『Denshattack!』メタスコア88点、圧倒的に評価された理由

,

2026年7月15日に発売の『Denshattack!』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「88 点」で「絶賛」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは105件、最高は100点、最低は63点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。

88Denshattack!好評 101|賛否 4|不評 0
PC88(48件)PlayStation 588(37件)Xbox Series X84(7件)Nintendo Switch 287(16件)

多彩な仕掛けと演出で同じ体験を繰り返させないキャンペーン

多彩な仕掛けと演出で同じ体験を繰り返させないキャンペーン

あるステージでは火の玉が迫る火山の中を縫うように走り、別のステージでは外れて転がり出した観覧車に乗って風景の中を進んでいきます。さらに絵美が歌舞伎の舞台へ飛び入り出演できるように線路沿いで衣装のパーツを集めるステージまであり、これらこそが『電車アタック』の魅力を端的に物語っています。本作の核となるのは、レールに沿って走るトリックレースです。線路の切り替えや切れ目のジャンプ、ブレーキによるコーナリング、空中での電車の回転といった基本操作に対し、ほぼすべてのステージが独自のギミックを加えてきます。絶えず新しい工夫を繰り出してくれる点こそが、本作を面白くしている最大の理由です。

キャンペーンの規模は大きく、九州の南端から北海道までの旅は60以上のステージで構成されています。それぞれの構造や仕掛け、ビジュアル、演出の違いは明確です。単にゴールを目指すものから、トリックの目標スコアを狙うもの、ライバルの電車と競走するもの、周回コースを走ってブレーキを引くまでに複数の目標を達成するものまで多彩です。さらに同じ形式でも、円形トンネルを上下逆さまに走ったり、凍った川を滑ったり、看板で壁走りを決めたり、古いモノレールにぶら下がったりと細部は変わり続けます。2本の線路をまたいでドリフトすることもあれば、電車がレールから完全に離れてしまうことさえあります。

切れ目を跳び越えて空中でスティックを回す基本操作自体は最後まで変わらないため、ところどころで少し単調に感じる場面もあります。ただ、次の変化がすぐに訪れるので退屈さは長続きしません。あるステージで住民にそばを届けたかと思えば、次のステージでは敵対する組と競走して相手の車両を線路から弾き飛ばします。前の展開をそのままなぞるようなコースはないため、新しいステージを始めるたびに何が待ち受けているのかと期待させられます。

習得したトリックを武器へ変える独創的なボスバトル

習得したトリックを武器へ変える独創的なボスバトル

キャンペーンの創意工夫がもっとも際立つのがボス戦です。各地域の最後には敵対する組のリーダーとの対決が控えており、相手の個性を反映したメカに対し、戦闘ごとに独創的な攻略法が用意されています。きらびやかなギャルのメカには腕のレールをグラインドして弱点を突き、野球少女のマシンが放つ巨大ボールにはタイミングよくトリックを決めて打ち返します。それまで得点を稼ぐために磨いてきた技が、そのまま武器へと変わる仕組みです。

どのボス戦も大規模な見せ場として作られており、前の戦闘と似通った展開は一切ありません。最初のボス戦では巨大なロボットと戦い、最後はその拳に乗って相手の顔面へと突っ込みます。さらに弾幕シューティングのような戦いもあれば、破片に乗って空中を飛び、巨大な竜巻の中心にいるライバルを目指す戦いもあります。習得したトリックを新しい形の課題へと昇華させており、本作でもっとも印象に残る瞬間を生み出しています。

鮮やかなビジュアルと疾走感ある音楽で携帯機でも快適に動く

鮮やかなビジュアルと疾走感ある音楽で携帯機でも快適に動く

表現面も、この荒唐無稽なアクションによく合っています。セルシェーディングのアートによって、桜咲く田園地帯からネオン輝く都市までどの風景も明るく描かれ、電車やキャラクターも鮮烈な色彩で目を引きます。青空や黄色い車両、際立つ黒い輪郭線、大胆なエフェクトからは、影響を受けたドリームキャスト時代の作品へのオマージュが感じられますが、独自のスタイルとしても成立しています。何より、電車でできたメカや歩く城が登場する世界観にこの見た目がぴったりです。すっきりとしたアニメ調のビジュアルのおかげで、機関車が高層ビル級のジャンプ台から飛び出して360度回転しても違和感なく受け入れられます。広大なパノラマへと視点が切り替わるカメラワークも効果的で、画面全体に強烈なスピード感をもたらしています。

