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『Project Zeta』は11キル級の乱戦を狙うMOBAバトルロイヤル

2026年09月19日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+

『Project Zeta』は11キル級の乱戦を狙うMOBAバトルロイヤル

MOBAの定番ルールに、バトルロイヤルとヒーローシューターの要素を組み合わせた新作が、ジャンルの常識を揺さぶろうとしています。韓国のNirvananaが開発する『Project Zeta』は、勝敗だけでなく、複数チームが入り乱れる大規模戦闘と、短時間に大量キルを達成する快感を重視した作品です。既存MOBAの競争が激しいなか、1回の交戦で11キルや12キルが発生するような混沌を強みにしようとしています。

MOBAにバトルロイヤルとシューターを融合

本作では、4人編成の複数チームが同じマップ上で戦い、道中の目標を達成しながら勝利を目指します。基本的な構造には、シューターに慣れたプレイヤーにもなじみのある要素が含まれている一方、Nirvananaは一般的なMOBAの枠に収まるゲームとして設計しているわけではありません。バトルロイヤルのように複数チームが同時に行動し、ヒーローシューターのようにキャラクターごとの個性や戦闘能力を活用する形式です。

開発側が特に重視しているのは、最終的に勝利できたかどうかだけではありません。プレイ中の一瞬一瞬に満足感が生まれること、そして敵を倒すことで得られる直接的な爽快感を、ゲーム体験の中心に据えています。敗北したとしても、その直前まで大規模な戦闘に参加し、何度も敵を倒せていれば、再び戦場へ戻りたくなるような体験を目指しているとのことです。

この考え方は、従来のMOBAにおけるキルシステムとの違いにも表れています。一般的なMOBAで大きな区切りとなる連続キルは、5人を倒すペンタキルです。しかしNirvananaのエグゼクティブプロデューサーであるNamseok Kim氏によれば、本作では多数のプレイヤーが一箇所に集まり、「11キル、12キルが一度に起きる」場面を目指しています。Kim氏はその光景を見て、新しい形のMOBAゲームの未来を感じたと説明しています。

敗北しても戦い続けたくなる混沌

紹介された映像では、Twitchストリーマーが敵チームを次々となぎ倒して歓喜する一方、直後に別のチームから不意打ちを受け、敗北して再挑戦する様子が描かれていました。勝利を確定させるまでの安定した進行よりも、戦場の状況が刻々と変わり、優勢なチームでさえ突然崩される不確実性が大きな特徴になっています。

このような大規模な多チーム戦は、単なる演出ではなく、本作の設計を支える中核です。複数の4人チームが同じエリアで目的を争うため、敵を倒している最中に第三のチームが介入することもあります。勝敗が決まるまでの展開を一本道にせず、戦闘の連鎖そのものを楽しませることが、Nirvananaの狙いです。

Kim氏が強い手応えを得たのは、プレイヤーが10キルを達成する「デカキル」を実際に決めた場面でした。戦闘、操作、ヒーロー、各種システム、ユーザーインターフェース、ユーザー体験といった要素が、プレイヤーの行動を通じて同時に機能した瞬間だったといいます。開発者にとって、設計した要素が一つの大きな成果として現れることは、開発の喜びを強く実感する出来事だったとのことです。

公開テストで大幅な作り直し

現在の形に至るまで、開発チームは複数回の公開テストを実施し、プレイヤーの反応をもとに内容を繰り返し調整してきました。Kim氏は、今もプレイヤーと会い、意見を聞き、厳しい反応も数多く受け止めながら開発を続けているとしています。最初から完成形を提示するのではなく、テストで得られた課題を次のバージョンへ反映する方針です。

調整の規模は、数値の微修正にとどまりません。Nirvananaは登場する全キャラクターを作り直し、地形も再変更しました。さらにマップそのものを変更し、プレイヤーが現在地を直感的に把握できるよう、各エリアのコンセプトや物語も見直しています。戦闘の面白さだけでなく、どこにいて何をしているのかを理解しやすくすることも、テストを通じて見つかった重要な課題でした。

原文では、Nirvananaがプレイヤー参加型の反復的な開発を続けるため、グローバルプレイテストを実施していると伝えています。プレイテストでは、開発側が想定した遊び方だけでなく、実際のプレイヤーがどのように戦い、どの場面で楽しさや不満を感じるのかを確認できます。大量キルが発生する戦闘を魅力として成立させるには、キャラクター性能、マップ構造、操作性、画面情報のわかりやすさを一体として調整する必要があり、今後も改善が続くことになりそうです。

既存のLeague of LegendsやDOTAのプレイヤーが、必ずしも慣れ親しんだジャンルの外へ積極的に移動するとは限らないこと、またMOBAは初心者にとって参入障壁が高いことを、Nirvanana自身も意識しています。だからこそ本作は、従来型MOBAの戦略性だけを前面に出すのではなく、シューターの直感的な操作感と、バトルロイヤルの予測不能な展開を組み合わせています。11キルや12キルが飛び交う乱戦が、MOBAに新たな入口を作れるかが注目されます。