『Grand Theft Auto: San Andreas』など音楽に秀でたオープンワールド10選
2026年09月07日 | #ゲーム紹介 | DualShockers
オープンワールドゲームの魅力は、広大な世界を自由に歩き回れることだけではありません。この記事では、探索や戦闘の印象を大きく左右する音楽とサウンドトラックに注目し、特に個性と完成度が際立つ10作品を原文筆者の視点で紹介しています。なお、厳密には完全なオープンワールドとは言いにくいNieR: Automataも、音楽の使い方が極めて優れている例外として選ばれています。
10位から8位まで:世界観を支える多彩なサウンド
10位はThe Witcher 3: Wild Huntです。本作の音楽は、ゲームの世界に明確な個性を与える要素として評価されています。ヴェレンで流れる不穏で物悲しい旋律と、スケリッジで響く力強い民族音楽風の曲は、それぞれの土地の空気を音で伝えます。原文筆者は、主要クエストのような大きなイベントだけでなく、ローチに乗って田園地帯を進みながら音楽を聴く時間も印象的だったとしています。戦闘や物語の盛り上がりだけに頼らず、何気ない移動まで特別なものに変える点が、本作のサウンドトラックの強みです。
9位はCyberpunk 2077です。Marcin Przybyłowiczを中心に、P. T. AdamczykとPaul Leonard-Morganも制作に加わったサウンドトラックは、近未来の都市を彩る幅広い楽曲を備えています。ラジオ局の曲には、原文筆者が「少し奇妙すぎる」と感じるものもある一方、HEALTHやGrimesの楽曲のように強烈な印象を残す曲も多く、全体として弱点を補っています。ゲーム本編のオリジナルスコアも高く評価されており、Olga JankowskaによるNever Fade Awayや、Dawid Podsiadłoが歌うPhantom Libertyの楽曲は、原文筆者のプレイ後の感情に長く残ったとのことです。ラジオと劇伴の両方が存在感を放つ、総合力の高い選出となっています。
8位は龍が如く7 光と闇の行方です。シリーズには大量の楽曲が存在するため、どの作品を選んでもおかしくないと原文筆者は述べていますが、今回は春日一番の初登場作が選ばれました。コミカルなミニゲームでは軽妙で笑える音楽が流れたかと思えば、ボス戦ではギターの riffsや電子音を前面に出した大仰な曲へと切り替わります。おちゃらけた雰囲気、激しい盛り上がり、前向きな高揚感を自在に行き来しながら、同じような曲が続く印象を与えません。新たな主人公とターン制バトルを採用した本作の振れ幅を、音楽もそのまま受け止めています。
7位から5位:物語の感情を音で増幅する作品
7位はRed Dead Redemption 2です。本作の音楽は、場面に応じて変化する反応性と、物語の感情を読み取ったような演出が特徴です。大規模なイベントでは音楽が緊張感や悲壮感を大きく引き上げる一方、広い世界を探索しているときには、かすかな旋律だけを添えて静けさを保ちます。ヴァン・デル・リンデ・ギャングがブレイスウェイト邸へ向かう場面のBlood Feuds, Ancient and Modernや、アーサーの最後の騎乗を彩るThat's the Way It Isは、その代表例として挙げられています。
さらに、ウディ・ジャクソンによるAmerican Venomは、ジョン・マーストンがマイカを撃ち抜く場面を思い出させる曲として印象に残ります。マイケル・D・アンジェロ・アーチャーが手がけたUnshakenにも触れ、原文筆者は故人となった同アーティストに敬意を表しています。サウンドトラックは本編の旅だけでなく、エピローグや前作へつながる流れまで含めて、物語全体を支える存在になっています。
6位はElden Ringです。文化現象と呼べるほど大きな反響を得た作品の中で、フロム・ソフトウェアの社内音楽チームが制作した豊かなスコアも、世界全体をまとめる役割を果たしました。広大で危険な狭間の地を探索するとき、本作は常に音楽を流すのではなく、環境音だけを聞かせる場面を意図的に作っています。その静けさがあるからこそ、ボス戦などで音楽が始まった瞬間のインパクトが強まります。
廃墟となったアルビナウリックの村を歩いていたかと思えば、突然、巨大な敵との遭遇に合わせて壮大な楽曲が膨れ上がる。ラダーンとの戦いや、DLCへの入り口を開くモーグとの戦いでは、立ち向かう相手の規模に合わせて音楽も大きく変化します。原文筆者はラダゴン戦の導入で、映画の名場面を見たような強い高揚感を覚えたと記しています。
