2026年7月9日に発売の『Echoes of Aincrad』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「63 点」で「低評」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは63件、最高は80点、最低は40点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
次のボスまで40分歩き続けるミッションと単調な移動

『エコーズ オブ アインクラッド』では、プレイ時間の大半を歩いて過ごすことになります。街でクエストを受けて前回の続きの場所へテレポートし、フィールドを横切って次の目的地へ向かい、そこからさらに次の地点へ進む流れです。ときには6つや7つもの目的地点を経由し、ボスにたどり着くまでに40分も歩き続けることさえあります。ボスを倒した後は街に戻って次のクエストを受け、まったく同じ工程を繰り返します。すべてのミッションがここまで長いわけではないものの、そう感じてしまうほど同じ流れが続くため、歩く時間がほかの要素を押し退けてしまっています。道中の戦闘も、移動の単調さを和らげる役にはほとんど立っていません。
問題は、出来の悪いミッションが散見される程度にとどまりません。メインストーリー全体が同じように作られている点です。メインストーリーはおよそ80章に及びますが、その大半は街の外から始まって指定の目的地まで走り、最後にボスを倒してクエストを完了する構成になっています。数章進めれば次の章の展開も簡単に予測できるようになり、メインストーリーがこの型から外れる場面はめったにありません。
道案内の不備もプレイヤーの負担を増やしています。後半のエリアは非常に広いにもかかわらず、マップは先へ進む道を適切に示してくれません。それどころか、情報が間違っていたり欠けていたりすることも珍しくない状態です。ほんの数歩先に宝箱やセーフティエリアが見えていても、道が通じているのか判然としない曲がりくねった迂回路へ誘導されることがあります。ただでさえ長い移動で疲れるうえに、正しい道を進んでいる確信が持てないため、疲労感はいっそう強まります。本作のほかの要素はすべて、このテンポの悪さを補う重荷を背負わされています。
どこへ行っても同じ敵が現れ洞窟の景色も使い回される

道中で出会う要素も使い回しが目立ちます。通常の敵はほぼ1、2発で倒せるうえに、使い道がほとんどない戦利品しか落としません。そして30秒後には、まったく同じ敵と再び戦うことになります。新しいエリアへ移動してもこの状況はあまり変わらず、どこへ行っても同じ種類の敵が現れるため、環境が変わっても新鮮な戦闘を味わえる機会はめったにありません。
ボスも再利用されています。サイドクエストで再登場するだけでなく、ときにはメインストーリーの後の章に再び現れることさえあります。ボスは長い道のりの末に待つご褒美であるはずなのに、同じ相手と何度も戦わされるせいで、先へ進んでいる実感が薄れてしまいます。
風景も同様に使い回されます。広い範囲にわたって景色が驚くほど似通っており、なかでも洞窟は顕著です。互いがあまりにも似ているため、その通路をすでに探索したかどうか判別できないほどでした。敵も周囲の景色も同じものばかりとなると、長時間の移動の中で新しい体験に出会える機会はほとんどありません。
見た目は美しいが探索しても見返りが乏しい空っぽのマップ

最初のうちは、この世界を探索してみたい気持ちにさせてくれます。美しい場所が多く、序盤なら指定された道を外れることで隠されたアイテムが見つかることもあります。しかし、そうした意欲もプレイ数時間で失われてしまいます。美しい場所が1つある一方で、何もない場所があまりに多いため、世界の空虚さが次第に鼻についてくるからです。
任意で回収する宝箱には、この問題がはっきりと表れています。セーフティエリアを起動するとマップに宝箱の位置が表示されますが、回収するにはそこまで歩いていくしかありません。道中には興味を惹くものがほとんどなく、乗り物が欲しくなるような空っぽの世界と、使い回された敵が配置されているだけです。この世界は道中よりも目的地を中心に作られているはずなのに、肝心の目的地も移動の手間に見合っていません。
最も失望させられるのは探索の見返りです。広大なエリアに秘密の場所やパズルが詰まっているわけではなく、役に立つものがめったに入っていない宝箱が大量に並んでいるだけだからです。たまに良い設計図や武器が見つかるとしても、全体的な傾向は変わりません。迂回に費やす時間は、報酬に見合う範囲をはるかに超えています。寄り道して探索しても、繰り返しの多いミッションの気分転換にはなりません。同じ問題を縮小して繰り返しているだけにすぎず、道すがら見かけた宝箱だけを拾っていくほうが賢明だとすぐに思えてきます。
手触りの良い戦闘とコンボが魅力だがボスの出来にはばらつきがある

