『Faraday Blues』3つの時代と64の結末を描くSFアドベンチャー
2026年09月17日 | #発売情報 | Xbox Wire EN
家族の存在すら知らない両親を救うため、少女が過去の出来事を何度もやり直す――。Serenity Forgeが手がけるSFアドベンチャー『Faraday Blues』が、Xbox Tokyo Game Show Broadcastでワールドプレミアを迎えました。本作は、カードで人々の運命を組み替えながら、3つの時代にまたがる家族の悲劇へ介入していく作品です。Xbox Series X|SおよびXbox PC向けに2027年の発売を予定しており、Xbox Cloudにも対応します。
両親を知らない少女が家族の歴史に介入
プレイヤーが操作するのは、見知らぬ場所で目を覚ました謎の少女Linaです。彼女は古いコンピューターから、トランプのようなカードが並ぶ奇妙な卓上ゲームを紹介されます。そのカードの中にはLinaの両親の顔が描かれていますが、両親は彼女の存在を知りません。しかも、2人の人生はすでに悲劇に満ちています。
Linaにできるのは、盤面をリセットして別の可能性を試すことです。本作のカードは、敵を召喚したりダメージを与えたりするためのものではありません。52枚のデッキには、人物、記憶、アイテム、そしてFaraday家の歴史に隠された要素が収められています。プレイヤーはカードを会話や場所、重要な出来事に配置し、その結果が反映された時間軸へ入っていきます。
人物の配置が未来の出来事を変える
同じ寝室の外に誰を置くかを変えるだけで、起きる悲劇の形が変わる場合があります。2人の人物を一緒に過ごさせれば関係が後の時代まで変化し、誰かに特定の記憶や物を見つけさせれば、その影響が数十年後の人生に残ることもあります。人物はOrderまたはEntropyの方向へ変化し、スートを変えたり、姿を変えたりしながら、将来選べる可能性そのものに影響を与えます。
重要になるのは、1人の人物が同時に複数の場所へ行けないという制約です。小さな出来事に誰かを参加させると、次の大きな事件が起きたときにその人物が不在になる可能性があります。ある関係を救おうとした結果、別の人物を最悪のタイミングで孤立させてしまうこともあるとのことです。
一見すると完璧な解決策にたどり着いても、別の場所で新たな問題が起こることがあります。そのたびに盤面をリセットし、これまでとは異なる人物の配置や出来事の組み合わせを試します。用意された道筋を一度たどるだけではなく、人物の状態や関係性を把握し直しながら、時間軸を再構築していくゲームシステムです。
3つのビジュアルノベルが時間を越えて接続
物語は、Faraday家の異なる時代を舞台にした3本のビジュアルノベルで構成されます。それぞれが異なる視覚表現、雰囲気、語り口、そして探索するアパートの姿を持ち、3つの現実が別々の物語として展開します。しかし、各時代は独立しているわけではありません。
最初の物語で起きたことは、2番目の物語の盤面へ引き継がれます。人物同士の関係、発見した記憶やアイテム、人物の状態、そして到達した結末までが時間を越えて伝播し、3番目の時代では、それまでの選択が積み重なった結果に向き合うことになります。前の時代で何を変え、何を犠牲にしたかによって、後の時代で見える家族の姿も変わっていきます。
本作には合計64種類のエンディングが存在します。勝利と呼べる結末もありますが、その多くは単純な成功ではありません。誰かを救ったことで別の悲劇を生み、より良い結末に見えた結果が、実際には大きな代償の上に成り立っている場合もあります。また、人物について十分に知り、以前は不可能だった方法で時間軸を操作できるようになって初めて開くルートも用意されています。
カードの変化や隠された条件など、開発側がまだ詳しく説明していないシステムもあります。今後明かされるのか、あるいは最後まで語られない要素になるのかも含め、作品の仕組みには未公開の部分が残されています。
過去を変えたいという感情を描く作品
Serenity Forgeの創設者でゲームディレクターを務めるZhenghua Yang氏は、本作について、変えられないと分かっている過去を心の中で書き換えようとする感情を出発点にしたと説明しています。誰もが人生の中で「あの瞬間をやり直したい」と考えることがあり、その誘惑が未来や自分たちの世界に何をもたらすのかを物語の中心に据えたとのことです。
制作には、共同制作者兼リードアーティストとしてSatchely氏、ナラティブディレクターとしてKevin Ye氏が参加しています。Satchely氏はDoki Doki Literature Clubのキャラクターアーティストとして知られ、3人はそれぞれ異なる個人的な要素を作品へ持ち込んでいるとされています。音楽はCyanide & Happinessの制作者Kris Wilson氏が担当します。
ボイスキャストには、Slay the Princessで声を担当したNichole Goodnight氏も参加します。その他の出演者については、後日発表される予定です。多数の時間軸、カードの操作、64種類の結末を備えながら、最終的には人間そのものと、プレイヤー自身の姿を見つめる物語になると開発チームは説明しています。