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『Fire Emblem: Fortune's Weave』は130時間超の大作、壮大さと反復が評価を分ける

2026年09月16日 | #ゲーム #レビュー | Game Informer

『Fire Emblem: Fortune's Weave』は130時間超の大作、壮大さと反復が評価を分ける

壮大な物語と4人の主人公を描く『Fire Emblem: Fortune's Weave』は、シリーズでも特に規模の大きい作品です。魅力的な世界観や印象に残る戦闘、個性豊かなキャラクターを備える一方、ダンジョン探索や自由時間の活動が繰り返しになりやすく、クリアまでに130時間以上を要します。原文筆者は、膨大な物量を受け止められるなら大きな満足を得られる作品だと評価しています。

4人の英雄をめぐる三幕構成

物語は、世界の終わりを迎えた場面から始まります。謎の人物ペイル・レイヴンを簡単にキャラクターメイクした後、プレイヤーは生者の姿をした死者に脅かされる世界を目にすることになります。生き残った主人公と運命の女神フォルトゥナは、冥界の君主バロールを倒し、崩壊した世界を救わなければなりません。

そのために2人は時の流れの外にある部屋へ退き、歴史をさかのぼります。舞台となるのは、ダグダ大陸に存在した4人のフレイム・ロード、カイ、セオドラ、ディートリヒ、レダの人生です。4人はそれぞれ大陸の首都ダグシオンへ集まり、神聖皇帝ソレルが主催する「英雄たちのゲーム」に参加します。大会の優勝者には、どのような願いでもかなえるという約束が与えられます。

4人の運命を正しい流れへ戻すことができれば、彼らは滅びゆく未来で生き残り、バロールとの最終決戦に加勢してくれます。バロールにはいつでも挑めますが、仲間にできるロードが多いほど最終戦は有利になります。原文筆者は、少なくとも2人のロードと、それぞれのルートで仲間にしたユニットを最終作戦へ連れていくことを勧めています。

4人の物語には、それぞれ異なる目的があります。若きカイは投獄され、処刑を待つ父親の救出を望み、サラミニアの女王セオドラは民にとって重要な土地の奪還を目指します。歌姫レダは父親を殺した相手への復讐を求め、ディートリヒは純粋に戦いそのものを楽しむため大会へ参加します。4つのルートは個別の物語として進みますが、あるルートで登場人物が語った出来事を、別のルートでは別の視点から見られる構成です。これにより、人物関係や背景に追加の意味が生まれます。

各ルートには、駆け引きや裏で暗躍する組織、過去の秘密などが盛り込まれています。4人がそれぞれの道を進むにつれて物語の舞台は広がり、最終的には大陸全体を巻き込む規模へ発展します。ロードの個別ルートは必須ではなく、単独でバロールへ向かうことも可能ですが、すべての物語を追うことで世界の事情やキャラクターの動機がより立体的になります。

戦略バトルはシリーズの魅力を発揮

本作の中心にある戦略バトルは、原文筆者が特に高く評価している部分です。大陸を移動して行う戦闘は比較的わかりやすい一方、各章の終盤を飾る大規模な戦い、とりわけダグシオンの闘技場で繰り広げられる戦闘が見どころになっています。戦車が突進するステージ、仕掛けを解きながら進む戦場、特殊なルールを持つ闘技場など、ユニットの使い分けを求められる構成が用意されています。

ユニットの成長にも多くの選択肢があります。たとえばレダのルートでは、見習いの傭兵ムーを鍛え上げ、強力なクリティカル攻撃で敵を切り伏せる剣士へ成長させられます。カイのルートでは、幼なじみのティアラとともにカイへ魔法を習得させ、英雄たちのゲーム終盤に向けて騎乗しながら呪文を放つカルダリウスへ進ませることもできます。

武器相性は従来の武器三すくみを採用しておらず、それぞれの武器がどの敵に有効かという個別の性質が重視されます。魔法は重装兵に強く、ランスは騎馬ユニットに有効といった関係を見極める必要があります。さらに、各ユニットの得意分野に合わせたコンバットアーツの存在も、育成の方向性を考える面白さにつながっています。

ロードには専用のブレイズアーツも用意されています。レダは歌に魔法の力を込めるスペルソングを使い、ディートリヒはシャドウステップによって独自の立ち回りを可能にします。こうした固有能力は単なる強力な必殺技にとどまらず、マップを攻略するための戦術を組み立てる手段になっています。

原文筆者は、ファビオ、リリアン、ムー、アナトリア、ダンテ、タリムン、オルシェルといった仲間たちについても、支援会話や会話の掛け合いを通して愛着が深まったとしています。戦闘中に生まれる予想外の活躍が、それぞれのユニットに独自の物語を与える点も、本作の魅力として挙げられています。