戦闘は『エコーズ オブ アインクラッド』をプレイする最大の動機になります。ただし、どれほど楽しめるかは戦闘に何を求めるかによって分かれます。アクションとしての基本的な手触りを楽しみたいなら、攻撃を当てる感触や部位切断には確かな満足感があります。戦闘はおおむねスムーズに進むものの、カメラや視認性の悪さがときおり邪魔をしてきます。多数の敵を相手に次々とコンボをつなげている瞬間は、本作で最も楽しい時間です。一方で、重みのある打撃感や、装備の攻撃力にとどまらない奥深さを求めるプレイヤーには、システムが単純で平板に映るかもしれません。その場合、戦闘ごとの違いはほぼ攻撃力の差に落ち着いてしまいます。戦闘がどれほど楽しくても周囲にある使い回しの問題は解消されませんが、それでもプレイを続ける最も確かな理由が戦闘であることに変わりはありません。
武器にも同様の傾向が見られます。武器種は6つ用意されており、それぞれ独自のスタイルを持っています。どの武器種も使い込むほど新しいソードスキルが解放されるため、武器を持ち替えていろいろ試す動機づけにはなっています。確かに多様性は備わっているものの、その幅は控えめです。ある程度のカスタマイズを楽しむには十分ですが、驚きを覚えるほどではありません。攻撃の手応えを重視する人にとっては、敵が攻撃を受けてもほとんど反応しないことも手伝って、どの武器を使っても大差なく感じられる可能性があります。
ボス戦は、ゲーム全体の中で最も出来栄えにムラがある部分です。流れるように展開する派手な立ち回りが好きなら、多くのボス戦は期待に応えてくれます。アニメーションの動きはよくできており、デザインも独創的で戦闘の流れ自体は良好です。とりわけ厄介なギミックを備えた大型のストーリーボスは、本作屈指の見どころになっています。しかし、従来型のソウルライクとして挑むと評価は一気に落ちます。ギミックが一貫して機能するとは限らず、モーションから行動を読み取りにくい場面もあるうえ、設計自体も型にはまりがちだからです。一部のストーリーボスが際立っているとはいえ、全体として質のばらつきが大きすぎるため、長時間の移動に見合うだけの価値があるとは言い切れません。
パートナー連携とビルド構築は奥深いが工夫を要求されない

最も深く楽しめるのは仲間とビルドのシステムですが、それもプレイヤー自身が能動的に掘り下げた場合に限られます。戦闘には常にAIのパートナーが同行し、そのモードを切り替えることが最も実用的な戦術になります。戦況を優位に運べているときはスイッチモードが強力です。不意を突かれたり囲まれたりして交代できない場合でも、フリーモードにして2人で敵の注意を引きつければ状況を制御できます。こうしたモードをこまめに管理して戦いを有利に進めている瞬間こそ、戦闘が最も面白く感じられる時間です。敵の弱点を突くような奥深い戦術を期待すると肩透かしを食らいます。普通に遊ぶ限り、戦術の幅はAIの姿勢を攻撃寄りと防御寄りの間で切り替える程度にとどまるからです。
ビルド要素も同様です。周回や稼ぎを繰り返すRPGにおいてシナジーの模索が好きな人なら、楽しめる要素は豊富にあります。武器を集めてステータスポイントを割り振り、装備効果とアビリティを組み合わせれば、一撃で敵を葬る武器を作り上げたり、ボスに反撃を許さないコンボを組んだりできます。ただし、ゲーム側がそうした工夫を求めてくることは一切ありません。大半の敵はまともな攻撃を繰り出す前に倒せてしまうため、ただ攻撃力だけにポイントを注ぎ込んでも問題なくクリアできてしまいます。奥深さを追求したいプレイヤー向けの受け皿は用意されているものの、ゲームの側からそれを活かすよう促されることはありません。
アインクラッドの独自設定は魅力的だが無口な主人公と遅い展開が響く

本作で最も引き込まれるのはその世界設定です。アニメの主人公たちの誰かとして物語をなぞるのではなく、自分だけのオリジナルキャラクターを作成して冒険できます。ただしキャラクターエディターの全機能が解放されるのはプロローグ後となります。自作のキャラクターを通じてアインクラッドを新鮮な視点から見つめ直し、おなじみの正史に組み込まれたオリジナルストーリーを体験できる仕組みです。作中では時折有名なキャラクターにも出会い、「自分ならあの状況でどうしていただろうか」というファンなら一度は考えた問いをゲームが掘り下げてくれます。
しかし、物語の描き方がその魅力を損なっています。主人公が無口な設定になっており、登場人物同士の掛け合いに重きを置く物語において、この仕様は深刻な問題になります。仲間が迷いや不安を打ち明けてくれても、プレイヤーにできる反応は「しっかりとうなずく」か「優しく微笑む」程度しかありません。会話の選択肢も大半は肯定か否定を選ぶだけに終始します。主人公は主に眉の動きや身振りで感情を表現するものの、かえって感情移入を誘うはずの場面を白けさせてしまいます。その結果、カットシーンは早くアクションに戻りたくてスキップしたくなる時間へと変わっていきます。
ストーリー展開の遅さも、この問題をさらに悪化させています。物語が盛り上がりを見せるまでに長い時間がかかるうえ、せっかく盛り上がっても長大なミッションによって勢いが何度も削がれてしまいます。ストーリー自体もゲームプレイと同様の鈍いテンポに悩まされており、重要なイベントと次の重要イベントの間には、必ず退屈で長い徒歩移動が割り込んでくるからです。
仲間を気に入れば楽しめるがシリーズ未経験者には説明不足が目立つ
物語にどこまで引き込まれるかは、プレイヤーが何を期待するかによって分かれます。新キャラクターの多くはそれなりに興味を惹かれる程度で、ストーリーも山場以外ではプレイヤーの関心を惹きつけ続けるのが困難です。ただ、仲間のキャラクターに思い入れを持てる人にとっては、彼らこそがシナリオの最も魅力的な要素になります。どの仲間にもはっきりとした個性と欠点があり、それぞれの結末を見届けたくなるだけの深みが用意されているからです。
『ソードアート・オンライン』に初めて触れるプレイヤーは慎重になる必要があります。本作は根幹となる世界設定について、「何が・なぜ・どのように起きているのか」を十分に説明してくれないからです。さらに、プレイヤーから二段階も隔たった複雑な背景設定が絡むため、起きている事象に関心を持ちにくくなっています。道筋を順序立てて案内してくれるシンプルな筋書きだけで納得できるなら、シリーズ未経験でも話についていくこと自体は可能です。ただし、それによって作品の舞台が生き生きと感じられるようになるとは期待しないほうが無難です。
アニメ調のビジュアルと声優の演技は光るが街の交流要素は乏しい

映像や音響の表現は、本作において最も安定した強みとなっています。アニメ調のビジュアルスタイルは全編を通じて魅力的で原作の雰囲気をよく再現しており、セルシェーディングに近い質感は静止画でも動画でも見栄えがします。ただし、その仕上がりの良さがゲーム全体に均等に行き届いているわけではありません。最も手の込んだ映像はシネマティックシーンに偏っている印象を受けます。
声優の演技はさらに優れています。登場するキャラクターは全員フルボイスで収録されており、演技の質も非常に高くまとまっています。この点は会話テキストの粗さや無口な主人公といった問題とは切り離して高く評価できます。問題があるのは演技そのものではなく、キャスト陣に与えられたセリフの内容と、主人公が一切喋れない仕様にあります。
街には活気がありますが、その大半は眺めるためだけの背景にすぎません。NPCが街を歩き回って互いに言葉を交わしているため、人々の生活感は確かに強く伝わってきます。個々のキャラクターとの交流よりも街全体の賑わいを重視するなら、この活気は大きな魅力として映るはずです。しかし、そうしたNPCのほぼ全員に話しかけるなどの干渉ができないため、本作が明確に目指しているMMORPGらしい空気感を損なってしまっています。見せ方に問題があるというより、ゲームの構造から生じている問題です。
PC版は高性能環境でも動作が不安定で進行不能バグも存在する

PC版のパフォーマンスには深刻な懸念が残ります。RTX 4070 Superを搭載したPCでも、全設定を「低」にした1440pで60 fpsを維持できず、1080pでも安定動作しませんでした。NPCが密集するエリアに入ると状況はいっそう悪化します。頻繁なカクつきやフレームレートの低下、さらには強制終了まで発生し、問題をより深刻にしています。特別に高負荷を要求するようなグラフィックに見えないことを考えると、なおさら納得がいきません。
ただし、あらゆる環境で問題が発生しているわけではありません。クオリティモードとパフォーマンスモードの両方で、スムーズに動作したという報告もあります。アクションRPGに求められる操作レスポンスを考慮すると、パフォーマンスモードを選ぶのが賢明です。こうした報告があるからといってPC版の不具合が些細なものになるわけではありませんが、少なくとも全環境で一様に起きているわけではないことが窺えます。
進行を完全に止めてしまう致命的な不具合も存在します。一部のボス戦が始まる際に画面が暗転したまま戻らなくなったり、目標を達成したにもかかわらずミッション完了と判定されなかったりする現象です。どちらもゲームの再起動を余儀なくされるケースがあります。頻繁に起きるわけではないものの、ただでさえ忍耐を強いられるゲーム進行において、こうした不具合に直面した際のストレスは小さくありません。
長大な移動と使い回しを受け入れられるかで評価が大きく分かれる一作
『エコーズ オブ アインクラッド』の購入を検討するなら、あらかじめ注意しておくべき点があります。目的地を点々と巡る長い移動、使い回される敵やボスや洞窟、そして寄り道をしても報われない空虚なフィールドが、本作の体験を決定づけてしまっているからです。進行の遅いシナリオや無口な主人公も、そうした欠点を補うには至っていません。それでも仲間のモードをこまめに切り替え、ステータスや装備、アビリティのシナジーを追求するのが好きな人であれば、移動の末に待つ戦闘に楽しみを見出せます。そうした熱心なプレイヤーなら、テンポの鈍ささえ受け入れられれば、移動の手間に見合う魅力を味わえる可能性があります。
メディアの間でも、本作の評価は大きく分かれています。基礎となるアクションが手応えのあるスムーズなものなのか、それとも単調で平板なのかについて意見が衝突しました。ボス戦に関しても、流れるような立ち回りが映える見どころなのか、それともギミックが一貫しない型通りの戦いなのかで評価が割れています。仲間のモード管理やビルド構築が本格的な戦術性をもたらしているのか、単にAIの姿勢を切り替えて火力を底上げしているだけなのかという点についても、メディアごとに見解が分かれました。
自分だけの分身としてアインクラッドの世界を生きてみたいと願う『ソードアート・オンライン』ファンは、慎重に検討したほうが賢明です。設定自体は魅力的なものの、物語が本格的に動き出すまでに長い時間を要し、無口な主人公が感情的な場面の説得力を削いでしまうからです。初めてシリーズに触れる人にとっては、一本道のわかりやすい筋書きに納得できる面もある一方で、前提や背景設定の説明不足に戸惑う可能性もあります。また、重厚な攻撃の手応えや明確な武器ごとの個性、凝ったボス戦を求める人や、従来型のソウルライクを期待するプレイヤーは、失望を覚悟したほうがよいでしょう。
目的地を巡ってボスへ向かうミッションの反復や、何度も使い回される敵やボス、戦闘の合間に挟まる長時間の徒歩移動に耐えられないのであれば、購入は見送るのが無難です。隠された秘密や謎解き、寄り道する価値のある魅力的な戦利品を探索に求める人も同様です。PCプレイヤーには、購入を待つべき理由がさらにもう1つあります。RTX 4070 Superのような環境であっても、低設定でフレームレートの乱れやカクつき、クラッシュが報告されているためです。アニメ調の表現と優れた声優の演技は確かな長所ですが、それだけでゲームのテンポが変わるわけではありません。仲間やビルドを熱心に調整するプレイヤーなら、戦闘の手間に見合う価値を見出せることもあります。しかしそれ以外の人にとっては、戦闘と戦闘の間をひたすら歩き続ける時間がゲーム体験の大半を占めることになります。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | Echoes of Aincrad |
| 原題名 | Echoes of Aincrad |
| ジャンル | アクション, RPG, ハック&スラッシュ, アドベンチャー, ファンタジー, 大作 |
| プラットフォーム | PC(Steam), PlayStation 5, Xbox Series X|S |
| 発売日 | 2026年7月9日 |
| 価格 | Steam ¥8,910 / PlayStation ¥8,910 / Xbox ¥8,910 |
| 体験版 | あり |
| 公式サイト | — |
| 開発元 | Game Studio Inc. |
| 発売元 | Bandai Namco Entertainment Inc. |










