『VALORANT』“Evil Tung Tung Tung Sahur”のチーターがBAN 拡散動画がVanguardへの批判を招く
『VALORANT』で、ミーム由来の不気味なスキンを使うチーターの動画がSNSで拡散し、Riot Gamesのアンチチートシステム「Vanguard」への批判が強まる騒ぎになりました。壁越しに敵を捉えるウォールハックと自動照準を使ったとみられるプレイヤーは、複数の試合で相手チームを一方的に倒していましたが、Riot側はすでにアカウントをBANしたと説明しています。
不気味なスキンで相手を次々と撃破
問題のプレイヤーが使っていたのは、ネットミーム「Tung Tung Tung Sahur」をモデルにした「Evil」版のスキンです。通常のキャラクターを狂気じみた姿に変えた外見が強い印象を与え、チート行為そのものに加えて、見た目の異様さもコミュニティの注目を集めました。
拡散された映像では、プレイヤー視点とみられる三人称カメラから、壁の向こうにいる敵の輪郭が表示されています。キャラクターは後ろ向きに歩きながら何もない方向へ銃を撃っていますが、直後に敵側のプレイヤーが次々と倒れていきます。映像からはウォールハックと自動照準を有効にしていたように見える一方、ほかの不正手段まで使っていたかどうかは明らかになっていません。
Vanguardの有効性をめぐり批判が拡大
この映像を受け、ゲーム分析で知られる「vladk0r」氏は、Riotのカーネルレベル・アンチチート「Vanguard」を皮肉る形で動画を紹介しました。氏は、チーターのいるチームに敗れた後、そのチームが大会の数ラウンド後に失格となっても、対戦結果を取り消せないため被害を受けた側は何もできない、と問題視しています。
コミュニティからは、カーネルレベルのアンチチートはユーザーのプライバシーや安全性を危険にさらすだけで、チートを止められていないとの批判も出ました。あるプレイヤーは、ゲームが動作するハードウェアをチーター自身が管理している以上、最終的には抜け道が見つかると指摘し、クライアント側により強い権限を与えるのではなく、サーバー側の対策と行動分析が必要だと主張しています。別の投稿では、「カーネルレベルのアンチチートがTung Tung Tung Cheat-Hurを止められると思っていた」と揶揄されました。
RiotがBANと検知方針を説明
その後、Riotでアンチチートを担当するディレクターのPhillip Koskinas氏が投稿し、問題のプレイヤーをBANしたと報告しました。投稿では、対象のRiot ID、使用されたチートの名称、プレイしていたゲーム数も明かされています。チート名については、Koskinas氏が「lowskill vibeslop」と呼んでいます。
Koskinas氏は、時間をかければあらゆる不正を検知できるとしつつ、本作は基本プレイ無料のゲームであるため、オープン予選では事前に不正を防ぐ体制を改善する必要があると説明しました。また、ハッカーのRiot IDを隠す意味はないとも述べています。今回の対応によって、問題のプレイヤーが長期間ロビーを荒らし続ける事態は終わったものの、試合中の被害をどの時点で把握し、結果にどう反映するのかという課題は残されています。