく、腐敗した社会の圧力にさらされながら判断を下すことになります。原文筆者は、一般的な戦略ゲームよりも読解と道徳的な考察の比重が大きく、物語面の存在感が際立っているとしています。
9位のAttack of the Earthlingsは、人類による利益優先の植民地化に対抗するエイリアンの群れを操作するターン制ストラテジーです。人間を正義の側に置くのではなく、露骨に強欲で悪辣な存在として描くことで、プレイヤーは人類ではなく、侵略から身を守ろうとするエイリアンに感情移入することになります。ステルス要素とコミカルな演出を取り入れた、短時間で遊べるXCOM系の作品で、展開には予測しやすい部分もあるとのことです。それでも原文筆者は、深刻さを前面に出さない戦略ゲームがもっと増えるべきだと評価しています。
2位のChroma Squadも、戦略ゲームの題材を大きく転換した作品です。プレイヤーが率いるのは悪と戦うヒーロー部隊ではなく、パワーレンジャー風のテレビ番組を制作する俳優たちです。ターン制バトルに加えて、撮影セットや衣装を整え、番組の制作費を維持しながら視聴者の期待に応えなければなりません。戦闘で派手な演技を成功させれば制作価値を高められ、番組そのものを発展させていけます。原文筆者は、戦略ゲームの基本部分を保ちながら、その周囲にユーモアと独自性を詰め込んだ点を高く評価しています。
タワーディフェンスから鉄道経営まで
8位のWarstone TDは、タワーディフェンスの基本を崩さず、多数のシステムを重ねた作品です。2.5Dの画面でユニットを配置して敵の進攻を防ぐだけでなく、スキルツリー、拠点での建設、資源の収集、複数の難易度モードなどを利用できます。集中して遊ぶことも、ほかの作業の合間に進めることもできる設計で、原文筆者はタワーディフェンス初心者にも、ジャンルに慣れたプレイヤーにも向く作品だとしています。新機軸を無理に加えるのではなく、遊びやすさと奥行きを両立させた点が評価されています。
6位のRailway Empireは、鉄道網の管理を主題とするシミュレーションです。線路をどこに敷くか、どの事業者に機関車を運行させるか、線路の周囲にどの建物を配置するかを決めながら、広大な鉄道ネットワークを作り上げていきます。鉄道という題材に強い関心がない人でも、路線や運行を考えているうちに時間を忘れてしまうほど、コンテンツとシステムに厚みがあるとのことです。一方で、難度は高く、気軽に触れられる作品というよりは、複雑な管理を楽しみたい人向けのタイトルとされています。
国家運営と戦場を組み合わせた作品
5位のOriental Empiresは、古代中国を題材にした4X系のシミュレーションです。領土全体を管理し、外交を進めながら国家を発展させていく内容で、捕虜の交換、王族や家族間の権力争い、住民の満足度、交易や市場経済まで扱います。ターン制の戦闘では両陣営が同時に行動する仕組みも採用されており、軍事だけでなく内政と外交を含めた判断が求められます。4Xジャンルを特に好まない原文筆者も、本作については国家を運営している感覚を強く味わえたとしています。自分の国を築くという空想を、数多くのシステムで支える作品です。
4位のArcoは、伝統的な戦略ゲームというより、戦術アクションに近い作品です。無法地帯を舞台にした復讐の物語が複数のエピソードで描かれ、リアルタイムとターン制の中間に位置する戦闘で、位置取り、資源管理、行動の判断が重要になります。美しいドット絵と緻密な世界設定によって物語へ引き込む力も強く、倒れた者の霊が後を追う演出は、旅の選択に結果が伴うことを印象付けます。原文筆者は、戦略とアクション双方の長所を組み合わせた独特のバランスこそ、本作を勧める理由だとしています。
7位のArashi Gaidenは、一直線に進み続ける移動と戦略を組み合わせた短編作品です。各ステージで進行方向を選ぶだけではなく、特殊能力、多様な敵、環境上の危険が加わることで、部屋そのものが戦略的な迷路になります。壁に反射して進行方向を変え、次の標的へ向かう動きのなかで、体力とマナを管理しなければなりません。特にボス戦では、単純に敵を倒すだけでなく、能力の使いどころと移動経路を同時に考える必要があります。長大な作品が多いジャンルのなかでは短く感じられるものの、原文筆者は、その短さが創造的なアイデアの価値を損なうものではないとしています。
ホラーやカードゲームと融合した戦略
3位のVultures - Scavengers of Deathは、サバイバルホラーと戦略ゲームを組み合わせた作品です。限られた資源をやりくりするだけでなく、固定視点や肩越し視点ではなくアイソメトリック視点を採用し、グリッド上でターン制の戦闘を行います。攻撃や移動にはアクションポイントが必要なため、すべての行動を無制限に実行できるわけではありません。遮蔽物や周囲の環境を利用し、ステルスで戦闘を有利に始める位置取りが重要になります。
本作はResident Evilから影響を受けた物語を持ち、戦闘システムがターン制であっても、雰囲気、アート、照明によって緊張感を維持しています。原文筆者は、恐怖と戦略を結び付けるだけでなく、アイソメトリック視点とグリッド戦闘を取り込んだ点に注目し、2026年に登場した作品のなかでも特に興味深いシステムの融合だと評価しています。
1位のDeath Howlは、デッキ構築、デジタルカードゲーム、ソウルライク、戦術ゲームの要素を組み合わせた作品です。主人公のRoは、子どもを失った悲しみを抱えながら、死後の世界を旅して子どもを取り戻す方法を探します。物語やドット絵、音響に加えて、探索と戦闘を繰り返しながら少しずつ自分の戦い方を組み立てていくゲームシステムが軸になります。
メトロイドヴァニアのような非 linearな探索とパッシブなカスタマイズ、カードゲームのデッキ構築、グリッド上で行うターン制戦闘を組み合わせている点が特徴です。エリアごとに必要な構成を見直し、資源を集め、デッキを作り、戦術を実行しなければなりません。失敗も攻略の過程に組み込まれており、強力なボスとの戦いでは、最後の一手まで戦略を調整することが求められます。
原文筆者は、Death Howlについて、魅力的な物語とアート、音響、ゲームプレイを備えた、今後10年を代表するインディー作品のひとつとまで評しています。今回の10作品は、警察管理や鉄道経営のようなシミュレーションから、ホラー、アクション、カードゲームまで方向性が大きく異なります。共通しているのは、既存ジャンルの型をそのまま繰り返すのではなく、別の仕組みや題材を取り込むことで、戦略を考える楽しさを新しい形にしている点です。