2026年11月11日に発売の『Football Manager 27』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「82 点」で「好評」という評価になっています。
2026年11月4日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは6件、最高は89点、最低は75点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
フォーメーションの前に選手個人の特徴から戦術を組み立てる面白さ

『Football Manager 27』で特に光っているのが戦術作りの奥深さです。本作では、フォーメーションを選んで数字の上で良さそうな役割を当てはめ、結果を待つだけのやり方は通用しません。選手それぞれが得意とすることや、指示をどれだけうまく実行できるか、作戦が本当に合っているかといった特徴から考える必要があります。戦術の有効性は、選手の理解度や攻守両面での能力、納得感、準備の量、戦術の複雑さなどをもとに判断されるため、チームをどう組み立てるか考えることがキックオフ前から再び面白くなりました。3部リーグのクラブ向けと一流選手がそろった強豪向けでは戦術の考え方が根本から異なり、その違いがきちんと結果に表れます。
この進化がいちばんよく分かるのが、ペナルティエリアへの攻撃に関する新しい個別指示です。たとえばセントラルMFにファーポストへ遅れて飛び込むよう指示したり、ストライカーに斜めの動きで相手の守備ラインを崩すよう指示したりできます。走り込む先もニアポスト、ファーポスト、中央から選べます。こうした指示を出すと全員が同じ狭いスペースへなだれ込む攻撃がなくなり、走り込むタイミングがずれて攻撃の形が自然に見えてきます。メニューの選択肢というより、本物の監督が設計した攻撃に近い手応えです。戦術のアイデアがピッチ上の動きに変わるのが目に見えて分かります。オフ・ザ・ボールの動きや予測力に優れた選手は能力の劣るチームメイトよりもうまくこなすため、指示を考えるたびに自軍の選手の特徴へ立ち返ることになります。
攻撃的な戦い方のバランスも改善されました。ゲーゲンプレスは長年どんな弱点もごまかせる近道でしたが、今では選手を慎重に選び、チーム全体の組織をしっかり整えないと効果が出ません。
戦術への反応はとても敏感で、小さな変更でもはっきりした違いが出ることがあります。インバーテッドウイングバックを通常のウイングバックに変えて幅を広げたり、創造性の自由度を「バランス」にしたり、チャンスを待たずにシュートの打ち方に変化をつけてウイングを守備へ戻すといった調整だけで、引き分け続きで苦しむチームを立て直せることもあります。問題に気づいて筋の通った調整をし、その効果が結果に表れるのを見る流れは満足感が大きく、時間をかけて細部までチームを磨き上げるのが好きなら本作で最もやりがいのある部分です。一方、一つひとつの調整がすぐに目に見える結果を出すことを期待していると、手応えは感じ取りにくいかもしれません。楽しさの一部は計画を練ること自体にあり、本作は変更のたびにすぐ結果で答えてくれるとは限らないからです。
タッチラインの操作や練習の自由度が高まる一方、戦術変更には代償も伴う

監督として操作できる範囲は、戦術画面をはるかに超えています。試合当日には新機能の「戦術調整」を使うことで、複数の指示をボタン一つにまとめて出せるようになりました。サイドの幅を使う、リード時はプレスの強度を下げて体力を温存する、左右のウイングを入れ替える、アディショナルタイムにGKを前線へ上げるといった判断が、面倒な画面をいくつもたどらずに実行できます。これらはもともと手動の調整で可能でしたが、重要な手をボタン一つで打てるようになったことで試合の受け止め方が変わりました。実際の監督のように、試合の流れの中で修正を加えていく感覚が味わえます。選手の気持ちに働きかける「指示」も復活し、励ます、叱る、気合いを入れるといった使い方の効果がより詳しく説明されるようになりました。ただ、いつ使えばよいかは今もややはっきりしません。
1週間のトレーニングも、自分がチームを動かしているという感覚を強めてくれます。試合準備や個人育成に加え、プレーの特定の部分に絞った準備を選んだ戦略と結びつけられるようになりました。トレーニングはチームの状態を保つだけの作業ではなく、計画の一部として意図して組み立てるものになり、普段は任せきりにしているプレイヤーでも自分で管理したくなるはずです。戦術と合わせて、自分の決断に意味があると感じさせてくれます。
ただし、この仕組みには実際の代償があり、ここが本作で最も深刻な弱点です。戦術の変更はタダではなく、選手に戦術を覚えさせる過程で、たとえ単純な調整でも理不尽に感じるほどの不利を受けることがあります。あるバルセロナのセーブデータでは、戦術の有効性トレーニングでポジションのわずかな調整を選手が身につけるまでに非常に長い時間がかかりました。フォーメーション自体はシンプルな考え方だったにもかかわらず変更直後の数試合は成績が落ち、よく考えた修正でも定着するまでに2試合ほどかかります。また、選手が戦術を身につけていく過程についての説明が十分に分かりやすいとは言えず、進捗が分からないまま手探りで時間を費やしているように感じることがあります。戦術を頻繁に切り替えたいタイプなら、この点は強く不満に感じるはずです。
とはいえ、この不便さには理由があります。対戦相手はこちらの戦術の効果に時間とともに対応してきますし、プレースタイルは監督としての個性の一部になっていきます。戦術やプレースタイルを変えると不利を受けるのはもどかしいものの、監督を演じるロールプレイの要素を強めてもいます。監督業が最高の選手を買って全試合に勝つだけの作業に終わらず、ペナルティがあるからこそ監督の仕事に確かな重みが感じられます。
演出の復活で世界観が広がり、一人の監督として長い物語に没頭できる

プレイする2つ目の大きな理由は、チームを取り巻く世界の広がりです。昔ながらのカップ戦の抽選会と移籍期限日が復活し、自分のチームだけを切り離して管理するのではなく、ゲーム全体で進む大きな物語の一部になっていると感じさせてくれます。他リーグの動向や世界最高の選手たち、サッカー界の大きな話題がすぐ目の前に示され、速報ニュースと大会ハブのおかげで周囲の出来事がより面白くなります。こうした要素は何シーズンにもわたる長いキャリアで最も効果を発揮し、世界が生きていると感じられることでセーブデータを続ける気持ちが保たれます。どの機能もシリーズにとって新しい試みというより失われたものを取り戻した色合いが強いものの、世界の一員だという感覚こそが昔から『Football Manager』を支えてきた魅力です。
試合の見た目もよりリアルになりました。選手の疲労があいまいな数値ではなく目に見える形で表れるようになり、モーションキャプチャーで収録した新しいトリックやテクニック、動きによってプレーの説得力も増しています。試合前の演出には新しいカメラアングルとアニメーションが加わり、照明の改善や観客・スタジアムの刷新、選べるスタジアムの増加によって試合を見ること自体が楽しくなりました。もちろん『Football Manager』がグラフィック面で従来型のサッカーゲームと張り合えるようになったわけではありませんし、その必要もありません。大事なのは選手を見分けられることと、どこでうまくいっていないかが分かることです。2Dマッチビューを好むプレイヤーも置き去りにされておらず、選手とボールを表す円は小さくなり、向きを示すマーカーが見直され、影やゴールネットの透け具合も改善されています。
戦術を細かく調整することにあまり興味がないプレイヤーにとっても、この世界そのものが長いキャリアに取り組む十分な理由になります。
操作の手間は減って快適になったものの、情報量の多さや画面数は残る

インターフェースの見直しにより、重要な管理画面にずっとたどり着きやすくなりました。主要なサブメニューへ行くのに必要なクリック数ははっきり減り、行き止まりの画面に入り込むことも当たり前ではなくなっています。分かりやすい上部のナビゲーションを使えばメニューの道順を何度もたどり直さずに主な管理画面へ移動でき、色分けされたメッセージが並ぶ昔ながらの受信箱が復活したことも現在地を把握する助けになります。この変化が最も効いてくるのは時間に追われているときです。下部リーグのアルバセテのセーブデータでは、フリーエージェントの選手や期限直前のレンタル選手を急いで探す必要があった際、「リクルート」をクリックすると間に3つの画面を挟まず選手データベースが直接開いたため、多くの時間を節約できました。
それでも、引っかかる部分は残っています。数多くの画面の使い方を覚えるには特に最初の数時間を中心に今も時間がかかり、どの情報がどこにあるかも分かりやすい理屈にいつも沿っているわけではありません。同じ概要をくり返し表示する重複した画面や、一部の解像度で表示サイズがおかしくなる問題もごちゃごちゃした印象を強めています。改善されたとはいえメニューは今も多すぎると感じることがあり、長いキャリアでは数秒で済むはずの日常的な操作も毎試合の合間にくり返すうちに面倒になってきます。手元にたくさんの情報があることを何より重視するならサッカー界全体とのやり取りにもすぐ慣れますが、最初から自然に操作できることを求める人や、何シーズンにもわたって同じ作業をくり返す人にとって、インターフェースの煩わしさはまだ消えていません。
守備の連動や分析ツールは進化したものの、時折おかしな判断も顔を出す

試合エンジンは部分的に説得力を増したものの、完全には信頼できません。今でもときどき、まともに頭が働いている人間ならまずしないような判断をする選手がおり、本来なら寄せるべき場面でディフェンダーが棒立ちになることもあります。毎試合起こるわけではないとはいえ、起きたときには自分が出した指示とピッチ上で起きることとのつながりが断ち切られてしまうため、試合前の準備がこれほど面白くなった今だからこそ受けるショックは大きくなります。こうした場面にすぐイライラしてしまう人なら、どうしても目につくはずです。
それでも、確かな改善はあります。あるアルバセテのセーブデータでは、動きが少なく不安定だった守備が相手の攻撃を遅らせるリアルな動きに変わりました。予測力とマーキングに優れたセンターバックが相手を素通りさせずにスペースを詰めることで何試合も丸ごと救っており、選手の能力値が目に見える守備の価値として表れた好例です。
分析ツールも、エンジンの中で何が起きているかを読み解く助けになります。ヒートマップやpass maps、そしてゴール期待値(xG)や創出チャンス数まで確認できるようになったdata centreによって、チームのパフォーマンスを分析しやすくなりました。マドリードでのある試合では、試合を支配しながらも相手の守備を崩せませんでしたが、average-position viewを見ると攻撃的MFとストライカーが同じエリアにいることが分かりました。そこでブロックの高さ(陣形をどの位置に構えるか)を調整すると、見事にゴールが生まれました。このビューが使えるなら貴重な分析ツールになりますが、実際に使えるかどうかは確認できておらず、もし使えなければ戦術ツールにはっきりした穴が開くことになります。そして、エンジンがときどき見せる不合理な場面は、ゲームの他の部分が懸命に築き上げているコントロール感を今も損なっています。
進行速度の向上と手軽な新モード、動作の安定性にはプレイ環境で差が出る

試合と試合の間のシミュレーションは驚くほど速くなっています。ある環境では、同じマシンで過去作が扱えた量よりも多くのリーグと3倍の選手を読み込んでもテンポよく動きました。
安定性については結果にばらつきがあります。あるプレイではところどころでいくつかのバグやクラッシュが起きた一方、Intel Core i5-13400F、32 GBのRAM、RTX 4070 SUPERを搭載したPCでのキャリアは、クラッシュも安定性の問題もなくスムーズに動きました。どちらの体験もあらゆる環境での安定性を証明するものではなく、性能の低いハードウェアでどう動くかはまだ分かっていません。
Shuffle Draftは、より短い時間で遊べるモードです。以前のFantasy Draftを作り直したもので、2〜32人の監督がラウンドごとに入れ替わる選手プールから選手を選び、カップ戦、リーグ戦、グループステージの形式で対戦します。大会の途中には再ドラフトもあり、長期的なクラブ運営よりもピッチ上の純粋な戦略を重視した作りになっています。選手プールを自由に設定でき、人間の相手と対戦できるためさまざまな選手や戦術を手早く試せます。魅力が最も分かりやすいのは他の人と対戦するときで、長く遊び続けられるかどうかはまだ分かりません。
監督としての決断に意味を求めるなら迷わずおすすめできる作品

『Football Manager 27』は、監督としての決断に意味を持たせたいプレイヤーには迷わずおすすめできます。何時間もかけて戦術を磨き、チームを細部まで最適化するのが好きなら、シリーズの戦術面がここ数年で最も面白く感じられる作品です。計画はフォーメーションではなく選手の特徴から始まり、攻撃に関する具体的な指示でチームの動き方が変わります。タッチラインでの戦術調整はボタン一つで行え、毎週のトレーニングは選んだ戦略に直接つながります。そのすべてを、カップ戦の抽選会、移籍期限日、速報ニュースといったサッカーの世界が取り囲み、長いキャリアを自分も参加する物語に変えてくれます。
ただし、人によっては購入の判断が変わるかもしれない懸念点もいくつかあります。戦術やポジションを頻繁に変えてすぐに結果を求めるなら、戦術を覚えさせる仕組みのせいで選手が新しいやり方を身につけるまでの間は単純な調整でも不利を受けることがあり、変更直後の試合で成績が落ちることもあります。選手がピッチ上でときどき不合理な判断をするのが気になるなら、試合エンジンは今もそうした場面を生み出します。数多くの管理画面に慣れていない人は、主な画面にたどり着きやすくなったとはいえ最初の数時間は戸惑うかもしれません。安定性についての報告はばらばらで、あるプレイではときどきバグやクラッシュが起きた一方、ミドル〜ハイエンドのPCでは問題なく動いており、性能の低いハードウェアではまだ検証されていません。メディアの間で意見が分かれた点もあります。個々の戦術の細かな変更がピッチ上ではっきり見える効果を生むのか、それともツールの便利さに比べて結果が読み取りにくいのかという点や、日常的な画面移動が今では自然に感じられるのか、それとも慣れるのにまだ時間がかかるのかについても評価が分かれました。
こうした問題のどれも、プレイする価値を上回るものではありません。『Football Manager 27』をやりがいのあるものにしているコントロールの幅は、そのまま本作を手ごわいものにしている理由でもあります。決断には意味があり、そこには決断を変えることの代償も含まれています。







製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | Football Manager 27 |
| 原題名 | Football Manager 27 |
| ジャンル | シミュレーション, スポーツ, ストラテジー |
| プラットフォーム | PC(Steam) |
| 発売日 | 2026年11月11日 |
| 価格 | Steam ¥7,990 |
| 公式サイト | https://www.footballmanager.com/ |
| 開発元 | Sports Interactive |
| 発売元 | SEGA |