サウンドトラックも同じくらい活気に満ちています。ジャズを軸にしたドラムンベースがテンポを作り、ドリフトやグラインドを決めるたびに勢いを高めてくれます。ポップやロック、ヒップホップも織り交ぜられており、ステージをクリアした後も耳に残る楽曲ばかりです。Tee Lopesをはじめとするゲスト作曲家も参加しており、ステージの仕掛けに合わせて多彩なジャンルの音楽が次々と切り替わります。

携帯機での動作も良好です。Steam Deckでは非常に滑らかに動き、Switch 2でも目標の60fpsを下回る場面はほとんどありません。ASUS ROG Xbox Ally Xでは、中設定で100fpsを超えています。一瞬の判断が求められるアクションだけに、どの携帯機でも安定して動くのは大きな強みです。

思い通りに技がつながる爽快感と段階的に広がるアクション

思い通りに技がつながる爽快感と段階的に広がるアクション

『電車アタック』の奥深さを生んでいるのはトリックシステムですが、その感触はプレイヤーが何を求めるかによって変わります。体が自然に動くようになるまで仕組みを学ぶのが好きな人なら、得られる満足感は非常に大きなものです。序盤は崖に衝突して銅メダルに終わる悔しさを味わいますが、感覚をつかめば、絵美が電車を空中で回転させる華麗な技を正確に決められるようになります。トリックを完璧につなぐ爽快感が、金メダルやさらなる高得点を目指して走り直す原動力になります。一方で、自分なりの自由なコンボを組み立てたい人にとっては、あらかじめ用意された見せ場をなぞるだけのように思えて、少し物足りなく感じるかもしれません。

使える技や仕組みはゲームを通じて増え続けます。各チャプターでは、壁走り、マニュアル、重力の切り替え、上昇気流、ケーブルカーのレールを走る区間など新たなテクニックを学び、以降のステージに複雑さと勢いを加えます。終盤まで新要素を覚え続けたいプレイヤーには嬉しい奥深さですが、シンプルなシステムを好む人には要素が多すぎて煩雑に感じられるかもしれません。また、新能力の大半はその登場ステージ専用で、過去のコースを再プレイする際には後から獲得した能力が無効になるため、学んだ技を昔のコースで自由に披露できないもどかしさもあります。

コース内の区間によって自由度が異なる点も、好みが分かれる部分です。多くの区間ではどこでどうトリックを決めるかを自由に選べ、エネルギーゲージを満たすと虹色のネオンに輝く追加の線路が現れ、新たなルートやショートカットが開けます。決まった道筋に任意の技を組み込む走りが好きな人には、確かな選択の余地があります。一方で、コンボを最初から自分の思い通りに組み立てたい人にとっては、指定されたタイミングでアクションをこなすQTEのように感じられる場面もあります。八百万道はゲージが満たされるまで見えないため、あらかじめそれを見越した計画を立てにくい点も気になります。

目まぐるしい並行操作の忙しさと完璧を阻む挙動の粗さ

目まぐるしい並行操作の忙しさと完璧を阻む挙動の粗さ

ゲームに奥深さを与えている要素の多さは、そのまま操作の難しさにも直結しています。厳しい区間では、技を切り替え、ブレーキをかけ、重力を変え、両トリガーで強制落下させつつ、ほかの操作をしながらジャンプボタンを長押しすることさえあります。障害物が現れたときに正しい対処法を選ぶ余裕はほとんどなく、別々の動作を同時にこなす難しさに追われます。練習すれば負担は軽くなるものの、何ステージも続けて遊ぶとかなりの疲労を感じてしまいます。

