2026年11月6日に発売の『エスケープ・アカデミー2:バック・トゥ・スクール』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「73 点」で「賛否」という評価になっています。
2026年11月4日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは6件、最高は83点、最低は60点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
観察重視で幅広く進化した謎解きと屋外フリーズのせめぎ合い

『エスケープ・アカデミー2:バック・トゥ・スクール』を遊んでいると、最高の瞬間と最悪の瞬間が1分も経たないうちに続けてやってくることがよくあります。一方通行のドアを開けて近道を作ると、行き止まりだったキャンパスの一角がマップとつながり、まるでメトロイドヴァニアのような気持ちよさを味わえます。ところが屋外へ出たとたん、PS5版では画面が数秒間完全に止まってしまうことがあります。こうした長所と短所のせめぎ合いは作品全体を通して続くものの、まずお伝えしたいのは、謎解きそのものは前作より確実に良くなっているということです。これこそが、この学校に入学する一番の理由になっています。
今作では遊びの種類が実に豊富で、それがテンポの良さにつながっています。オープンになったキャンパスでチャレンジをこなして新エリアを開放し、短いパズルで他の生徒を手助けしながら、今作でも最大の見どころである大型の脱出部屋へ挑むという、3つの要素を行き来しながら進めるため飽きずに楽しめます。会話の合間にサクッと解けるものから、ペンと紙をどっさり用意して取り組む大仕掛けまで幅広く揃っています。部屋の中ではニワトリを楽しませたり、トゲのついた天井が落ちてくる前に脱出したり、月のパズルを解きながら時計塔を登ったりとシチュエーションも多彩です。ほかにも手がかりを見つけ、数字を足し合わせ、法則を見抜いてコードを入力し、次々と南京錠を開けていく面白さがしっかり詰まっています。
新アクションの導入によって、パズルでできることの幅も広がりました。ジャンプやほふく前進ができるほか、壁に書かれた手がかりを浮かび上がらせるライトなどのアイテムを持ち運べるようになっています。これだけ要素が増えると操作がごちゃごちゃして面倒になりそうですが、どれもすっきりと整理されていて扱いやすいため、新しいパズルに出くわすたびに身構えることなく、純粋に楽しみに挑めます。
なかでも本当に進化を感じるのが「観察」の重要さです。前作と比べると周囲をよく探し、細部まで見逃さない姿勢が強く求められます。部屋の中に書かれた文字を文字どおりじっくり読み解く場面もあり、前作ならただの飾りだったメモや小物が、今作では欠かせない手がかりになっています。「わかった!」というひらめきは複雑な操作からではなく、部屋をじっくり観察することから生まれるため、脱出ゲームとしての手ごたえをしっかり味わえます。謎解き自体の出来栄えは文句なしに良いだけに、問題はその周囲を取り巻く作りにあります。
メインは手軽でほどよい難しさ、手ごたえは校内のサイドパズルにある

厳しい手ごたえよりも遊びのバリエーションを求めるなら、メインルートの難易度はちょうどよく感じられます。ストーリー進行に関わるパズルや時間制限付きの脱出部屋はバラエティ豊かで楽しい反面、難易度としてはやや控えめです。何時間も頭を抱えて悩むような場面は少なく、ときおり気持ちのいいひらめきを味わえる程度に収まっています。また文字コードのパズルには少し惜しい点があり、答えがその場のシチュエーションに関係する単語ばかりなため、半分ほど解いた時点で答えを推測できてしまう場面が目立ちます。
もっと歯ごたえのある謎解きを求めるなら、メインルートから外れてみるのがおすすめです。校内のあちこちに散りばめられたサイドパズルやなぞなぞは、手軽に挑めるうえによく練られており、メインのパズル以上に頭をひねらされることもあります。クリアに必要な本筋はほどほどの難しさに抑え、より歯ごたえのある難問は寄り道要素に用意されているため、自分の好みに合わせて難易度を選びながら遊べます。
自由に歩き回れるキャンパスと近道を開拓していく探索の楽しさ

構造面における最大の変化は、前作のシンプルなマップメニューから、自由に歩き回れる広大なキャンパスへと進化した点です。これこそが今作の2つ目の大きな見どころになっています。序盤の数時間はかなり一本道で、自分のロッカーや寮の部屋を探しながら基本操作を覚えつつ、この先に待ち受ける展開の気配を感じ取っていきます。そこを抜けると学校の世界が一気に広がります。クレジットを稼いでpuzzle rankingを上げると新しいエリアが開放され、一方通行のドアを開いて近道をつなげていくことで、探索できる範囲が少しずつ広がっていきます。見覚えのある場所へ別のルートから戻ってきたときの心地よさは、まさにメトロイドヴァニアならではの達成感です。
探索できる場所が尽きてしまう心配もありません。学校の大部分を見て回ったと思った後でも次々に新しい部屋が開放されるため、新しいエリアへ足を踏み入れるたびに「今度はどんな凝った仕掛けや変わったパズルが待っているのだろう」と期待がふくらみ、そのワクワク感が途切れることはほとんどありません。
メインの脱出ミッションの合間にも、キャンパスには寄り道したくなる要素がたっぷり詰まっています。隅々までしっかり探さないと見つからない場所には、収集アイテムやお金、さらにはプレイヤーを惑わす偽の手がかりまで隠されています。廊下にいる生徒や先生からサイドクエストを引き受けてこなせばEscape Bucksが手に入り、探索に役立つ道具や移動を速くするジップラインの購入に使えます。シリーズおなじみのキャラクターたちに話しかけて新しいセリフを聞くだけでも楽しく、ステージ同士をつなぐだけのハブではなく、本当に生徒たちが学んでいる学校としての存在感がぐっと増しています。しかし探索がこれほどゲームの中心にあるからこそ、移動を妨げる要素が作品の根幹に強いストレスを与えてしまいます。
頻繁なフリーズと押し込みダッシュが広大なキャンパス探索の足を引っ張る

このキャンパス移動の快適性の低さが、今作における最大の弱点です。今回のレビュー時点では、移動中に長時間の引っかかりが頻繁に発生し、動作が極端に重くなったり完全に止まったりすることがありました。PS5版ではソロでも協力プレイでも傾向がはっきりしており、校舎内ではおおむね滑らかに動くものの、屋外に出るとラグや処理落ち、数秒間のフリーズが頻発してひどく不安定になります。画面が止まるたびにせっかくの没入感が削がれるうえに、屋外ルートは開放したエリア間を行き来する必須の通路になっているため、避けて通ることもできません。
さらに操作面の設定がこの問題を悪化させています。ダッシュは左スティックを押し込み続けている間しか維持できず、トグル式の切り替えや、一度押し込めば走り続けるようなオプションも用意されていません。これだけ広いキャンパスを探索していると指が痛くなってしまい、余計に歩き回ろうという気力をあっさり奪われてしまいます。マップの隅々まで報酬が隠されているゲームだからこそ、この仕様は非常にもったいなく感じられます。
加えて移動距離そのものの長さも気になります。ストーリーの途中で長距離を移動する際、不便なファストトラベルはあまり頼りになりません。自由にテレポートできるわけではなく、Escape Bucksで購入するジップラインを中心とした仕組みになっているためです。こうした場面では、前作のようなコンパクトな構造のほうが快適だったと感じてしまいます。もちろん前述した探索の楽しさそのものが損なわれるわけではありませんが、広くなったことで発見が増えた反面、そこへたどり着くまでの手間も跳ね上がっており、長所と短所が表裏一体になっています。
案内の弱さや照明の不具合、ストーリーを止めるお金集めが謎解きを邪魔する

こうした粗削りな部分は、肝心の謎解きそのものにも影を落としています。ヒントや進行方向の案内が不親切なため、エリアが広がっていくにつれて道に迷いやすくなります。あるステージではすべてのパズルを解き終えた後に出口のはしごが出現していたのですが、それに気づかないまま部屋をクリアできずにタイマーが切れかけました。登るだけで脱出できたとはいえ、状況の変化をプレイヤーに伝える演出や工夫がほとんどないことを物語っています。
また技術的なトラブルによって楽しさが削がれそうになるパズルもあります。照明の影響で表示された色がまったく判別できず、総当たりで突破せざるを得なかったカラーパズルや、周囲のオブジェクトに引っかかったり立ち位置の判定がシビアすぎたりして余計な苦戦を強いられる場面もありました。頻繁に起きるわけではないものの、丁寧な観察を前提としたゲームにおいてこうした不具合は小さくない痛手です。
さらにお金のシステムがストーリーの進行を止めてしまうこともあります。キャンパス内の任意のパズルは解くだけでも十分な満足感を得られますが、メインストーリーの進行に必要なアイテムの価格が所持Escape Bucksを上回ってしまい、わざわざ外へ出て不足分を稼ぎ直すまで足止めを食らう場面がありました。
硬い3Dモデルとアニメーションを軽快なダジャレと声の演技が救う

3Dグラフィックの質感は前作からほとんど進化しておらず、キャンパスを歩き回る時間が長くなったぶんアラが目立ちます。キャラクターモデルは動きが硬くてどこか古めかしく、表情豊かな2Dの立ち絵と並ぶと余計にそのギャップが気になります。アニメーションもぎこちなく、NPCや相棒が床の上を滑るように走ったり、近づいた瞬間に草木やテクスチャが突然浮き出たりする現象も散見されます。独特の味はあるものの、活気や洗練された雰囲気があるとは言えず、カットシーンを別にすればビジュアル面はお世辞にも魅力的とは言えません。
しかし、そうした見た目の物足りなさを大いに補ってくれるのがテキストの軽快さです。クラスメイトや先生、さらには校内放送に至るまで、パズルにちなんだ気の利いたダジャレやジョークを絶え間なく投げかけてきます。そのボリュームは用意されたパズルの数にも引けを取らないほどです。声優陣の演技も素晴らしく、思わずくすりと笑ってしまう場面が多々あります。教室で命の危機にさらされるスリリングな展開や、懐かしい顔ぶれが再登場する大げさなストーリーも合わさり、グラフィックの粗さがあっても学校での時間を楽しく過ごせます。ジョークのおかげで見た目の問題が消えるわけではありませんが、作品全体の体験が台無しになるのをしっかり防いでくれています。
謎解きの楽しさが何倍にもなる2人協力プレイこそ一番おすすめの遊び方

今作の魅力を最大限に引き出してくれるのが2人協力プレイで、間違いなく一番おすすめしたい遊び方です。オープンなキャンパスの探索は2人で進めても面白さが薄れることはありません。むしろ1人で解くよりもずっと楽しく、頼れる相棒がいることで、孤高の天才脱出アーティストというよりも「学校に通う生徒の一員」として謎に挑んでいる実感がぐっと高まります。なお協力プレイは、画面を縦に2分割するローカルプレイとオンラインマルチプレイの両方に対応しています。
協力プレイで遊べば、ソロプレイで感じるような煩わしさも大幅に軽減されます。1人が手がかりを読み上げてもう1人がコードを入力すれば、南京錠とヒントの間を何度も往復する手間が省けます。同じパズルを前にして2人で頭を抱え、どちらもまったく見当がつかない状態から、ふとどちらかがひらめいて答えにたどり着く瞬間には、他では味わえない確かな楽しさがあります。
一方で、ソロプレイは特に時間制限付きのステージで見劣りしてしまいます。制限時間のある部屋のタイマー設定が2人プレイと同じ長さになっているため、1人で挑むとどうしても作業量的に不利になってしまいます。幸いタイマーはいつでもオン/オフを切り替えられるため、制限時間のないモードを選べば、純粋に謎解きだけを焦らずじっくり楽しめます。ただ少し不便な点として、classic modeで時間切れになった際に制限時間の延長を選ぶと設定がcasualへと自動で切り替わってしまい、再びタイマーを機能させるには自分で設定を戻す必要があります。
また繰り返し遊ぶ価値についてはあまり期待できません。協力プレイ用のパズルもソロ用と全く同じ内容なため、一度解き方を知ってしまうと再挑戦する面白さはほとんど残らないからです。そのため最初から相棒と一緒に進めるかどうかはあらかじめ決めておく必要があります。クリア済みのステージでより早いクリアタイムを目指すことくらいしか、現状ではもう一度プレイする動機が見当たりません。
協力プレイと探索は魅力的ながら、移動の粗さとソロの不利には注意が必要

『エスケープ・アカデミー2:バック・トゥ・スクール』は、バラエティ豊かなパズルと広がっていくキャンパスの探索を目当てに遊ぶ価値のある一作です。一緒に遊んでくれる相棒がいるなら、その魅力はさらに大きくなります。パズルの種類は前作以上に豊富になり、細かな観察の面白さがしっかり強化されました。キャンパスは新たな部屋や近道、隠された秘密を次々と見せてくれ、軽快なダジャレも手伝って居心地のいい空間に仕上がっています。そうした美点が最も輝くのが協力プレイであり、謎解きの作業を分担して行ったり来たりする手間を省けるだけでなく、学校という舞台を真の意味で楽しめます。
その一方で、歯ごたえのある難問を求める人や、時間制限のある部屋を1人でじっくり攻略したい人、移動まわりの快適性を重視する人には手放しでおすすめしにくい面もあります。難易度の受け止め方についてはメディアによって意見が分かれており、あるメディアはメインの謎解きがやや物足りないと評価し、別のメディアは文字コードの答えが簡単に推測できてしまう点を惜しみました。さらに別のメディアからは、寄り道のなぞなぞがメインルートに引けを取らないほど手ごたえ抜群だという声も上がっています。
また移動まわりのストレスは、テストプレイの段階ではっきりと存在しています。PS5版の屋外で頻発するフリーズや、スティックを押し込み続けなければならないダッシュ、不便なファストトラベルによる移動の手間、不親切な案内、そしてパズル中に時おり発生する技術的な不具合など、快適性を損なう要素が目立ちます。ビジュアルの美しさを求める人や、何度も繰り返し遊びたいと考えている人は、あらかじめ期待を抑えておくのが賢明です。
広大なキャンパスという試みは、今作における最大の魅力であると同時に、最大の足かせにもなっています。一緒に挑んでくれるクラスメイトを連れてきて、移動の粗削りな部分に目をつぶれるのであれば、十分にやりがいのあるパズルゲームです。もし1人だけで遊び、操作性や快適性にこだわるタイプなら、条件付きのおすすめにとどまります。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | エスケープ・アカデミー2:バック・トゥ・スクール |
| 原題名 | Escape Academy 2: Back 2 School |
| ジャンル | アドベンチャー, カジュアル, シミュレーション |
| プラットフォーム | PC(Steam), Xbox Series X|S |
| 発売日 | 2026年11月6日 |
| 価格 | Steam 無料 / Xbox ¥2,350 |
| 体験版 | あり |
| 公式サイト | https://tr.ee/T9jL-yt6JP |
| 開発元 | Coin Crew Games |
| 発売元 | iam8bit Presents |










