『Candy Crush Saga』開発元King、9月25日までに合意できなければ全面ストライキへ
2026年09月18日 | #その他 | DualShockers
10年以上にわたり人気と収益を支えてきた『Candy Crush Saga』の開発元Kingで、労働組合に加入する従業員がストライキを予告しました。新たな労働協約をめぐる交渉が約1年間続いたものの合意に至っておらず、2026年9月25日までに解決しなければ、Kingの全従業員が要求を満たすまでストライキに入る予定です。スウェーデンの複数の労組も、連帯ストライキによる支援を表明しています。
約1年続いた労働協約の交渉
Kingの従業員を代表しているのは、スウェーデンの労働組合Unionenです。Unionenによると、Kingでは多くの従業員が同組合に加入しており、組合員たちは新たな労働協約を結ぶための交渉に積極的に参加してきたとのことです。しかし、雇用の安定性を高めることや、職場の雇用条件・労働条件について従業員がより大きな影響力を持つことを求めているものの、これらの要求はまだ受け入れられていません。
交渉がまとまらないことを受け、Unionenはストライキに向けた正式な手続きを開始しました。ストライキの予告は9月15日にKingへ提出され、その後は当事者間の調停に移る見通しです。スウェーデンの国家調停機関であるMedlingsinstitutetが調停人を任命し、双方が解決策を見つけて労働協約を締結できるよう支援します。合意が成立しなければ、9月25日にストライキが始まるとUnionenは説明しています。
今回の措置は、単に交渉を続けるという段階から、期限を明確にした争議行為の準備へ移ったことを意味します。期限までに合意できるかどうかが、Kingの開発現場だけでなく、同社を傘下に置く企業グループにも影響する焦点になります。
複数のスウェーデン労組が連帯を表明
Unionenの要求を後押しするため、Naturvetarna、DIK、Akademikerförbundet SSRなど、複数のスウェーデンの労働組合も支援の意思を示しました。これらの組合は、UnionenおよびKingの従業員が求める労働協約の実現に向け、自らの団体交渉力を結集する方針です。具体的な支援は、連帯ストライキとして実施される可能性があります。
Kingは、現在提示している雇用条件について、会社側として異なる見解を示しています。KingのCOOであるUlrika Höjgård氏はGame Fileへの声明で、同社の福利厚生や雇用条件は「労働協約に基づいて提供される内容と同等か、それを上回るものだと確信している」と説明しました。
同社は現在も労働組合の代表者と対話を続けているとしていますが、現時点で労働協約そのものは締結されていません。Kingの親会社であるActivision Blizzardと、そのさらに親会社にあたるMicrosoftは、この件についてコメントしていません。Kingはスウェーデンの企業で、Activision Blizzardを通じてMicrosoftの傘下にあります。
ゲーム業界で広がる雇用安定を求める動き
今回の対立は、ゲーム業界で従業員が雇用の安定や職場での発言力を求め、会社側に強い姿勢で交渉する動きが広がっていることを示す事例のひとつです。記事では、近年はレイオフがより頻繁になり、削減規模も大きくなっていると指摘されています。そうした状況のなかで、突然の人員削減から従業員を守る仕組みや、労働条件を協議するための正式な枠組みを求める声が強まっています。
Activision Blizzard傘下では、直前にも別の労働協約が成立しています。Blizzard EntertainmentでWorld of WarcraftやOverwatchなどを手がける従業員たちは、約1,900人を突然のレイオフから守る条項などを含む、新たな合意を獲得しました。この合意には、レイオフに対する保護以外の福利厚生も盛り込まれているとのことです。
Kingでの交渉は約1年前から続いているため、Blizzard Entertainmentでの合意と今回のストライキ予告が直接関係しているとは限りません。ただし、同じ企業グループに属する大規模スタジオで相次いで労働問題が注目を集めていることは、親会社であるMicrosoftにとっても無視できない状況です。9月25日までに調停が成立するのか、それともKingの従業員によるストライキと他組合の連帯行動に進むのかが、今後の注目点となります。