各種システムが快適に機能するかどうかは、どこまで突き詰めて遊ぶかに左右されます。キャンペーンを進めて見せ場を楽しむ遊び方なら、各要素がしっかりかみ合って破綻を感じることはありません。しかし完璧な走りを目指すと、ジャンプ入力や空中での線路切り替えが効かなかったり、壁走りで電車が壁の反対側へ回り込んで落下したりと、挙動の粗さが目立ち始めます。さらに同じステージ内でも壁走りや衝突のルールが一貫しておらず、ある場所では許容される接触が別の場所では即失敗になるなど、理不尽に感じられる場面もあります。

状況の把握しやすさについても同様の課題を抱えています。役立つUIや音の合図、コースを追いやすいカメラワークが備わっており、充実したアクセシビリティ設定を調整すれば、ほとんどのステージでは最高速でも状況を把握できます。ただし、危険の内容を早い段階で知りたい場面では合図が遅く、情報も不足しがちです。線路上の障害物から海から現れる巨大な影の怪物まで同じ赤い「!」が表示されるうえ、反応できる時間も0.5秒ほどしかないため、とっさの判断が間に合わないことがあります。

即座に復帰できるリトライ機能が試行錯誤のストレスを和らげる

即座に復帰できるリトライ機能が試行錯誤のストレスを和らげる

一方で、親切なリトライ設計のおかげで、操作を習得する苦痛は大幅に和らげられています。脱線しても数秒前のセーブポイントから一瞬で復帰できるため、操作がおぼつかなくてもステージを最後まで進められます。衝突するたびに最終評価は下がるものの、練習で失う時間はほんの数秒です。

長いロードを挟んだり数分ぶんのコースを走り直したりせずに難所へ何度でも挑めるため、気軽に試行錯誤を重ねられます。同じ短い区間を繰り返す作業が退屈に思える人には苛立ちの原因になるかもしれませんが、全体としてはこの素早い再開のおかげで、難しいシステムをはるかに学びやすくなっています。

クリア後こそ本番となるやり込み要素とスコアアタックの魅力

クリア後こそ本番となるやり込み要素とスコアアタックの魅力

物語を終えたところから、『電車アタック』の長く続く遊びが始まります。どのコースにもメダルやハイスコア、サブ目標、隠し要素が用意されており、何度も走らなければ見つからないものも少なくありません。一部の目標は八百万道にあるため、そこへたどり着くだけでもトリックスコアを高く保つ必要があります。すべてを探そうとすれば、桜の咲く丘や静かな町、電飾の輝く都市、雪山へと戻り、見逃したものを探すことになります。スプレー缶でステッカーや車両カラーを購入し、写真フィルムでフェルナンドの地域別ファンジンを埋め、歯車で新しい電車を入手するなど、収集アイテムも役立ちます。各車両にはグラインドブーストが強い代わりに持続時間が短いといった性能差があり、ハイスコアを狙う際にはコースに合わせた電車選びも重要になります。

キャンペーン自体のボリュームは特別長いわけではなく、クリアまでにかかる時間はおよそ10時間ほどです。所要時間は腕前やサブ目標の進め方によって変わりますが、全コースで金メダルを獲得しようとすればさらに長く遊べますし、それだけの時間を費やす価値を感じさせる強い中毒性があります。

他のプレイヤーとのスコア比較をモチベーションにする人にとって惜しいのは、オンラインランキングが存在しない点です。順位を競い合うランキングがあれば、技の精度をさらに突き詰める強い動機になったはずです。もっとも、自己ベストの更新やメダル集めを楽しめる人なら、現在の仕組みだけでも十分に再プレイの動機になります。

少年漫画風の熱い仲間関係と過疎化の現実に切り込むテーマ性

少年漫画風の熱い仲間関係と過疎化の現実に切り込むテーマ性

主人公の絵美は非常に好感の持てるキャラクターです。自信満々でありながら優しく、周囲にも伝わる活力と明るい未来への信念で物語を力強く引っ張っていきます。敵対する組のリーダーに勝ったときも相手を辱めることなく、心をつかんで仲間に迎えます。

物語はシンプルで真っすぐであり、人物の変化を深く描くタイプではありません。気候災害後の日本では、巨大企業「未来道」が超高速のVACTRAINで結ばれたドーム都市を運営しています。絵美は配達の仕事を辞め、ドームの外に暮らす組をひとつにまとめようと立ち上がります。導入から興味を引く設定で、終盤には確かな驚きも待っています。絵美は選ばれし者として描かれますが、仲間たちの協力によって八百万道を見る方法や上昇気流を使って飛ぶ方法を学びながら勝利を掴みます。明るい少年漫画風のストーリーはキャンペーンに温かみを与えていますが、純粋にアクションを楽しみたい人にとっては、会話や温泉でのやり取りがテンポを削ぐ要素に感じられるかもしれません。なお、会話はスキップでき、温泉のシーンからもすぐに退出できます。

テーマには、アーケードゲームから予想する以上の深さがあります。地方の過疎化や田園地帯が見捨てられていく問題を扱い、超高速のVACTRAIN路線を通じて現実のリニア路線と同じような環境問題を投げかけています。全編を通じて、冷たい近代化に対して伝統や地域社会の価値を誠実に擁護しています。こうしたテーマが好きな人には心に響く描写ですが、テーマの一貫性に目を向けると、ひとつの矛盾も目につきます。奈良の鹿を解放するために丸ごと1ステージを使う一方で、多くのサブ目標では電車の警笛で動物を驚かせるよう求められる点です。

シビアな操作を乗り越えた先に無類の楽しさが待つ快作

『電車アタック』は、創意工夫に満ちた傑出したアーケードゲームです。暴走する観覧車に乗る場面からトリックを駆使して挑むボス戦まで驚きを与え続け、キャンペーンクリア後もメダルやスコアを追い求める奥深い遊びが待っています。明るいセルシェーディングのビジュアルと多彩な楽曲群は、荒唐無稽なアクションによく合っています。携帯機での最適化も行き届いており、Steam Deck、Switch 2、中設定のASUS ROG Xbox Ally Xで滑らかに動作します。操作は難しく終盤近くまで新アクションが増え続けますが、素早いリトライのおかげで習得に伴う苦痛は少なく抑えられています。システムが身につくにつれて要素の多さが深い満足感へと変わり、美しいコンボや金メダルの獲得が、もう一度走りたいという衝動を呼び起こします。

スコア稼ぎや絶え間ない変化、独創的なボス戦が好きな人には、迷わずおすすめできる一本です。一方で、短い時間で多くの入力をこなす操作に疲れやすい人や、コンボを自由に組み立てたい人、ルールの完全な一貫性を求める人、ランキングで競いたい人には、少し検討が必要かもしれません。移動や衝突のルールが公平に機能しているか避けられないミスを招くかについては、メディアの間でも評価が分かれています。また、増え続ける能力が即興の余地を残しているか操作を縛っているのか、物語が温かみを加えているのかテンポを落としているのかについても意見が分かれています。これほどの見せ場と奥深さを味わうためにシビアな操作を受け入れられるプレイヤーにとって、『電車アタック』は数あるアーケードゲームの中でも屈指の独創性を備えた作品です。

製品情報

項目内容
ゲームタイトル名Denshattack!
原題名Denshattack!
ジャンルアクション, アドベンチャー, ドライビング/レース, 横スクロールアクション, 実用, レース, アーケード
プラットフォームPC(Steam), PlayStation 5, Nintendo Switch 2, Xbox Series X|S
発売日2026年7月15日
価格Steam ¥2,420 / PlayStation ¥2,420 / Nintendo ¥2,420 / Xbox ¥2,420
体験版あり
公式サイト—
開発元Undercoders
発売元Fireshine Games

ストアページ

ストア名URL
PlayStationhttps://store.playstation.com/ja-jp/concept/10015063
任天堂https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000103980
Xboxhttps://www.xbox.com/ja-JP/games/store/9N18L56XHK8Z
Steamhttps://store.steampowered.com/app/2524850/

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

9080706050
神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち