← 最新記事一覧

『Forever Ago』妻の死と向き合う老人の旅を描き10月8日に発売

2026年09月11日 | #発売情報 | Polygon

『Forever Ago』妻の死と向き合う老人の旅を描き10月8日に発売

思い出をたどれば悲しみを乗り越えられる――そんな単純な物語ではない点が、『Forever Ago』の大きな特徴です。妻を亡くした老人アルフレッドは、彼女が残した「やることリスト」に従って過去の場所を訪れますが、そこに待っているのは温かな記憶だけではありません。原文筆者は序盤のデモをプレイし、喪失から立ち直る過程を繊細かつ現実的に描く作品だと伝えています。

妻が残したリストをたどるアルフレッド

本作の主人公は、妻オードリーを亡くしたアルフレッドです。物語は、アルフレッドがモーテルで目を覚ます場面から始まります。彼はそこで妻が残した日記を確認し、2人にとって思い出深い場所を訪ねることになります。

妻からのリストには、モーテルの近くに咲くお気に入りの花を探すこと、2人が好きだった軽食を注文すること、いつも座っていたダイナーの席に座ること、特別な曲をジュークボックスで聴くことなどが書かれています。オードリーは、そうした行動を通じてアルフレッドが2人の楽しかった時間を思い出し、少しずつ前を向けるよう願っていたようです。

しかし、現実は彼女が期待した形では残っていません。花はすでに失われ、駐車場には砕けた花びらが散らばっているだけです。アルフレッドがそれを拾うと、過去の断片がよみがえりますが、そこから得られるのは完全な思い出ではなく、失われたものを実感させる痕跡でもあります。

懐かしさが救いにならない現実

ダイナーでは、さらに厳しい現実が突きつけられます。店の雰囲気は昔と変わり、ブースの配置も異なっています。ジュークボックスは飾りになっていて、レコードを再生できません。アルフレッドがオードリーとの特別な席に座ろうとしても、その場所は過去を売り物にした会員制企画の対象になっており、利用するにはクラブへの加入を求められます。

アルフレッドは、そもそも妻のリストに書かれた行動を積極的に望んでいるわけではありません。妻を愛していたからこそ、その不在によって感情の行き場を失い、慰めを求めることすら難しい状態に置かれています。原文筆者は、懐かしさを無条件の癒やしとして扱わない本作の描写に注目しています。過去を思い出すことは不安や抑うつを和らげる助けになり得る一方で、アルフレッドがつかもうとする記憶は、冷淡な現代の変化によって次々と手からこぼれ落ちてしまいます。

そのため本作の喪失は、思い出を振り返れば解決する問題として描かれていません。アルフレッドは、確かなつながりや安心できる場所を失ったまま、孤独の中をさまようことになります。立ち直ることが、本人の望むほど一直線には進まないという現実が、序盤から示されています。

過去を手がかりに現在へ戻る物語

アルフレッドはモーテルを離れた後、ほかの人々の暮らしに関わりながら、オードリーとの関係におけるさまざまな節目を心の中で振り返っていきます。単にプレイヤーの感情を揺さぶるだけの物語ではなく、アルフレッドが再び人とのつながりを持ち、残された人生を楽しめるようになるまでの過程が描かれるとのことです。

過去は、彼を閉じ込める記憶である一方、現在を見つめ直すための視点にもなります。原文筆者は、深く壊れた状態にあるアルフレッドを、驚くほど慎重かつ理解のある形で描いている点を評価しており、彼がこの先どのような道をたどるのかに期待を寄せています。本作は10月8日に、Nintendo Switch 2、PS5、Windows PC、Xbox Series X向けに発売されます。