5位はゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムです。前作にも選出に値する音楽があるとしつつ、本作はその基盤を大きく広げた作品として取り上げられました。常に壮大なオーケストラを響かせるのではなく、ハイラルの空気を感じられるよう、音楽が一歩引く場面も多くあります。探索中には穏やかなピアノや遠くから聞こえるような音の断片が流れ、広い世界に呼吸する余地を与えています。
一方で、ゼルダの子守歌や、空島と地底に用意された複数のテーマは、作品の中核を担う楽曲です。特に地底では、音楽が暗く不穏な雰囲気へと変わり、穏やかで幻想的な空島との対比が際立ちます。地上とは異なる場所へ足を踏み入れた不安や、何かに襲われるかもしれない緊張を、音楽が直接的に伝えています。
4位から2位:探索と戦闘で表情を変えるサウンド
4位はFINAL FANTASY VII REBIRTHです。100時間を超える旅に合わせるように、非常に多くの楽曲が用意されており、ほとんどすべての場面に専用曲があるかのような物量を誇ります。Bow Wow WowやNew Merc in Townのようなユニークな曲は、原文筆者を数秒間言葉を失わせるほど強く印象づけました。後者では、キリエ役のErika Harlacherが歌唱を披露しており、サイドクエストの場面と楽曲が一体になっています。
地域ごとの音楽が、探索用のアレンジから戦闘用のアレンジへ瞬時に移り変わる点も大きな特徴です。さらに、初代FINAL FANTASY VIIの楽曲を単純に再利用するのではなく、再構成や拡張、楽器編成の変更を加えて新たな世界に適応させています。過去作を知るファンには懐かしさを届けつつ、 nostalgiaだけに依存しない仕上がりになっていると原文筆者は評価しています。
3位はNieR: Automataです。荒廃し、放棄された場所が広がる世界でありながら、音楽が空白に奇妙な生命感を与えています。岡部啓一とMONACAのチームが作曲を担当し、オーケストラの編曲とEmi Evansの静かで幻想的な歌声を組み合わせました。その結果、荒涼とした風景に不安だけでなく、どこか安らぐような感覚も生まれています。
探索中、戦闘中、あるいは2Bや9Sとともにただ歩いているときでさえ、場面に応じて曲のアレンジが変化します。同じエリアを再び訪れたり、真のエンディングを目指して複数のルートを進んだりしても、音楽が単調に感じにくい仕組みです。原文筆者は、オープンワールド作品の中でも、音楽をこれほど効果的に使う例は少ないとしています。
2位はDeath Strandingです。Low Roarのボーカルを務め、2022年10月29日に亡くなったRyan Karazijaに捧げる選出でもあります。序盤、サムが山道を進む場面でDon't Be So Seriousが流れ、港町ノットシティへの過酷な配達を終えた後にAsylums for the Feelingが流れる構成は、原文筆者に強く刻まれたとのことです。
孤独、つながり、喪失、そして前へ進み続けること。本作が扱うテーマを、ライセンス楽曲の数々が説明しすぎることなく伝えています。Low Roar、CHVRCHES、Bring Me The Horizonに加え、Ludvig Forssellが手がける音楽が、広大で人の少ない風景に感情の流れを与えます。長い移動そのものを体験の中心に置く本作では、曲が流れるタイミングも含めてサウンドトラックがゲームデザインの一部になっています。
1位:ラジオが作る生きた時代の記憶
1位に選ばれたのはGrand Theft Auto: San Andreasです。原文筆者にとってはPS2時代の思い出深い作品で、複数のメモリーカードにセーブデータを残すほど遊び込んだタイトルだったといいます。作品そのものが時代を超えて遊ばれるオープンワールドゲームであるのと同じように、車内ラジオのサウンドトラックも長く記憶される存在になっています。
最大の魅力は、ラジオ局ごとのジャンルの幅です。ロスサントスを走りながらRadio Los Santosで西海岸ヒップホップを聴けば、都市の空気がすぐに伝わります。K-DSTはクラシックロック、Radio Xはオルタナティブロック、K-JAH Westはレゲエとダンスホールを担当し、気分や好みに応じて別の局へ切り替えられます。特定のジャンルが好みでなくても、別のラジオ局に自分に合う曲が見つかる構成です。
2004年に登場した本作の音楽は、当時のアーティストと楽曲を封じ込めたタイムカプセルのような役割も果たします。2Pac、Dr. Dre、Snoop Dogg、Ice Cube、Rage Against the Machine、Kiss、Guns N' Rosesなど、ジャンルを代表する名前が並びます。原文筆者は、これらはサウンドトラックを象徴するアーティストの一部にすぎないとし、運転中に流れるラジオが都市の没入感とプレイヤー自身の記憶を同時に作り上げた点を、1位の理由として挙げています。