『Lollipop Chainsaw』実写映画化が始動、前日譚としてジュリエットの物語を描く
『Lollipop Chainsaw』の実写映画化が正式に始動しました。開発元のDragami Gamesが東京ゲームショウ2026に合わせて発表したもので、主人公ジュリエット・スターリングが登場する前日譚として、ゲーム本編より前の出来事を描きます。キャストや公開時期はまだ明らかになっておらず、シリーズ復活を進める同社が、ゲームやアニメに続いて映像作品にも展開する動きとして注目されています。
ゲーム本編以前のゾンビ騒動が舞台
映画版は、Grasshopper Manufactureが手がけたオリジナルゲームの前日譚に位置づけられます。ジャンルは「R指定のアクションコメディ」とされており、ゲームでおなじみのチアリーダー、ジュリエットが今回も主人公を務めます。
Deadlineが伝えた概要によると、物語の舞台は、壊滅的なゾンビ発生によってジュリエットの通う学校が包囲された状況です。ジュリエットは校内のアンデッドを相手に戦いながら、友人を救い、家族を守り、恋人ニックとの関係もつなぎ止めようとします。そのためには、極めて型破りな手段を取らなければならない場合もあるとされています。
本作の物語はゲームの設定をそのまま映像化するのではなく、ジュリエットの新たな冒険として組み立てられます。一方で、ゾンビとの戦闘、ブラックユーモア、過剰なアクションといったシリーズの特徴をどこまで実写で再現するのかが、今後の焦点になりそうです。
国際チームが制作に参加
制作には、国際的なクリエイティブ・プロダクションチームが参加するとされています。Nada HoldingsのJoe Teng氏、元ZDF Studiosドラマ部門責任者のRobert Franke氏、Throne Incのマネージングディレクターを務めるTakafumi Yuki氏、Ambitious EntertainmentのKirk Shaw氏、Non Stop TVのPatricio Rabuffetti氏の名前が挙げられています。
Dragami GamesのShohei Sato社長は、シリーズ初の実写長編映画が新たな重要な段階に進んだことを喜んでいると説明しました。経験と情熱を持つ国際チームと協力し、シリーズの魅力を理解しながら新しい作品を作る機会を得たとしています。
一方、オリジナル版に関わったSuda51氏や、現在はDC Studiosの共同CEOを務めるJames Gunn氏が映画制作に参加するかどうかは発表されていません。現時点では、両氏が何らかの形でプロジェクトに関わっていることを示す情報はないとされています。ゲームの独特な作風を形作った主要人物の不在が、ファンの反応に影響する可能性もあります。
リマスターから続編、アニメへ広がるシリーズ展開
このシリーズは長らく大きな動きを見せていませんでしたが、Dragami Gamesが2022年にリマスター版Lollipop Chainsaw RePopを発表したことで、再び注目を集めました。RePopは2024年に発売され、その後、同社はシリーズを今後も継続する計画を示しています。さらに、アニメシリーズの制作計画もすでに発表されています。
ゲームの新展開としては、今週に入ってLollipop Chainsaw 2 Back2Backが発表されました。公開された初期ゲームプレイでは、過去作を思わせる要素が確認できる一方、従来とは大きく異なる部分も見られるとされています。Suda51氏やGunn氏が関わっていない状況でシリーズの魅力を維持できるのか、ファンの間では慎重な反応も出ています。
実写映画の発表に対しても、同様に期待だけでなく不安を示す反応が寄せられています。ただし、映画版はゲームの続編ではなく前日譚として作られるため、既存の物語をどのように広げるのか、またゲームを知らない観客にも成立する作品になるのかが重要になります。
ファンと新規層の双方を意識した作品に
Robert Franke氏は、映画について、シリーズの精神を明確に受け継ぎながら、単独の作品として成立するものを目指していると説明しました。長年のファンには、作品特有の姿勢や不謹慎さ、派手で過剰な表現を楽しんでもらい、未プレイの観客にはアクションホラーコメディとして楽しんでもらう狙いがあるとのことです。
原作ゲームはカルト的な人気を持つ一方、批評面では評価が分かれました。IGNの原作レビューは10点満点中5点で、ジャンルの定型から抜け出そうとせず、キャラクターや脚本で新しいことを試みた部分も、結果的にはアクションゲームとしての魅力を損なっていると評しています。音楽と相棒キャラクターは最後まで頼りになるものの、それ以外の要素は一貫性を欠き、最終的に凡庸さと失望へ落ち着くという厳しい評価でした。
映画版がこうした批評を覆せるかどうかは、現時点では判断できません。キャスト、監督、脚本の詳細に加えて、実写ならではの表現方針も未発表です。Dragami Gamesが映画をシリーズ再始動の柱のひとつとして進めるなか、続報が待たれます。