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『クロキノール』がPAX West 2026で注目を集めた理由は150年続く指先の競技性

2026年09月20日 | #ゲーム紹介 | Polygon

『クロキノール』がPAX West 2026で注目を集めた理由は150年続く指先の競技性

PAX West 2026でひときわ意外な注目を集めたのは、最新のデジタルゲームではなく、19世紀半ばにカナダで生まれた木製ボードゲームでした。指で円盤を弾いて得点を競う『クロキノール』は、ビリヤードやダーツに似た手触りを持ちながら、広い場所を必要としない遊びとして来場者を集めたとのことです。近年人気が高まっているとされる一方、原文筆者はPAXを訪れるまで、その存在を知らなかったとしています。

PAX Westに専用プレイエリアが登場

会場となったシアトルのWashington State Convention Center地下のデモルームには、クロキノール専用のテーブルが約12台用意されていました。いずれも美しく仕上げられた手作りの木製ボードで、各テーブルにはすでにプレイヤーが座っていたといいます。原文筆者は、まるで以前は知られていなかったカナダのテーブルゲームが、突然広く普及していたことに合わせて世界の歴史が書き換えられたようだったと表現しています。

もちろん、実際に起きたのは筆者自身が特定の分野に疎かったということです。筆者の編集者から会場で遊ぶよう勧められた際には、クロキノールという名前自体が作られた言葉だと思ったそうですが、ボードゲーム好きの知人たちは全員がプレイ経験を持っていました。複数人が自分のボードを所有しており、なかには筆者と一緒に遊んだことがあると確信している人までいたとのことです。

このプレイエリアを運営していたのは、カナダのTracey Boardsです。同社のブースでは、実際に使われていた木製ボードも販売されていました。ただし、完成品のボードは高価になりやすく、原文ではPAXで販売されていた価格の数値が欠落しています。オンラインで探しても、比較的安価な製品でさえ負担になりうると説明されています。

ルールはシンプルでも技術が問われる

本作は、2人のプレイヤーが指先でパックを弾き、ボード上のより高い得点エリアに入れる対戦ゲームです。盤面は同心円状のリングで構成され、両者は通常12個ずつのパックを使います。各パックは外周のリング端から打ち出し、できるだけ中央に近い場所を狙います。

中央に開いた穴へ入ったパックは盤面から取り出して保存し、盤外へ飛び出したパックはプレイから除外します。すべてのショットを終えたら盤上に残ったパックを回収し、採用している得点方式に従って点数を計算します。その後に次のラウンドへ進み、先に目標点へ到達したプレイヤーが勝者です。

相手のパックが盤上に残っている場合、次のショットでは相手のパックを狙わなければなりません。相手のパックを盤外へ弾き出して得点を失わせることもできますし、そこに当てて自分のパックを有利な位置へ進めることも可能です。相手のパックを狙ったにもかかわらず外した場合はファウルとなり、そのショットは無駄になります。

基本ルールを覚えるまでにはほとんど時間がかかりません。しかし、どのタイミングで、どの場所から、どのような条件で打てるのかには追加の決まりがあり、実際に遊ぶにはそれらを把握する必要があります。勝敗を左右するのは複雑なルールの暗記というより、盤面の角度を読む幾何学的な感覚と、狙った場所へ正確にパックを送る目と手の協調です。

ダーツやビリヤードに近い手触り

原文では、クロキノールを「少しビリヤード、少しダーツ」と説明しています。円盤を弾く動作には、ビリヤードのように反射や接触を利用する面があり、狙った得点エリアへ正確に入れる感覚はダーツにも通じます。一方で、バンパープールの台で子どもが遊んでいるような親しみやすさもあるとされています。

実際のプレイでは、単に中央へ入れるだけでなく、相手のパックをどう処理するか、自分のパックをどの角度で残すかを考えなければなりません。盤上にあるパックを利用して自分のショットを有利にすることもできるため、狙いの正確さに加えて、跳ね返りや接触後の動きを読む必要があります。ルールが簡単だからといって、すぐに思い通りの結果を出せるわけではありません。

高価な完成品とDIYの可能性

クロキノールを始めるうえで最大の障壁は、ルールではなくボードの価格だと原文筆者は指摘しています。市販品は、滑らかに加工され、ワックスで整えられた盤面に複数のリングを描き、中央付近に頑丈なペグを取り付けた構造です。高級品のなかには、マホガニーのような豊かな木材を使った職人製の製品もあるとされています。

木工の技術が少しでもある人なら、ボード自体を作るのは難しい作業ではないとも説明されています。必要なのは、パックを滑らせられる滑らかでワックスがけされた表面、得点のためのリング、そして中央に取り付ける丈夫なペグです。完成品が高価になりやすい背景には、単なる遊具ではなく、家具や工芸品に近い仕上げを施した製品が多いこともあります。

原文筆者は、PAXで2回プレイした段階でこのゲームを楽しめたと振り返り、いくつかのボードを贈り物にすることまで考え始めたとしています。ダーツやプールと似た満足感がありながら、より少ないスペースで遊べ、小さな子どもにも参加しやすい点が魅力です。導入時の費用は無視できないものの、触って操作するタイプのボードゲームを求める人にとって、コレクションに加える価値のある選択肢だと原文筆者は評価しています。