物量が生む反復とプレイ時間の長さ

各章は大きな戦闘を1~2回含み、その合間には首都や各地で自由時間を過ごします。序盤は仲間との食事で関係を深めたり、新たなユニットを勧誘したり、闘技場で技能を訓練したりする程度ですが、進行すると大陸を自由に移動し、フィールド上の戦闘、ダンジョン探索、ロードごとの専用システムまで扱うようになります。セオドラは兵団を集め、レダは酒場で公演を行うことで資源や戦力を増やします。

自由時間は、期限のあるクエストを終えたり、資源を集めたり、外伝にあたるパラログを解決したりする必要に迫られたときに最も興味深くなります。しかし毎週発生する活動をこなし、ダグシオンのマップ上に小さな波紋として表示されるランダムイベントまで確認しようとすると、作業感が強まります。新たなアーチャーを仲間にするため支援レベルを上げながら、飛行する敵との戦いに必要な名声ランクも確保する、といった複数の目標を同時に進める場面では緊張感がありますが、別の週には訓練、食事、自動活動を繰り返すだけになりがちです。

ダンジョン探索も負担の一因です。過去作から復活したこの要素では、少人数のパーティーを操作し、攻撃して戦闘へ移行しながら、ターン制バトルを進めます。大規模な戦略マップを小さくしたような仕組みですが、同じ手順の戦闘が頻繁に発生します。原文筆者は最初のロードのルートでは自力で戦ったものの、その後は同じ展開を繰り返すことに疲れ、自動戦闘へ切り替えたと述べています。ダンジョンは終盤まで新鮮さや難度が大きく変わらず、資源集めも手間に感じられるとのことです。

物語は三部構成です。英雄たちのゲームでロードのルートを終えると、ゲーム終了から間もなく始まる戦争を描く第2部が開放されます。そこを乗り越えたロードと仲間たちは、バロールとの最終作戦に参加します。最終部にも独自の日程や活動があり、通常の戦略バトルの上にさらに大局的な戦略要素が重なります。

原文筆者がエンディングを見るまでにかかった時間は130時間以上でした。それでも一部のイベントや会話を見逃していたとしています。第1部で提示された要素が第3部で回収される場面には優れたものがある一方、そこへ到達するには長時間のプレイと繰り返しへの耐性が必要です。終盤になるとマップの探索やユニット管理も遅れの原因となり、大規模さそのものが負担になります。

世界観と物語が最後まで支える大作

それでも原文筆者が最後まで進められた理由は、世界とキャラクターにあります。古代ローマを思わせる剣闘士の文化、ビウエラの弦が奏でる音楽、神々が人々の暮らしの中を歩く世界観が、物語への関心を保ち続けたとしています。ゲームの物語は小さな個人の事情から始まり、やがて大陸規模へ拡大しますが、中心にあるのは限られた命をどう生きるかという問いです。自分たちはどのように功績や歴史を残し、次の世代へ何を渡すのか。そして与えられた時間を使って、何を守る価値があるのかが描かれます。

セオドラのルートでは、守護神ユ・ファスから歴史を書き残してはならないと命じられた人々が、その教えに従い続ける難しさを考えます。記録を拒む伝統を守ることが、時とともに文化そのものを失わせるのではないかという問題です。レダの物語では、復讐に身をゆだねることの危うさと、同じように大切なものを失った人々へ音楽が何をもたらせるのかが描かれます。ディートリヒのルートでは、世界に残る長年の謎や、より広い歴史へつながる情報が少しずつ明らかになります。

音楽は高品質で、登場人物や各クラスのビジュアルデザインも印象的です。闘技場の戦いには最後まで見せ場があり、原文筆者はその一部をシリーズ全体でもお気に入りのマップに数えています。支援会話やサイドクエストは世界設定を掘り下げる役割も果たしており、単に戦力を整えるためだけの寄り道にはなっていません。

4つのルート、複数の物語、ダンジョン、自由時間、最終作戦の大局的な要素を1本に詰め込んだため、シリーズに初めて触れる人には入り口が重く感じられる可能性があります。一方で、ルートをまたいだ進行ボーナスやサイドクエストの達成状況を引き継ぐなど、すべてを見たいプレイヤーを助ける利便性向上の機能も用意されています。

原文筆者は、じっくり進む長編作品と、同じ活動を何度もこなすことに耐えられるプレイヤーなら、この世界とキャラクターを大いに楽しめると結論づけています。反復要素は明確な弱点ですが、物語の積み重ねが生む見返りも大きく、英雄たちのゲームを最後まで見届ける価値はあるとの評価です。