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『Wii Sports』などWiiの7作品が後のゲームデザインを形作った理由

2026年09月18日 | #ゲーム紹介 | DualShockers

『Wii Sports』などWiiの7作品が後のゲームデザインを形作った理由

Wiiの成功は、リモコンやジャイロセンサーを使った操作を定着させただけでなく、その後の任天堂タイトルやゲーム業界全体の方向性にも影響を与えました。原文筆者は、Wiiの数ある作品のなかでも、単なる人気作ではなく、シリーズやジャンルの未来を変えるきっかけになった7作品を選出しています。モーション操作の普及、JRPGの再評価、後のオープンワールド作品につながる設計など、それぞれの影響は異なります。

Wii時代を象徴する2つの方向性

7位に挙げられたのは、PlatinumGamesが開発し、セガが発売したマッドワールドです。Wii向けタイトルとしては異例の流血表現と激しい暴力描写を前面に押し出し、白と黒を基調としたスタイリッシュな映像表現で、同機のイメージを大きく揺さぶりました。Wiiはファミリー向けのゲーム機として認識されていましたが、本作はその枠に収まらない作品が成立することを示したタイトルです。

レッドスティールやレッドスティール2にもWii初期の大人向け作品としての先行例はありましたが、原文筆者は、マッドワールドが映像とゲームプレイの両面で特に印象的だったと評価しています。ゲーム映像だけを見れば、WiiではなくXboxやPlayStation向け作品だと思うほどの存在感があり、Wiiでどこまで過激かつ個性的な表現ができるのかを押し広げた作品として位置づけられています。

6位はスーパーペーパーマリオです。それまでのペーパーマリオシリーズが持っていたRPG的な遊びから大きく方向転換し、アクション要素を中心とした独自のゲームプレイを採用しました。その結果、シリーズのファンが求めていた従来型のRPG作品が長く登場しない状況を生み出した、と原文筆者は指摘しています。

この空白は、シリーズにとって単なる不在ではありませんでした。クラシックなペーパーマリオ系RPGを望むファンや開発者が、その手触りを受け継ぐ作品を自分たちで作る流れにつながったためです。Bug Fables: The Everlasting Saplingのような作品が支持され、同系統のインディーゲームは開発者の間で「paperverse」系の作品と呼ばれるまでになりました。スーパーペーパーマリオは、シリーズの方向を変えたことで、後発作品が生まれる余地を作ったタイトルとして評価されています。

シリーズの転換点になった2作品

5位は大乱闘スマッシュブラザーズXです。シリーズのファンの間では現在も評価が分かれる作品ですが、原文筆者は、その賛否の大きさこそが後のシリーズに強い影響を残した理由だとしています。

オンライン対戦は、大乱闘スマッシュブラザーズを競技性のあるゲームとして広げるうえで重要な役割を果たしました。一方で、競技シーンの選択肢としては扱いにくい部分もあり、オンライン対戦を導入すればそのまま競技ゲームとして完成するわけではないことも示しています。シリーズの方向性について、何を採用すべきかだけでなく、何を避けるべきかを考える材料になった作品です。

また、ストーリー重視のモード「亜空の使者」は、シリーズを通してもファンから高く支持される要素として残りました。後の作品に同様のモードがあるかどうか、どのような対戦要素を備えるのかといった違いを考えるとき、大乱闘スマッシュブラザーズXの存在は無視できません。シリーズのオンライン対戦と一人用コンテンツの両方に、現在まで続く基準を作ったタイトルです。

4位はNew スーパーマリオブラザーズ Wiiです。横スクロール型マリオの復権に貢献した一方、後から振り返ると、「New」シリーズが似通った内容を繰り返し、安全で無難な方向に寄りすぎたと感じるファンも多かったと原文筆者は述べています。

この停滞があったからこそ、後のスーパーマリオブラザーズ ワンダーが、見た目やアニメーション、ステージ設計で大きく変化した作品として際立ったという見方です。New スーパーマリオブラザーズ Wii自体には、協力プレイや特徴的な演出など評価できる部分があり、原文筆者はクッパの「ba-ba」ダンスにも触れています。しかし、2Dマリオにとっては低調な時期の代表でもあり、その反動がシリーズの再発明につながったと整理されています。

後のゲームデザインに直接つながった作品

3位はゼルダの伝説 スカイウォードソードです。シリーズの物語では、トライフォースや転生の循環に関わる出来事を描き、ゼルダの伝説の歴史そのものを扱う重要な立ち位置にあります。ただし、原文筆者がより重視しているのは、物語上の重要性だけではなく、ゲームデザイン面で後の作品に残した影響です。

本作では、エリア間の移動がロード画面によって分断されていました。プレイヤーからは、そのロード画面で区切られた中間部分も実際に遊びたいという声が寄せられ、シリーズ関係者の青沼英二氏がそうした要望に接する機会もあったと原文筆者は説明しています。この発想が、ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルドの広大なオープンワールド設計につながったという見方です。

ブレス オブ ザ ワイルドは、単にゼルダシリーズの形式を変えただけではありません。原文筆者は、その設計思想が業界全体を変える現象になり、ソニックフロンティアや原神を含む後続のオープンワールド作品にも影響したとしています。その出発点の一つとして、スカイウォードソードのエリア構成と、そこから生まれた問題意識が挙げられています。

2位はゼノブレイドです。発売当初は英語版が存在しない期間があり、長くWii独占タイトルでもあったため、海外のプレイヤーにとっては簡単に遊べる作品ではありませんでした。そこでファンによるOperation Rainfallの活動が始まり、1年にわたる働きかけの後に英語版が発売されたと原文筆者は紹介しています。

ファンの継続的な要望は、後の展開にもつながりました。ゼノブレイドはニンテンドー3DSへ移植され、さらに主人公のシュルクが大乱闘スマッシュブラザーズの参戦キャラクターに選ばれたことで、シリーズの知名度も高まりました。ファンの声、Operation Rainfallの活動、別シリーズへの登場が重なり、日本国内では目立たなかったJRPGが海外でも大きく支持され得ることを示した作品です。

原文筆者は、この反響がゼノブレイドシリーズの継続を後押しし、後に2本の続編が生まれる土台になったと考えています。知名度の低いJRPGであっても、熱心なプレイヤーが重要性を訴え続ければ、大きな展開につながる可能性があることを示した点が、本作のゲーム史上の意味として挙げられています。

社会現象になったWiiの代表作

1位はWii Sportsです。Wii本体に同梱される形で広く普及したため、同機を所有する多くの人が最初に触れるゲームとなり、本体の販売規模と結びついて極めて大きな知名度を獲得しました。しかし原文筆者が強調しているのは、販売本数だけではありません。本作はゲーム機を、それまでゲームを遊ぶ層だけのものではない場所へ持ち込んだとしています。

病院では患者のリハビリに利用され、老人ホームでは高齢者を楽しませるために使われました。リモコンを振る直感的な操作によって、プレイヤーを実際に身体を動かす遊びへ誘導したことも大きな特徴です。ゲームを座って操作するものというイメージを変え、家庭や医療・福祉の場で人を集める道具として機能させた点に、従来のヒット作とは異なる影響力がありました。

この成功は、他社のハードや後続のゲームにも波及しました。原文筆者は、マイクロソフトがKinectを長く推進した背景の一つに、Wiiと本作の成功があったと考えています。また、Just Danceシリーズの新作が比較的最近までWii向けに発売されていたことも、同機の操作とユーザー層が長く維持された証拠として挙げています。

後継作としてNintendo Switch Sportsが登場し、過去のスポーツゲームの一部を楽しめるようになっても、初代の感覚を超えたとは感じない人が多いと原文筆者は述べています。Nintendo Switch Sports Resortは全体的に改善されているとしながらも、元の作品を求める声は依然として大きいとのことです。Wii Sportsは、モーション操作を広めた作品というだけでなく、ゲームを社会のより広い層へ届けた存在として、Wiiの後継機やゲーム業界全体に残る影響を持っています。