2026年7月21日に発売の『DIVE or DIE – Children of Rain』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「78 点」で「好評」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは6件、最高は90点、最低は60点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
暗闇と不穏な音響が姿の見えない恐怖をかき立てる

暗い通路の先はわずかな距離しか見えず、低く不穏な音楽が流れています。視界の外から小さな脚が珊瑚を叩く音が響き始め、次第に速度を上げて近づくと、やがて暗がりから蜘蛛のようなクリーチャーが駆け出してきます。こちらへ到達する頃には恐怖の大半が音によって作り出されており、『DIVE or DIE – Children of Rain』はこの手法で繰り返しサスペンスを積み上げていきます。脅威は姿よりも先に音で届くものの、暗闇に阻まれて手遅れになるまでその姿を捉えることはほとんどできません。
不穏な音響や制限された視界、不気味な敵のデザイン、そしてダークなコミック調のビジュアルが合わさり、水没した世界を敵意に満ちた空間へと仕立て上げています。大胆な筆致で描かれた歪んだクリーチャーや沈んだ廃墟の遺体、奇妙な影によって、かつての公共空間は水中のお化け屋敷と化しています。これらが一体となり、本作が目指すラヴクラフト的な雰囲気を的確に捉えています。ボイス演出はごくわずかで、黒い雨について知りすぎた情緒不安定な老潜水士、Old Jackが謎めいた導きとナレーションを担当する程度に留まります。恐怖の多くは控えめな劇伴と優れた音響設計に委ねられており、比較的静かな水面付近から深く潜るにつれて、鈍い環境音や画面外の敵が上げる金切り声が響き渡ります。酸素が減り始めて水面へ生還できるか危うくなった瞬間、音楽と環境音の鋭さは格段に増していきます。
意図的に不快感を誘うビジュアル表現は、作品の根底にある圧迫感や重苦しい暗さに大きく寄与しています。ただし代償もあり、画面の情報量は簡素すぎる状態と過多な状態の間を激しく行き来します。モニター上では重厚な雰囲気を生み出す特徴として機能している描写も、携帯機の小さな画面では何が起きているのか判別しにくく、視認性の問題に直結してしまいます。
恐怖と好奇心がせめぎ合う探索とリスク管理の緊張感

プレイヤーを水中へ引き込む要素のうち、恐怖は半分にすぎず、残りの半分は好奇心が占めています。水中のバイオームはそれぞれ異なり、独自の怪異な海洋生物や障害物、廃墟が点在しており、それらを巡ることで雨の後に世界が辿った結末が少しずつ明かされていきます。探索したい一心で未知の水域へ泳ぎ込み、悪夢のような新クリーチャーに遭遇して即座に引き返したとしても、奥に何があるか確かめたくて再び戻ってしまいます。その結果として同じ場所から驚異と恐怖の両方が生まれ、その感情の激変がわずか数秒の間に起こることも珍しくありません。
だからこそダイブは新鮮さを失いません。潜るたびに新しいアイテムや奈落の水たまりの深部、見知らぬ脅威に出会える可能性があり、8つの聖遺物を集める旅路も着実に前進します。酸素と体力、正気度はすべて有限で、どれか一つでも尽きれば潜水士は命を落とすため、未踏の水域へ進むたびにもう一つ先の通路へ踏み込む価値があるのか、真剣な決断を迫られます。多くのダイブは、残りわずかな酸素や深手を負った体で命からがら出口へたどり着く結末を迎えます。そのバックパックには、設計図や弾薬、回復アイテム、より高性能な呼吸装置のパーツがぎっしり詰まっています。
この抗いがたい引力は序盤の数時間に最も強く発揮されます。ゲーム序盤には催眠的とも言える魅力が宿っており、好奇心が危険な潮流となってプレイヤーを深みへと引きずり込んでいきます。ただし、この序盤の熱量が深海の底へ到達するまで同じ強度で続くわけではない点は、あらかじめ心に留めておく必要があります。
生存者の選択と資源管理がすべての潜水に重みを与える

ダイブの合間には、水面からかろうじて突き出た山頂のキャンプへ帰還し、わずかな生存者たちと合流します。この拠点を単なるメニュー画面のように受け取ることもできますが、実際にはゲームの戦略的な中核であり、すべての潜行に重みをもたらしているのもこのキャンプです。
その象徴的な要素が生存者の受け入れ判断です。灯台に新たな生存者が現れると、個々の能力値と消費する資源の量を確認できます。生存者を受け入れると資源の消費量が跳ね上がるため、ダイブの目的は未知の探索から物資の確保へと大きく傾きます。彼らは施設の運営を担い、食料を確保するための釣りや作業場の稼働、灯台守を通じた他の島への遠征など、それぞれが有用な恩恵をもたらしてくれます。一方で受け入れを拒否すれば、彼らを暗い水に見捨てるしかありません。どちらを選んでも重い代償が伴い、下した判断によって翌日のダイブで果たすべき目標が形作られます。
こうしたシビアな取捨選択はキャンプ全体を貫いています。施設のアップグレードは活動の幅を広げてくれるものの、別の用途に必要だったかもしれない貴重な素材を消費します。頼りになる仲間も常に死の危険と隣り合わせであり、死亡したキャラクターは二度と戻りません。失った潜水士に対してできるのは、翌日のダイブでその遺体から物資を回収することだけです。目立った進展のないまま一日が過ぎるたびに、洪水が刻一刻と近づいてきます。資源が乏しいときは運搬能力の高い潜水士を、聖なる偶像を探す際は酸素持久力に長けた潜水士を選ぶなど、状況に応じた采配が求められます。生存者はレベルアップでパークを獲得していくため、専門特化型か汎用型かの育成方針にも頭を悩ませることになります。さらに祭壇を建設して人員を配置すれば、人手不足の只中であっても生贄を捧げて雨の召喚者をなだめられるという、いっそう過酷な選択肢まで突きつけられます。
ダイブとキャンプのふたつの要素は、リスクの引き受け方を通じて密接に結びついています。キャンプの発展を目指してダイブで無理を押せば大きな見返りを得られる一方、安全策を取りすぎると迫る猶予の中で行き詰まります。だからといって過信も禁物で、特定の潜水士だけに頼ってその人物を失ってしまうと、低レベルの住人を奈落の水たまりへ送り出すしかなくなります。水中での恐怖は、キャンプがどこまでの喪失に耐えられるかという冷徹な計算へと姿を変えていきます。このふたつのパートの密接なつながりこそが、『DIVE or DIE – Children of Rain』の魅力をしっかりと成立させています。
装備の強化と拠点の発展が深海での確かな自信に変わる

本作における戦力や拠点の向上は、手応えとして明瞭に実感できます。施設を強化すると、作成や強化が可能な武器・アイテムの選択肢が広がり、キャンプの収容人数やexpedition pointsの獲得量が増加するなど、多彩な恩恵が得られます。作業場では持ち帰った収穫物から新たな道具や包帯キット、各種ダイビングギアを製作できます。必要なレシピを画面にピン留めしておけば、次のダイブで優先すべき素材が一目で把握できるため、潜行中も常に拠点の強化計画を意識し続けられます。
着実な成長は、深海探索に対する印象も大きく変えていきます。強力な装備が整うにつれて新たな探索路が開拓され、これまでの移動ルートも大幅に短縮できるようになります。潜水を重ねるごとに自信を持って前進できるようになり、かつては脅威だった変異した魚人や正気度を食らうヒルさえも、次第に滑稽に見えてくるほどです。序盤の無力さから熟達へと至るこのステップアップには確かな満足感があり、危険を冒したダイブの数々が報われます。ただその一方で、張り詰めたプレッシャーがいつまでも最高潮のまま続かないことも示しています。
手探りで挑む過酷な学習曲線と迫り来る洪水のタイムリミット

『DIVE or DIE – Children of Rain』は、手取り足取り教えるのではなく、身をもって体験した結果を通じて学ばせる設計になっています。ゲーム内にマップはなく、プレイヤー自身の記憶を頼りにエリアの構造や素材の配置を把握しなければなりません。それでも、目指すべき目標や拠点の強化方針は常に明快です。試行錯誤を通じて環境を読み解く過程を好むプレイヤーなら、この手探り感はローグライトの構造によく噛み合っていると感じられるはずです。本作の難しさの中心は、何をすべきか探すことではなく、未知の世界そのものを発見していく行為にあるため、潜るたびに蓄積される知識こそが前進の原動力になります。
序盤から手厚い導きを期待していると、最初の数時間はかなり厳しく感じられるでしょう。拠点のメカニクスに関する説明は素っ気なく、取り返しのつかない代償を払ってから初めて判断の重要性に気づかされる場面も少なくありません。進路や行動のヒントが乏しいために直感に頼らざるを得ず、結果として命を落とすことも多いため、初回の挑戦で生き残るのは困難です。直接的で分かりやすい誘導を好むプレイヤーほど、この不親切さをキャンプ管理の場面で痛感することになるはずです。しかし、これを想定内のローグライトの学習曲線として受け止められるなら、洗練された手法ではないにせよ、失敗を通じて巧みに教訓を教えてくれていると納得できるでしょう。
ゲーム内に設定されたカウントダウンも、同じように受け止め方が分かれる要素です。雨の召喚者による次の洪水がキャンプを押し流すまでの猶予は40日で、ダイブは1回ごとに丸一日を消費します。この期限を真剣に受け止めれば、一歩の失敗が世界の終わりを意味するという意識によって、すべてのダイブがより緊迫し、より恐ろしいものになります。タイマーがホラー演出に最も貢献するのはまさにこの形です。一方で、どの施設から優先して復旧させるかや、日々のダイブで達成すべき成果を入念に計画すれば、このタイマーはストレスを生む要因ではなく計画の枠組みとして機能します。ゲーム内には日数を増やす手段も用意されているため、時間の重圧をどれほど深刻に感じるかはプレイスタイルに大きく左右されます。
イベントの重複や終盤の探索不足で薄れる緊張感

ランが進むにつれて、プレイヤーを引き込む力にはやや緩みが生じ始めます。ダイブの合間に起こるランダムイベントは頻繁に繰り返され、1回のランを通して見ると、その重複がキャンプパートに積み重なっていきます。システム自体は堅実に機能しているものの、序盤のような新鮮な驚きが訪れる頻度は落ちてしまいます。
終盤に入ると、探索もやや精彩を欠き始めます。最後に到達する環境は序盤のものほど興味を惹かれず、時には少し退屈に感じられることすらあります。序盤の数時間に漂っていた催眠的な引力からは明らかなトーンダウンであり、底へたどり着こうという意欲が最も高まった段階でこの失速を迎えてしまうのは惜しい点です。
また、状況によってはカウントダウンが牙を失ってしまうこともあります。あるランでは28日目までに十分に強力な人身御供の仕組みを整えたことで、事実上タイマーが停止したような状態になりました。こうなると期限はもはや何の脅威にもならず、サバイバルとしての挑戦が勝ち得ていた敬意の一部を損なってしまいます。すべてのランがこうなるわけではありませんが、強化のループが生み出す熟達が、序盤のダイブをあれほど緊迫させていたプレッシャーを薄れさせうることを示しています。
無駄を削ぎ落とした構成と周回プレイにおける多様性の限界

『DIVE or DIE – Children of Rain』は何十時間もかかる作品ではなく、そのコンパクトさこそがむしろプラスに働いています。プレイ時間を引き延ばすことなく、ダイブやキャンプ、聖遺物の収集、そして断片的なストーリーのすべてが緊密につながり、互いを支え合っています。
クリア後にどれだけ楽しめるかは、本作に何を求めるかによって左右されます。周回ごとに変化するのは、どの生存者がどの施設を担当するか、あるいは誰が主にダイブするかといった割り当て程度に留まります。程よく盛り込まれたローグライト要素は緊張感を生み出しますが、1回のランを最後まで終えた後も興味を保てるほどの柔軟性や深みはありません。すべてのエンディングを回収し、各難易度設定を試したいのであれば、再びプレイする確かな理由になります。一方で従来のローグライトのような幅広い多様性を期待する場合、おそらく1回のランで十分だと感じられるはずです。
水中ホラーと過酷な拠点管理が噛み合う濃密なサバイバル体験

『DIVE or DIE – Children of Rain』は、水中ホラーと意味のあるサバイバルの決断の組み合わせを求めるプレイヤーには自信を持ってお勧めできる作品です。暗く、音が主導するダイブには強いラヴクラフト的な雰囲気が漂っています。新たなバイオームやクリーチャー、アイテムに出会うたび、そこに待つものが恐ろしいと分かっていてもさらに深みへと引き込まれます。キャンプに戻れば、受け入れる生存者や強化する施設、費やす資源のすべてに本物のトレードオフと損失のリスクがつきまといます。水中の恐怖と地上での決断が互いを強め合い、強く引き込まれる最初のランを生み出しています。長く水増しされた体験よりも、各要素がコンパクトに連動した体験を好むプレイヤーによく合っています。
ただし購入前には、いくつか考慮しておくべき点もあります。ダイブ間のイベントはかなり頻繁に繰り返され、最後の環境や強力な生贄戦略によって、終盤の新鮮さとプレッシャーがいくらか損なわれることがあります。さらに独特のビジュアルスタイルは、携帯機の画面では何が起きているか判別しにくくなる場面が見受けられます。乏しい導きが序盤の学習や拠点管理をわかりにくくしているのか、それとも地図がなくとも目標や強化の道筋は明快なままなのか、メディアの間で意見が分かれました。40日のカウントダウンが緊迫した恐怖を生むのか、それとも計画の枠組みに留まるのかという点や、クリア後に意味のあるリプレイ性があるかについても評価が割れています。本作を果てしなく多様なローグライトではなく密度の高い潜行として捉え、いくつかの教訓は溺れて学ぶものと覚悟しておく必要があります。その覚悟を持って挑む1回のランの中では、本作は強くプレイヤーの心をつかんで離さないはずです。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | DIVE or DIE – Children of Rain |
| 原題名 | DIVE or DIE – Children of Rain |
| ジャンル | アクション, アドベンチャー, インディー |
| プラットフォーム | PC(Steam) |
| 発売日 | 2026年7月21日 |
| 価格 | Steam ¥2,200 |
| 体験版 | あり |
| 公式サイト | https://diveordiegame.com |
| 開発元 | Drop Rate Studio |
| 発売元 | Dear Villagers |
ストアページ
| ストア名 | URL |
|---|---|
| Steam | https://store.steampowered.com/app/3590290/ |










