2026年9月11日に発売の『The Alighieri Circle: Dante's Bloodline』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「64 点」で「低評」という評価になっています。
2026年9月15日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは7件、最高は85点、最低は60点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
手応え十分の謎解きと、一切のヒントがなく行き詰まるもどかしさ

あるレビュアーは、最初のメインの試練で45分以上も足止めを食らいながらも、核となる3つのパズルは実によく作り込まれていると評価しています。この感想は、本作の良さと厳しさの両方を的確に表しています。『The Alighieri Circle:ダンテの血縁』がもっとも輝くのは、プレイヤーが自力で答えにたどり着いた瞬間です。しかし、次に何をすればいいのか見失ったとき、差し伸べられる救いの手は一切ありません。別のレビューでも指摘されている通り、ゲーム内にはヒント機能がまったく用意されていないのです。そのため、一度つまずくと「そもそもゲームから何を求められているのか」を掴むだけで、15分、また15分と時間ばかりが過ぎていくことになります。
物語の設定からも、プレイヤー自身の推理力を試そうとする姿勢が伝わってきます。ダンテ・アリギエーリの子孫であり現在の継承者であるガブリエレ・アリギエーリは、一族が33年ごとに執り行ってきた封印の儀式に臨まなければなりません。彼は『地獄』の失われたページを取り戻すため、「ダイブ」と呼ばれる地獄の異世界へと足を踏み入れます。3つのメインの試練にはそれぞれ1枚のページが隠されており、その解法は周囲の細かな観察にかかっています。あるレビューによると、3つの試練のテーマは「細部への注意力と消去法」「音への傾聴」、そして「部屋の間を行き来しながらの記憶」だといいます。別のレビューでも、仕掛けの使い道をはじめから明かさず、パズルを解く過程で自然と悟らせる作りが高く評価されていました。記号や演出、手がかりの配置が綿密に計算されており、一部のパズル同士が連動している点も見事です。そのレビュアーがとりわけ気に入ったのは、メロディと時計、そして複数の彫像を組み合わせた仕掛けでした。最初はあまりにも難解に思えたものの、すべてのピースがつながった瞬間には、何物にも代えがたい達成感を味わえたそうです。
プレイヤーによっては、この親切すぎない手探り感こそがたまらない魅力になります。あるレビュアーは、小規模なリアル脱出ゲームに挑むかのように、紙とペンを手元に置いて考えをまとめ、じっくりと推理を楽しめたと語っています。そのレビュアーにとって、3つのメインパズルはストレスではなく純粋な楽しさだったわけです。つまり、パズルの難しさそのものが問題なのではありません。本当のネックは、自力で解法が見えなくなったときに頼れるセーフティネットが何もない点です。パズル全体の完成度を高く評価した別の批評家も、ある1つの仕掛けに関しては達成感よりも苛立ちが勝ってしまい、ゲーム内にヒント機能があればよかったと漏らしています。その批評家にとって、行き詰まったときの頼みの綱はネット上の攻略情報だけでした。もちろん、誰もが同じように何十分も立ち往生するとは限りません。しかし、ひとたび泥沼にはまったプレイヤーにとって、本作最大の強みであるはずの謎解きは、そのまま進行を阻む最大の壁へと変わってしまうのです。
謎解きのスムーズさでプレイ時間が変わるコンパクトな冒険

本作のボリュームがかなり控えめであるという点は、どのレビューでも見解が一致しています。そして、クリアまでに何時間かかるかは、謎解きがいかにスムーズに進むかによって大きく変わってきます。あるレビュアーは隅々まで探索しながら初回クリアまでに3〜4時間かかりました。別のレビュアーによれば、一度も引っかからずに解ければ2時間足らずでクリアできる内容であり、プレイ時間が延びるのは単に謎解きで足止めを食らうからだといいます。また、別のレビューでは長めに見積もっても4〜5時間とされています。こうした数字のばらつきは、探索の丁寧さやひらめきの早さの違いを表しているだけで、中身のボリュームを保証するものではありません。プレイ時間が長くなったとしても、その大半は試行錯誤に費やされた時間であり、行ける場所やイベントが増えているわけではないのです。
さらに、パズルの総数についても物足りなさを指摘する声があります。試練自体は楽しめたと語るレビュアーも、パズルの絶対数が少なく、次のパズルに出会うまでの間隔も長いと不満を覗かせています。全体の短さも手伝って、どうしてもボリューム不足な印象が拭えなかったようです。謎解きのバリエーションを褒めていた別のレビューでも、やはり「もっと数が欲しかった」という本音がこぼれていました。謎解きを目当てに購入を考えている人にとって、この点は見逃せません。せっかく質の高いパズルが用意されていても、じっくり遊び続けられるほどのボリュームがあるわけではないのです。次から次へと謎に挑むような体験を期待しているなら、あらかじめハードルを下げておいたほうがよさそうです。
鮮烈で不気味な世界観と、使い回しが目立つ探索エリアの限界

ダークな舞台設定の魅力は、本作を手に取る十分な動機になります。とりわけ「ダイブ」の描写には目を見張るものがあります。石灰化した異界では、木々と人体が融合したおぞましい彫刻が、ガブリエレ・アリギエーリの足取りに合わせてぬっと首をもたげます。足元に広がる血だまりは深紅の池となって、白濁した空を不気味に反射しています。ただ、こうした光景にどれだけのオリジナリティがあるかとなると、評価は割れています。あるレビュアーは、ダイブのビジュアルに確かなインパクトを認めながらも、独創的とまでは感じられなかったと語っています。ロケーションのバリエーションがごくわずかしかなく、人影もまばらなため、全体としてかなりスカスカな空間に感じられたそうです。
景観の使い回しも気になるところです。あるレビュアーは小さな欠点としつつも、同じアセットが何度も使い回されているせいで、ダイブ内の景色がどこも似通って見えてしまうと指摘しています。別のレビュアーからも、やや代わり映えのしない景色のなかで、ただ一本道を進むだけの時間が長いという声が上がっていました。とはいえ、ガブリエレ・アリギエーリ自身の私物が地獄の異様な風景に溶け込んでいる演出など、空間の見せ方に光るものがある場面はしっかりと評価されています。
もう一方の舞台である一族の「ヴィラ」についても、また違った意味で好みが分かれています。不気味な図書室や地下墓所を備えたヴィラを、ダイブ以上に魅力的な場所だと感じる人もいました。あるレビュアーは、ダイブよりもこの屋敷の探索にワクワクしたと語る一方で、実際に歩き回れる範囲がひどく狭いことにも触れています。せっかくの広々とした地下室にも、拾えるコレクションアイテムが2つ程度転がっているだけだったとのことです。空気感の作り込みは見事で探索欲をそそるものの、エリアのバリエーションや探索の自由度に対する物足りなさを埋めるには至っていません。
丁寧な積み重ねを台無しにしてしまう、あまりに駆け足な結末

ストーリー面でひときわ厳しい意見が集まっているのが、クライマックスの展開です。あるレビューでは、封印の儀式と「犠牲」というテーマが前面に出てくるにつれ、ラストへ向けて話がトントン拍子に進みすぎてしまい、ガブリエレ・アリギエーリという人物を描ききれていないと手厳しく指摘されています。そのせいで、もっともキャラクターが際立つはずの終盤で、かえって言動の一貫性が崩れてしまっているのです。別のレビューでも、呪いや家族の絆といったテーマを含め、良質なミステリーに欠かせない要素は十分に揃っていたと前置きしつつ、結末は明らかに駆け足でクライマックスとしての盛り上がりに欠けると述べています。どちらのレビューも設定自体の良さは認めているだけに、それまでの積み重ねに見合う納得のいくエンディングが用意されていない点が、何とも惜しまれます。
物語全体に対する受け止め方も、レビュアーによって温度差があります。ある批評家は、ストーリーにほとんど心を動かされなかったと語っています。ガブリエレ・アリギエーリ本人にも、主に電話越しでしか関わらない家族たちにも愛着が湧かず、バックストーリーの説明や描写が少なすぎたせいで、最後まで感情移入できなかったといいます。その一方で、ガブリエレというキャラクターに好感を抱き、彼の会話を楽しみつつ、『神曲』の予備知識がほとんどなくても単体の物語として十分に楽しめると評したレビュアーもいます。どちらか一方の意見が全体の総意というわけではありません。
そうしたなかで、声優陣の演技は安定して高い評価を得ています。イタリアの2つのメディアは、母国語であるイタリア語のボイスについて、説得力に富み実に見事に演じ分けられていると絶賛しており、そのうち1つは台詞回しの質の高さも褒めています。ただ、そのレビューでも触れられているように、作中では登場人物が一切姿を見せず、画面の外から声が聞こえてくる演出に終始するため、いまいち感情を乗せにくかったという側面もあります。世界観の設定や演技に確かな魅力があるからこそ、尻すぼみな結末がなおさらもったいなく感じられてしまいます。
発売前のPS5版ビルドで報告された進行不能バグと動作の不安定さ

PlayStation 5の発売前ビルドをプレイしたあるレビュアーからは、進行がストップしてしまう厄介なバグが報告されています。さらに、フレームレートも全体的に不安定で、とりわけ中央エリアでは壊滅的なパフォーマンスだったとのことです。これは見過ごせない深刻な指摘ですが、あくまで特定のレビュアーが、発売前のビルドで、PS5版をプレイした際に発生した事例である点には注意が必要です。手元にある情報だけでは、これらの問題が発売後の製品版にまで残っているかどうかは判断できません。
手応えあるパズルを楽しめる人向けで、広くおすすめはしにくい一作

総合的に見て、『The Alighieri Circle:ダンテの血縁』を万人に向けて手放しでおすすめするのは難しいところです。メインとなるパズルは紙とペンでじっくり考えるだけの価値があり、解けたときには大きな満足感を味わえます。また、冥界の異様な光景や不気味なヴィラの雰囲気も強烈な印象を残します。しかし、そうした美点がある一方で、ヒント機能はいっさい無く、全体のボリュームは控えめで、結末はおおむね駆け足だと評されています。
手元にメモを用意して自力でじっくりパズルを解くのが好きで、短めのプレイ時間でも納得できるなら、本作を遊んでみる価値は十分にあります。ロケーションの使い回しやヴィラの狭さよりも、独特のダークな雰囲気に浸りたいという人ならなおさらです。
一方で、物語の積み重ねに見合ったカタルシスのある結末を何よりも重視する人は、購入を慎重に検討したほうがよいでしょう。ストーリー全体の評価には幅があるものの、ラストの駆け足感についてはかなり具体的な批判が集まっています。また、PlayStation 5でのプレイを考えている方は、先ほど触れた不具合の報告が発売前の特定ビルドにおける一例であり、製品版で確定した事実ではない点に留意してください。
本作を遊ぶ最大の魅力は、自らの頭で謎を解き、奇妙な世界を歩くその体験自体にあります。もっとたくさんのコンテンツを遊びたい方や、納得感のあるストーリーの結末を求めるプレイヤーにとっては、見送る理由が十分にあるタイトルと言えます。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | The Alighieri Circle: Dante's Bloodline |
| 原題名 | The Alighieri Circle |
| ジャンル | アドベンチャー, ホラー, ミステリー |
| プラットフォーム | PC(Steam), PlayStation 5, Xbox Series X|S |
| 発売日 | 2026年9月11日 |
| 価格 | Steam ¥3,520 / Xbox ¥3,500 |
| 体験版 | あり |
| 公式サイト | https://entaltostudios.com/the-alighieri-circle/ |
| 開発元 | ONE-O-ONE GAMES |
| 発売元 | Entalto Publishing |










