『ペンギン・コロニー』メタスコア76点、高く評価された点とちょっとした不満

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2026年10月17日に発売の『ペンギン・コロニー』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「76 点」で「好評」という評価になっています。
2026年10月16日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは6件、最高は90点、最低は60点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。

76ペンギン・コロニー好評 4|賛否 2|不評 0
PC76(8件)Nintendo Switch 2—(0件)

無関心な鳥の視点で人間の愚行を暴き、恐怖の根源を問い直す

無関心な鳥の視点で人間の愚行を暴き、恐怖の根源を問い直す

『ペンギン・コロニー』は、凍てついた荒野の上空へ発炎筒が打ち上がる場面から始まります。人間の救助者の目に留まる見込みが薄い遭難信号ですが、それを目にした一羽のペンギンが、光に向かってよちよちと歩き出します。プレイヤーは破滅へと向かう南極探検隊の姿を、一歩引いた無関心ともいえる視点で見つめることになり、その距離感があるからこそ光景が鋭く突き刺さります。氷の上を滑っていくと足元はやがてごつごつした岩に変わり、白骨死体が散らばる野営地へ行き着きます。食堂の梁からは人間の遺体がぶら下がっており、プレイヤーのペンギンにできるのは、その前でまばたきをしたり鳴き声を上げたりすることだけです。この惨状を招いた人間の探求をペンギンが理解することはできず、そもそも理解したいと思う理由もありません。

一歩引いた距離から眺めることで、死と破壊は人間の探求に潜む愚かさや邪悪さをむき出しにします。舞台となるのは1939年で、探検隊の正体は氷の下に眠る古き存在を目覚めさせようと目論むナチスの一隊です。手記形式のナレーションが探検家たちを襲った災難を語る傍らで、ペンギンはLovecraftが描かなかった光景に出くわします。雪の中でひざまずくナチス兵と、自らの頭に銃を突きつける別の兵士の姿があります。あるいは、南極の略奪は神から与えられた権利だと研究者が語り続けるなかで、仲間を食らう兵士の姿まで描かれます。この地に打ち勝てると信じ込んでいた人間たちに向けて、ペンギンのくちばしが笑みを浮かべているように見えることさえあります。

こうした描写は単なる作品の飾りではなく、本作が取り組む中心的な主題となっています。『ペンギン・コロニー』はLovecraftの世界観をただ再現するのではなく、そこに異議を唱えます。恐怖の所在を理解できない異形から、あまりにも身近な人間の行いへと移し替えていくのです。それは探検隊と南極の古代都市という双方の土台に積み重なった、征服の歴史そのものにほかなりません。この痛烈な批判は背景設定にとどまらず、Lovecraftの人種差別やナチスの蛮行を解体しつつ、世界を再び神秘に満ちたものとして見つめ直す結末へと至ります。本作の雰囲気や移動、探索といった要素も、確かな主張を込めたこの再解釈を支えているからこそ意味があります。

重厚なナレーションが引き込む一方、視覚的な演出は終盤まで抑制される

重厚なナレーションが引き込む一方、視覚的な演出は終盤まで抑制される

作中の批判の多くはナレーションを通じて語られますが、その語り口は一貫してプレイヤーを引き込みます。テキストはLovecraft特有の華美で脱線の多い文体を巧みに捉えており、失われた作品のオーディオブックを聴いているかのように感じられるほどです。Lenval Brownの豊かで内省的な低音も、この冷え切った雰囲気にぴったり合っています。手記形式の語りが挟まる場面は強く胸に迫り、赤く染まった雪の上に遺体が横たわる炎上中の野営地へペンギンが迷い込む序盤のシーンはとりわけ際立っています。そこで男たちに何が起きたのかをBrownの声が静かに説明し、白い断崖に反響するその語りを聞いた後では、この大陸に二度と静けさが戻ることはありません。

力強い語りがある一方で、それを取り巻く物語の演出自体は簡素に抑えられています。終盤には独創的な視覚演出もあるものの、大半の場面では抑制を利かせ、ナレーションや拾い集めた断片、そして黙って見つめるペンギンに物語を委ねています。控えめなLovecraft風の語り口を好む方なら、この簡素さは心地よく感じられるはずです。より劇的な物語演出を求めるのであれば、視覚的に凝った仕掛けは終盤まで取ってあると考えておくのが無難です。

色数を絞った映像と巨大な石造迷宮が、じわじわと無力感をかき立てる

色数を絞った映像と巨大な石造迷宮が、じわじわと無力感をかき立てる

『ペンギン・コロニー』のビジュアルは、PlayStation 2やDreamcastのゲームを思わせます。平板でぼやけた表面や角張ったローポリゴンモデル、激しい風雪と濃い霧は、単に懐かしさを誘うだけでなく、制約そのものが表現の手段として機能しています。色彩の中心は南極の青と白で、白黒のペンギンたちも風景によくなじんでいます。それに対し、異界の存在を示す光を放つ緑色は、狙いどおり異質で場違いなものとして目に映ります。色数が絞られているため地形や建造物の表面も見分けやすく、巨大な異界の構造物が周囲の白さのなかから鮮明に浮かび上がります。

異界の構造物に足を踏み入れると、本作の空間は一変して敵意を帯び始めます。氷の世界自体はペンギンを受け入れてくれますが、古代都市が彼らのために造られたものでないことは明らかです。序盤は漁師小屋や人間が残した残骸が点在する流氷の風景が広がるものの、やがて突き出た構造物や角張った尖塔、底知れぬクレバスが連なる巨大な石造迷宮へと飲み込まれていきます。『Dark Souls』を思わせる壮大さを備えた内部を進むと、部外者として迷い込んだ感覚が募り、移動そのものが疎外感を味わう体験へと変わっていきます。この規模感と違和感に心を動かされるなら、建築物は鮮烈な異界の存在感を放ってくれます。一方、コズミックホラーならではの壮観が続くことを期待すると、多くの遺跡はありきたりに見えるかもしれず、視覚的に最も面白い仕掛けは終盤に集中しています。

ホラーとしての体験についても、同様に受け止め方が分かれます。空間や時間、物語の重なり合いは、深い不安をかき立てます。足場を跳び移る区間の先に凄惨な現場があり、上から語り手が高説を垂れることもあれば、ローポリゴンの画面が唐突に記録映像や先住民の美術らしき映像へ切り替わることもあります。個々の要素の辻褄をすべて合わせようとせず、不協和音を奏でる全体をそのまま受け入れたときに、忍び寄る恐怖は最も効果的に働きます。この恐怖が成立するためには、プレイヤー自身が強いられる無力さを受け入れなければなりません。ペンギンには侵略者を阻むことも筋書きを変えることもできず、人間を狂気に追いやる力も鳥を煩わせることはほとんどありません。水中のシャチはshoggothより恐ろしい場合もあり、鳥であるペンギンにとっては、シャチこそが生死を分ける現実の脅威だからです。少しずつ募る不気味さに恐怖を覚える方であれば、この無力感は効果を発揮します。自身の行動で状況を左右したい方や、何かを失う危険から恐怖を感じる方にとっては、介入したい気持ちも介入できないことへの恐怖も生まれにくいかもしれません。

腹ばいで加速する滑走は爽快な一方で、表示要素や単調さに課題も残る

腹ばいで加速する滑走は爽快な一方で、表示要素や単調さに課題も残る

『ペンギン・コロニー』は構造としてはウォーキングシミュレーターですが、ペンギンを操作することでそのプレイ体験は一変します。流氷や吹きだまり、奇妙な形の遺跡の上を、よちよち歩きや滑走、遊泳、ジャンプを交えて勢いよく進む素朴な楽しさを味わえます。なかでも滑走の気持ちよさは格別です。ほどよい滑りやすさが足場渡りに適度な手応えを与える一方、しっかり加速して融通も利くため、尾根を越えたり巨大な砂丘を滑り降りたりして高速で駆け抜けられます。物理挙動には首をかしげる部分もあり、上り坂でも思いのほか滑れてしまいますが、そもそもリアルさを追求した作品ではありません。凍てついた世界を腹ばいで加速する楽しさがあるからこそ、固定カメラと語りで描かれる人間の探検隊の場面が、対照的にいっそう冷たく感じられます。

この快適な移動に唯一水を差しているのが、画面上に現れる大きな円形のスタミナゲージです。正直なところ、このゲージはなくてもよかったと感じられます。ペンギンが加速すると鮮やかな色のゲージが風景の上に割り込み、せっかくの眺めを覆い隠してしまうためです。これほど爽快な滑走があるなかでこの表示はどうにもちぐはぐで、滑ったほうが早く移動できることもあり、スタミナを使う行為への罰のように感じられる場面もあります。

もっとも、移動の楽しさだけで全編を支え切れているわけではありません。進むにつれて地形は複雑になっていくものの、道中には単調さを覚える寸前の区間も見受けられます。プレイヤーの興味を引きつけ、体験に変化をもたらす要素が十分に配置されていないためです。移動そのものは確かに本作を遊ぶ大きな動機になりますが、物語の進展や新たな発見が伴ってこそ生きる要素でもあります。

最小限の手がかりを頼りに探索を進めると、見かけ以上の広がりを見せる

最小限の手がかりを頼りに探索を進めると、見かけ以上の広がりを見せる

本作の主題である再解釈は、探索を重ねることでいっそう深く掘り下げられます。ここで集めるのは金貨ではなく、言葉を宿した光の球や、物語を補い古代言語のキーワードを伝える写真や手記の断片です。つまりプレイヤーは、ペンギンの姿を通して人間たちの言葉を拾い集めているわけです。各エリアには寄り道したくなる十分な広さがあり、流氷の上に墜落したLuftwaffeの飛行機や真っ暗な洞窟、都市の奥深くにある儀式の間など、新たな場所に入るたびに新鮮な発見があります。

探索の成果を存分に実感できるのは物語の結末です。宇宙観を示す地図の上に、その周回で見つけ出した収集物がすべて表示されます。さらに好奇心をかき立てるのが、見逃してしまった要素の数々まで漏れなく示される点です。地図に残された空白の多さを目にすると、本作が第一印象よりもはるかにスケールの大きな作品だとわかり、驚嘆とともに眩暈を覚えるほどです。FromSoftware作品のように最小限の断片から世界を語る手法は、プレイヤー自身に余白の解釈を促します。最後の地図は他のプレイヤーと発見を突き合わせることまで誘っており、調べるのが好きな方には特に有望に映ります。ただし、その奥行きを十分に堪能できるのは、断片的な情報を根気よく照合する手間を惜しまないプレイヤーに限られます。

プレイ中に地図はなく、道案内は意図的に最小限へ絞られています。ボタンを押すとカメラが遠くの一点を捉え、風はたいてい進むべき方角へ吹いています。助けが必要な場面では、先に来た探検家たちが残した旗が道しるべになります。先行きが不確かでも気にならない方なら、洞窟や亀裂、脇道への寄り道を邪魔することなく、ほどよく目的地を示してくれます。迷って苛立ち始めたあたりで、ちょうど新たな進展が見つかることも珍しくありません。一方で明確な指示を求める方には、探索が当て所なくよちよち歩き回るだけの行為に映る恐れもあります。物語に触れる手段が探索しかないため、道を見失う感覚が想像力をかき立てるのではなく、途方に暮れるストレスになりかねません。

種を切り替える遊びの深みは乏しいものの、作品の主題を雄弁に物語る

種を切り替える遊びの深みは乏しいものの、作品の主題を雄弁に物語る

本作のタイトルには確かな意味が込められています。プレイヤーは近くにいるペンギンを見つければ、どの個体にも操作を切り替えられます。登場するのは8種のペンギンと、そのひなたちです。イワトビペンギンは高く遠くへ跳べますし、ふわふわのひなは小さな隙間を抜けられる代わりに泳げません。コウテイペンギンのような大型の個体は、体重で足場を沈ませて隠された階段を作動させられます。秀逸なアイデアではあるものの、ゲームプレイ上で果たす役割はごく限られています。大半の種は操作の違いを面白みとして感じるほどの個性がなく、実用上の差の多くは体の大きさだけで決まってしまうためです。せっかく丁寧に作られたシステムが活かしきれておらず、旅の大部分をイワトビペンギンのままで快適に過ごせてしまうのも実情です。

一方で、このシステムが表現できるものについては話が別です。多彩な種が協力し合い、上下関係のないコロニー全体として遊ぶ体験は、語り手が口にする*untermensch*をめぐるナチスのプロパガンダへ真っ向から反撃します。古き存在をさらに100年眠らせようとする守護者たちを追う短いMāoriのパートも、ゲームの仕組みを通じて同様の主張を伝えています。進路は単純な一本道に絞られるものの、ごく簡単な動作でさえもどかしいほど遅く、重い苦痛を伴います。自分たちの故郷ではない過酷な大地で、より大きな大義のために耐え忍ぶ苦難が伝わってきます。どちらも、仕組みそのものが物語を語る例です。ただし主題の深みがあるからといって、実際の遊びの深みに乏しい点が埋め合わされるわけではありません。

コロニーの仕組みに限らず、本作の興味深い要素の多くには、もう一歩踏み込める余地を残しながら途中で手を止めてしまったようなもどかしさが漂います。

頻発する当たり判定の乱れや進行不能など、技術的な粗さが没入感を削ぐ

頻発する当たり判定の乱れや進行不能など、技術的な粗さが没入感を削ぐ

技術的な不具合は、『ペンギン・コロニー』の完成度において最も明白な弱点です。その深刻さの度合いにはかなりの幅があります。特に目立つのが地形との当たり判定で、頻発しすぎるあまり、ほとんどゲームの仕様の一部と化しています。滑走とジャンプを組み合わせると怪しい当たり判定のせいで本来届かない場所へ行けてしまい、約3時間のプレイ中、こうした挙動が世界の確かな手応えを損ない続けます。

なかには完全に進行できなくなる深刻な不具合も潜んでいます。足場を渡る際に精度を欠くジャンプのせいで、成体のペンギンが挟まって身動きを取れなくなる場面があります。ひなに切り替えることで狭い隙間を抜けて脱出できる場合もあり、コロニーの仕組みが思わぬ救済策として役立つこともあります。ただし、これで必ず抜け出せるわけではありません。

比較的軽い症状としては、物理挙動の乱れやグラフィックの表示異常、音声の途切れ、時折起きる操作の不具合などが挙げられます。また、丹念に築き上げた不気味な雰囲気にそぐわない、不格好な場面もあります。終盤のいくつかのシーンは本物の畏怖に迫りながらも、こうした粗さのせいで迫力を削がれてしまっています。発売前のビルドではパッチによって改善が見られ、他の場面で忍び寄る恐怖が不具合を些細なものに感じさせてくれることもあります。『ペンギン・コロニー』は決して技術面で磨き上げられたゲームではなく、それがどこまで問題になるかは、プレイの妨げをどこまで許容できるかに大きく左右されます。

技術的な粗さや人を選ぶ面はあるものの、独自の批判と探索の深みが光る

技術的な粗さや人を選ぶ面はあるものの、独自の批判と探索の深みが光る

『ペンギン・コロニー』は、本作ならではの持ち味を求めるプレイヤーには自信を持っておすすめできます。ペンギンの目を通したLovecraft批判は、人間による征服や人種差別、ナチスの蛮行を単になぞるのではなく、その本質を鋭く暴き出します。引き込まれるナレーションや制約を活かした映像、そして心地よい滑走がその批判を支えており、発見を重ねることで当初の印象を超える大きな世界が姿を現します。豊かな声で語られる抑制の利いた物語を味わい、断片を探して解釈し、突き合わせることを楽しめるなら、十分に遊ぶ価値のある一本です。

とはいえ、看過できない懸念点も確かに存在します。技術的な不具合は、軽微なものから頻発する当たり判定の乱れ、時には身動きが取れなくなる事態にまで及んでいます。道に迷いやすい構造であり、探索が物語に触れる唯一の手段であるだけに、その悪影響は無視できません。また、恐怖が成立するかどうかは強いられる無力感をどう受け止めるかに左右され、種を切り替えるシステムも遊びの多様さより主題の表現で勝っています。この無力感がじわじわ迫る恐怖を効果的に生むのか、それとも恐怖も介入への意欲も冷めさせてしまうのかについては、メディアの間で評価が分かれました。古代の建築物が一貫して鮮烈な異界の存在感を放つのか、それとも終盤まではおおむねありきたりなのか、メディアによって受け止め方は異なります。さらに、乏しい道しるべが探索をうまく導いているのか、それとも苛立つほど先行きを不確かにしているのかについても、意見が分かれています。

本作の重厚な主題に惹かれる方にとって、旅の最後に現れる地図はその価値を雄弁に物語ってくれます。そこには自ら見つけ出したものだけでなく、気づかず通り過ぎてしまった要素もすべて示されるからです。そして『ペンギン・コロニー』には、粗削りな表面から受ける印象よりもはるかに多くの深みが詰まっているとわかります。氷の亀裂を跳び越え、その先をどこまでも探し続けようとするプレイヤーに、本作はしっかりと応えてくれます。

製品情報

項目内容
ゲームタイトル名ペンギン・コロニー
原題名Penguin Colony
ジャンルアクション, アドベンチャー, カジュアル, インディー
プラットフォームPC(Steam)
発売日2026年10月17日
価格Steam ¥1,700
体験版あり
公式サイト—
開発元ORIGAME DIGITAL
発売元Fellow Traveller

ストアページ

ストア名URL
Steamhttps://store.steampowered.com/app/3695930/

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち