『Dystopicon』メタスコア55点、酷評された理由

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2026年7月27日に発売の『Dystopicon』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「55 点」で「酷評」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは5件、最高は80点、最低は20点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。

55Dystopicon好評 1|賛否 3|不評 1
PC55(5件)

テレビを見るゲームなのに、何度もテレビが消える

テレビを見るゲームなのに、何度もテレビが消える

画面を見続けることが基本のゲームでありながら、『Dystopicon』ではテレビが頻繁に消えてしまいます。シャワーを浴びたり宝くじを買ったりするだけで画面が暗くなり、ネズミを倒して1ドルを稼ぐ際にもテレビの電源は落ちます。作中ではThe Trinityの支配下にある狭いワンルームアパートに閉じ込められ、シャワーや暖房、冷蔵庫の開閉に至るまで何をするにも金がかかります。唯一の収入源は国営放送で、視聴時間に応じて1秒ごとに報酬が支払われます。チャンネルごとの差も大きく、宗教は最も稼ぎがよく、政治はcitizen ratingを上げ、娯楽の収入では食いつなぐのが精いっぱいです。生き延びるには画面をつけておく必要があるにもかかわらず、ゲーム側がその視聴を何度も中断させてきます。

これはゲーム構造そのものの問題です。体力、空腹、快適度、楽しさの各メーターは常に減り続けますが、回復行動のほとんどは同時に収入も止めてしまいます。プレイヤーはまず、どの行動で放送が途切れ、どの行動なら収入を得ながら行えるかを見極めなければなりません。テレビが消えるたびに手動でつけ直してチャンネルを選び直す必要があるものの、消えたことを知らせる通知は一切ありません。つけ直すのを忘れると収入が止まって所持金が減り、あっという間に生存が難しくなります。『Dystopicon』で最も難しいのは、生存のための判断というよりも、テレビの再起動を覚えておくことだったりします。

クリック操作の仕様も、この苛立ちをさらに強めています。同じ左クリックであっても、テレビが消える行動と消えない行動に分かれており、明確な法則はありません。狭い部屋の中に物が密集しているせいで判定が大ざっぱになり、触れるつもりのない家具をクリックする誤操作でもテレビは消えます。何が起こるか確信が持てない操作感は、1秒単位の視聴時間が金になるゲームデザインと根本的に噛み合っていません。ゲームの根幹を支える肝心の仕組みを、システム自体が頻繁に壊してしまっています。

目新しさから、壁を見つめるだけになるまで

目新しさから、壁を見つめるだけになるまで

序盤のうちは、テレビを見ながら生き延びる手探りの手応えを素直に楽しめます。4つのメーターを管理しつつ、収入を得ながら楽しさを回復するためにSportへ切り替え、快適度が下がれば仮眠を取って資金を貯めていきます。設定のばかばかしさも相まって序盤は独特の魅力があるものの、その面白さは長続きしません。手順を理解した途端に同じ作業の繰り返しとなり、やがて煩わしさが勝ってきます。より良いアパートを目指す1回のプレイはゲーム内時間で28日間続きます。しかし最も効率的な生存手順を確立してしまうと、意味のある行動はほとんど残らず、文字どおり部屋の壁を見つめ続けることになります。

プレイ中に発生するイベントがあまりにも少ない点も、退屈さに拍車をかけます。物語に関する情報が開示される場合も、まとまったテキストか短いコミックで示される程度にとどまります。それを読み終えれば、すぐにメーターの増減をぼんやり眺める時間へと逆戻りです。窓の外の異変を覗くのはささやかな気晴らしになりますが、プレイ時間の大半は、数字が動くのをじっと待つことに費やされます。

どれほど切迫感を覚えるかは、プレイスタイルによって分かれます。早い段階で生活のリズムをつかんでしまえば、繰り返しの作業は簡単に管理できます。報酬の高いチャンネルを見ながら、楽しさのメーターが落ちた際に補給する習慣さえつければ、所持金も各ステータスも良好に保てます。この管理の容易さも、プレイが単調化してしまう要因の一つです。ただし、経済的な余裕は常にギリギリしかありません。入ってくるお金は最低限の生活費程度しかないため、出費の判断を誤ったり集中力が途切れたりすると、すぐに住まいを失ってゲームオーバーを迎えます。『Dystopicon』は単に簡単なゲームではなく、手順が分かれば熱中できる要素に乏しくなり、わずかなミスには容赦がないという厳しさを抱えています。

画面に映るのは棒人間ばかりで、長時間見つめる魅力に欠ける

画面に映るのは棒人間ばかりで、長時間見つめる魅力に欠ける

仮にテレビがついたままの状態を維持できても、その画面を眺める理由はほとんどありません。国営放送が世界観の中心にある設定でありながら、各チャンネルに映し出される映像は棒人間と点滅する光だけです。宗教、政治、Sport、Pornといった番組はいずれも雑な図形に集約されており、面白がらせたり奇妙に見せたりする演出の工夫もありません。大半の時間を視聴に費やすよう求められるゲームでありながら、視線を向けたくなる映像がほとんど用意されていないのは残念なところです。

テレビ以外のビジュアルには独自の個性があり、評価できるかどうかはプレイヤーの視点によって分かれます。落ち着いた色使いとレトロフューチャーな調度品は、住人の代わりに置かれた不気味なマネキンと鮮明な対照をなしています。こういった色あせた退廃的な美術が好みなら、本作で最も魅力的な要素に感じられるはずです。一方で、室内の造形にはアセットを寄せ集めたような粗雑さも目につきます。消費主義的な監視社会という設定には合致しているものの、部屋の物に触れて操作する面白さにはつながっていません。ビジュアルがテーマの演出に寄与してはいても、プレイ体験そのものを向上させてはいない印象です。

好みが大きく分かれる露骨な風刺と、断片的に語られる物語

好みが大きく分かれる露骨な風刺と、断片的に語られる物語

画面を見るだけでお金が稼げるという設定は、何もしなくても稼げると謳うネット広告を想起させ、現代的なテーマ性を感じさせます。露骨でブラックなユーモアを好む人であれば、作中の皮肉を素直に楽しめる場面もあります。外で暴動が激しさを増す中で何事もないと言い張る毎日のファクスや、政権の推奨チャンネルが部屋の何よりも速く楽しさを減らしていく演出などはその一例です。一方で、より鋭利な批評性を求める読者にとっては、この風刺は説教くさくムラがあるように感じられます。描写があまりに直接的なうえ、一歩引いて眺めると政府側のメッセージに一貫性が欠けています。性や自殺、薬物といった題材も安易な笑いのネタとして扱われがちで、過去のディストピア作品から借用した幼稚な小道具のように見えてしまいます。

ストーリーの評価も同様に、プレイヤーの好みに左右されます。アパートのあちこちで見つかる紙片を通じて、断片的な情報が小出しに語られていく形式です。テキストの出来はまずまずで、ときには心に残る表現も見られます。散らばった断片から世界の全体像を推理するのが好きなら、引き込まれる要素もあるはずです。ただ、起伏のあるドラマを期待すると、全体として薄味で散漫に感じられます。印象的な場面は短いうえに発生の間隔が空きすぎており、退屈な作業の合間を埋めるには頻度が足りていません。風刺も物語も、何度も繰り返し遊ぶ動機付けになるほどの安定感は備えていません。

ネズミ退治や資源管理の面白さと、コア層向けのチャレンジモード

ネズミ退治や資源管理の面白さと、コア層向けのチャレンジモード

もちろん、遊んでいて純粋に楽しいと思える要素もいくつか存在します。床を素早く走る小さな黒いネズミはよく目立ち、それをクリックで潰す感触には確かな爽快感があります。もっとも、そのネズミ退治を行った拍子にも、やはりテレビは消えてしまうのですが…。

生活をやりくりするサバイバルの仕組みも、短い時間であれば十分に楽しめます。行動中は収入が止まるという制限の中で、シャワーと食事と暖房のどれを優先するか悩む過程には、一定の駆け引きがあります。クリック操作による生存管理が好きなプレイヤーに向けては、物語を排してシステムだけを抽出したチャレンジモードも用意されています。忙しくクリックを重ねて部屋を清潔に保ち、Holy Partyを満足させるモードです。こうした要素には確かな手応えがあるものの、魅力としては控えめで、この反復作業自体を好む人に向けた仕様にとどまります。

多くのエンディングと、それを探す理由の乏しさ

多くのエンディングと、それを探す理由の乏しさ

『Dystopicon』には、周回プレイで見られる複数のエンディングが用意されています。一見すると繰り返し遊ぶ動機になりそうですが、実際の体験としてはそこまでの価値を感じられません。エンディングで得られる展開や報酬があまりに少なく、部屋のメモに書かれたヒントを追っても何の成果にもつながらないケースがあるためです。こうした仕様のせいで、試行錯誤を続ける意欲の多くが削がれてしまいます。3時間ほど触れれば作品の全体像はつかめますが、別の結末を見るために最初からやり直すとなると、とうの昔に飽きてしまった作業を延々と繰り返さなければなりません。

独特な設定を活かしきれず、単調さと不便さが目立つ惜しい一作

独特な設定を活かしきれず、単調さと不便さが目立つ惜しい一作

『Dystopicon』の最も興味深い点は国営テレビを見て生き延びる設定ですが、ゲームデザインはその魅力をうまく成立させられていません。シャワーや宝くじ、ネズミ駆除といった行動のたびに、生存に欠かせない画面が何度も暗転してしまいます。手順を覚えた後はメーターを眺める以外に大したイベントも起きず、チャンネルの映像も棒人間と光の点滅ばかりです。ネズミを潰す快感やリソース管理の駆け引きには短い満足感があるものの、すぐに苛立ちと退屈へ変わる作業の中では、ごく小さな楽しみにすぎません。テレビを見ることを強いるゲームでありながら、画面を安定して点灯させておくことも、見る価値のある映像を用意することもできていません。

各メディアの間でも、本作の風刺が巧みで痛烈な皮肉なのか、それとも押しつけがましく幼稚なのかで評価が分かれています。抑えた色使いとマネキンによるビジュアルについても、最大の長所とする意見と、魅力に乏しいアセットの寄せ集めに見えるという意見で評価が分かれています。生存の手順を容易に管理できるのか、それとも金銭判断のミス一つで即座に終わるシビアな状態が続くのかという点も、見解が割れたポイントです。

大半のプレイヤーは、『Dystopicon』を見送るべきです。数時間遊んだ後も面白さが続く管理ゲームを求める人や、収入の中断に苛立ちそうな人、鋭い風刺や充実した物語、周回に見合うエンディングを期待する人なら、なおさらです。本作を検討する価値があるのは、物語を排してクリックによる生存作業に没頭できるチャレンジモードを好む人です。あるいは、露骨なブラックユーモアとレトロフューチャーな美術に惹かれ、短く淡泊な内容でも割り切って楽しめる人に限られます。

製品情報

項目内容
ゲームタイトル名Dystopicon
原題名Dystopicon
ジャンルインディー, シミュレーション
プラットフォームPC(Steam)
発売日2026年7月27日
価格Steam ¥920
体験版あり
公式サイト—
開発元Palitroque
発売元Palitroque

ストアページ

ストア名URL
Steamhttps://store.steampowered.com/app/3713750/

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち