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『悪魔城ドラキュラ』が発売40周年を迎えゲーム業界に残した影響

2026年09月05日 | #その他 | Polygon

『悪魔城ドラキュラ』が発売40周年を迎えゲーム業界に残した影響

1986年に登場した1本の2Dアクションゲームは、単なる人気シリーズの出発点にとどまらず、後のゲームデザインやジャンル形成にまで大きな影響を与えました。コナミの『悪魔城ドラキュラ』は、ドラキュラと戦うベルモント一族の物語を描きながら、歯ごたえのあるアクションと強い雰囲気を両立させ、40年にわたって作り手たちを刺激し続けています。

ファミコン ディスクシステムから始まったシリーズ

本作は1986年9月26日、日本のファミコン ディスクシステム向けに『悪魔城ドラキュラ』の原題で発売されました。プレイヤーはシモン・ベルモントを操作し、ドラキュラ伯爵を倒すため、さまざまな怪物が待ち受ける城へ挑みます。城内には穴、階段、歯車などの危険な仕掛けが配置され、道中ではホラー映画や神話を思わせる敵との戦いも繰り広げられました。

シリーズの始まりとして用意されたステージは6つで、現代の基準では決して多くありません。しかし、各ステージは独特の雰囲気を備え、短い構成の中にも厳しいアクションと強敵との戦いが詰め込まれていました。短剣、斧、聖水、十字架といったサブウェポンを活用できる一方、それらを手に入れても攻略が簡単になるわけではありません。

その難しさを象徴するのが、ジャンプ中の操作性です。シモンはジャンプしてから空中で自由に方向転換できず、跳び上がった時点で着地点をほぼ決めなければなりません。空中を飛ぶメデューサヘッドに衝突したり、思ったよりも遠くまで続く穴へ落下したりすることも多く、ミスは頻繁に起こりました。ステージの途中で倒されると、当時はセーブステートのような仕組みもなかったため、最初から再挑戦する必要があります。

多様なシリーズ展開と独自の存在感

後に続くシリーズは、2Dアクションだけでなく、携帯機向け作品、アーケード作品、パズルゲーム、対戦格闘ゲーム、3D作品など、多方面へ広がっていきました。2018年にPolygonが選出したシリーズ作品の一覧には、30タイトル以上が含まれており、長い歴史の中でさまざまな方向性が試されてきたことが分かります。

その中には高く評価された作品だけでなく、成功しなかった試みもありましたが、最初のシモン・ベルモントがドラキュラ伯爵を求めて城へ向かう物語が、後の展開の土台になったことに変わりはありません。原作は控えめな規模のプラットフォームゲームでありながら、ろうそくの灯る城内、怪物が潜む通路、ステージの最後に待つボス戦によって、強い印象を残しました。

メトロイドヴァニアや現代作品への影響

シリーズの影響は、後年の作品群にもはっきりと表れています。とりわけ『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』へとつながる系譜は、探索、成長、広大なマップを組み合わせた「メトロイドヴァニア」ジャンルの半分を形作ったとされています。そこから、Momodoraシリーズ、Hollow Knight、Oriシリーズ、Dead Cellsといったインディー作品にも影響が及びました。

複数のシリーズ作品を手がけた五十嵐孝司氏は、コナミを退社した翌年の2015年にクラウドファンディングを実施し、『Bloodstained: Ritual of the Night』を制作しました。この作品も独自のシリーズへ発展しており、過去の作品から受け継いだ探索型アクションの系譜が、別の形で継続しています。

また、宮崎英高氏の『DARK SOULS』シリーズにも、ゴシックな美術や厳しいながらも攻略の余地があるゲームシステムという面で、本作からの影響が見られると原文筆者は指摘しています。高難度でありながら、敵の配置や操作の癖を理解すれば前進できる設計は、後年の挑戦的なアクションゲームにも受け継がれました。

現在も続くクロスオーバーと新たな展開

影響は過去の作品に限られません。poncleは2024年、Vampire Survivors向けのDLC「Ode to Castlevania」を配信し、シリーズ各作品のキャラクターを登場させました。さらにDead Cellsの成功を受けて制作された「Return to Castlevania」DLCでは、両シリーズの世界観を組み合わせたクロスオーバーが実現しています。

このDLCの成果を受け、同じチームは新作『Castlevania: Belmont’s Curse』にも取り組んでいるとのことです。同作はNintendo Switch、PS5、Windows PC、Xbox Series X/S向けに10月発売予定とされています。

1人の冒険者が古城でムチを振るう、当時としては一見控えめなアクションゲームから始まったシリーズは、数多くの作品やジャンルに影響を与えました。原文筆者は、その影響力を考えれば、コナミが生み出したこのシリーズは今後も何十年にわたって新たなクリエイターを刺激し続ける可能性があるとしています。