2026年10月14日に発売の『Valor Mortis』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「77 点」で「好評」という評価になっています。
2026年10月12日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは47件、最高は90点、最低は50点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
至近距離で刃を交えるパリィの臨場感と、視界を制限するカメラの代償

敵の兵士が剣を振りかぶった瞬間、プレイヤーに次の行動を教えてくれるのはその動きだけです。相手の太刀筋を読んでタイミングよく攻撃を弾き、手の届く至近距離で刃をぶつけ合う応酬を中心に『Valor Mortis』は作られており、これこそが本作をプレイする最大の理由となっています。一人称視点を採用しているため、パリィが決まるたびにその場へ身を置いているような荒々しい臨場感が味わえますし、これは三人称視点では到底得られない感覚です。攻撃をきれいに弾いた瞬間の金属音も、何度聞いても心地よさがあります。
この手応えが成立している背景には、パリィの受付時間が絶妙に調整されている点があります。多くのゲームではパリィのタイミングにどこか不自然さを覚えがちですが、本作では目に見える予備動作だけを頼りに、比較的素直な感覚で敵の攻撃を弾けます。主人公ウィリアムの挙動もこの小気味よいリズムを支えており、素早いサイドステップや連続で繰り出せる後方回避が、ローリング回避のない仕様をうまく補っています。完璧にパリィを合わせると敵の体勢ゲージが蓄積し、強烈な致命の一撃を叩き込む隙が生まれますし、迫力ある処刑アニメーションも見応えがあります。直前まで脅威だった兵士を倒した際には、運よく勝てたのではなく自分の腕前で勝ち取ったという確かな実感が湧いてきます。
もっとも、その勝利をつかむには相応の練習が欠かせません。一般兵であってもガードを崩すまでに何度もパリィを成功させる必要があるため、序盤から正確なタイミングでの防御を要求されます。この技術を磨く気が起きないプレイヤーには戦闘の根幹が肌に合わないかもしれませんが、習得に挑む人なら、それに見合う確かな手応えを繰り返し得られます。キャンペーンの大半では敵の攻撃が見極めやすく作られているものの、一部の敵はモーションが掴みづらく、視覚的な動きに反応するより攻撃のリズムを暗記して対処する形になりがちです。
ただし、パリィに臨場感をもたらす一人称カメラには代償も伴います。周囲の戦況を把握しにくいため、回避した先で敵と壁の間に挟まれて身動きが取れなくなる場面がありますし、この問題は戦場が狭くなるほど深刻さを増します。あるプレイでは、開始から約5時間ほど進んだ鉱山周辺で状況が顕著に悪化しました。敵の攻撃力が増す一方で、ステージ構成が開けた広場から窮屈な通路へと切り替わるためです。第6章のある戦闘では、狭い洞窟へと続く袋小路の奥に大剣を構えた巨漢が配置されており、大きく振り回される攻撃の中にはパリィ不可能なものまで混ざっています。こうした場面での戦いは忍耐力を試すものになりかねません。とはいえ作品全体を見渡せば、軽快な足回りとスピード感、丁寧な敵配置によって視界の狭さがカバーされている場面が大半です。とりわけ一対一の決闘であれば、カメラワークに悩まされることなく、張り詰めた緊張感の中でじっくり消耗戦を楽しめます。
銃器や変成術を織り交ぜて戦況を制御し、剣戟のテンポを整える戦術性

戦闘の主軸は剣戟ですが、戦うための手段は刀身だけに留まりません。本作では銃火器や異形に変質した左手の力が、単なるおまけではなく実戦で通用する有効な戦術として組み込まれています。最初のボス戦も、可能な限り炎で燃やし続けるべきだと気づくことで攻略の活路が開けますし、その後はラッパ銃で剣士の顔面を撃ち抜いて接近を阻む立ち回りも可能になります。遠距離から火薬樽を撃ち抜いて敵の群れを一掃したり、ゾンビの口に拳銃の銃身を突っ込んで撃ち放つ凄惨なトドメを刺したりと、多彩なアクションが用意されています。慣れてくるにつれて、変成術の能力や銃器、近接攻撃の切り替えは直感的なリズムへ収まっていきます。被弾のリスクを抑えつつ敵の集団を片付け、厄介な強敵が1体だけ残ったところでじっくりパリィに専念する立ち回りが機能します。
こうした多彩な手札は、パリィの役目を奪うというより戦闘のペースを握るために機能します。終盤の強敵を相手にする場合、補助武器の主目的はあくまで戦況のテンポコントロールであり、勝敗を分ける決定打は依然としてパリィで蓄積させる体勢ダメージです。各種武器や能力には個別の強化ツリーが用意されており、炎の能力を強化して燃焼中の敵を銃撃すると爆発を引き起こせるなど、効果的な組み合わせも組めます。しかし、手に入る手段のすべてが同じように役立つわけではありません。後から手に入る2つの変成術は、独特な力を振るう面白さこそあるものの、多くの状況では実用性よりも奇抜さが先に立つ印象で、結果として初期の炎の能力を頼り続けることになりました。
また、手持ちの選択肢が揃うまでに時間がかかる点も気になります。StasisやShieldの解放タイミングは遅く、特殊能力として敵を燃やすことしかできない期間が長く続きます。加えて、能力や武器の強化ペースがその時点で要求される難易度に追いつかない場面も見られます。早い段階から幅広い戦術を試したいプレイヤーにとっては、中盤の進行が少々単調に感じられるかもしれません。一方で、新たな手段を手に入れるたびに一つひとつをじっくり習熟したい人にとっては、計算された進行ペースとも受け取れます。クレイモアやスナイパーカービンが手に入る前に、まずはラッパ銃や火炎放射器、Stasisの扱いにしっかり習熟できるだけの余地が残されているからです。
疫病と戦争が遺した陰惨な世界観と、荒廃のなかに漂う独特の悲哀

本作を遊ぶもうひとつの大きな動機となっているのが、練り込まれた舞台設定です。『Valor Mortis』が描くのは、ナポレオンがワーテルローの戦いで勝利を収めたものの、蔓延する疫病によって兵士や民衆が異形の怪物へと変わり果てた19世紀のヨーロッパです。この大胆な着想から構築された世界は、グロテスクでありながら深い悲哀を漂わせ、独自の個性を備えています。荒れ果てた戦場には軍馬の死体や捨てられた銃剣が無造作に散らばり、ある港では大破した軍艦が不気味に宙へ浮かんでいます。このジャンルでおなじみの毒沼エリアでさえ、有毒な水に覆われた水没村という具体的な背景が与えられており、戦争犯罪の爪痕として生み出された悲劇の現場のように映ります。
荒涼とした雰囲気の素晴らしさには、文句のつけようがありません。積み上げられた死骸と荒廃した景色を通して、死と破壊の気配が世界全体を貫いています。敵やボスの造形も、おぞましい異形の怪物でありながらフランス帝国軍の面影を残しており、史実と怪奇のあわいに位置する不気味さを醸し出しています。探索するエリアもそれぞれ固有の特徴を備えています。ある廃墟の町では小柄な体躯を活かして生き延びた子供たちだけが身を潜めており、壁一面にプレイヤーが切り伏せてきた怪物の拙い絵を描き殴っています。怪物を生み出す非人道的な実験場と化した大学や、疫病に侵されながらも壮麗さと腐敗が同居する居住区など、ステージ構造自体はジャンルの定型に沿っていても、ロケーションそのものが旅路に個性を与えています。
とはいえ、せっかくの雰囲気に水を差される瞬間がないわけではありません。一部のエリアでは、緻密に作り込まれた空間の中に発光する蛍光ブルーの有機構造物が不自然に差し込まれており、強い違和感を覚えます。そのため、世界観の作り込みに対する称賛がすべてのロケーションに等しく当てはまるわけではありません。また、アートディレクションの魅力と純粋なグラフィック技術の品質は切り離して評価すべきです。絵作りの方向性は印象深いものの、テクスチャや敵モデルのディテールといった細部は小規模な制作を思わせる水準に近く、この粗さは後述する問題にも関わってきます。
縦横無尽に駆け抜ける軽快な移動と、粗さが目立つ足場渡りのイベント

移動操作そのものが純粋に楽しいというのは、このジャンルでは珍しい長所です。対応する能力が解放されると、ウィリアムは壁面を駆け抜け、梁や木の枝を掴んでスイングし、触手のようなフックを使って高所の足場へ飛びつけるようになります。操作に少し慣れるだけで、スイングもウォールランも驚くほど自然に感じられます。開発スタジオの『Ghostrunner』シリーズに受け継がれてきた移動の仕組みは、セミオープンワールドの構造にも驚くほどうまく収まっており、マップの移動を単なる退屈な作業ではなく爽快な体験へと押し上げています。通常なら地面に縛りつけられるこのジャンルにおいて、アクロバティックに跳び回れる主人公を操作できる感触は、とりわけ序盤に強い解放感をもたらしてくれます。
その一方で、決められたイベントに沿って進む足場渡りの場面には安定感の欠如が目立ちます。足場の突起に引っかかって落下したり、地形をすり抜けて奈落へ落ちたりするトラブルが散見されます。崩落する演出の途中で先回りして着地しただけで即死判定を受ける場面もあり、アクションの腕前というより死んで手順を暗記する試験のように感じられることもあります。左手の能力で遠くの足場を実体化させるといった面白いアイデアもあるため、ときどき操作が正確に反映されないことを許容できる人なら目くじらを立てるほどではないかもしれませんし、粗さに気づかずに通過できる場合もあります。しかし、通常の移動から期待される完成度を求める人にとっては、優れた仕組みを拡張した部分に出来のばらつきを感じることになります。
周回ルートや寄り道を楽しむ探索と、地図の不在に悩まされる終盤の引き返し

ショートカットが開通して元の道へ戻ってくる構造や、寄り道への手応えを重視する人なら、探索要素はそれに応えてくれます。大小さまざまな脇道も最終的には拠点となるランタンへと繋がり、チェックポイントから遠く離れて取り残されるような事態はめったに起きません。序盤こそ素直な構造が続きますが、後半のエリアに進むと屋内空間や隠された秘密が増え、依頼人の提案とは異なる解法を選べる独創的なサイドクエストも登場します。ただ、このジャンルの傑作に見られるような工夫を凝らしたエリア同士の繋がりを期待すると、マップ全体の配置は単純で、一本道に感じられる場面も少なくありません。また、木箱の裏にはたいてい怪物が潜んでいたり、アイテムに手を伸ばした瞬間に床が抜けたりと、不意を突く仕掛けが繰り返されるうちに驚きを失ってしまいます。
新たな移動能力を得て過去のエリアを訪れ直せば、メトロイドヴァニアの作法どおり、さらに多くの秘密を発見できます。ただし、本格的な戦利品システムは存在しないため、苦労して見つけた報酬の大半は遊び方を変える装備ではなく強化素材に留まります。武器がその素材を使う強化段階をすでに終えていると、使い道のない素材ばかりが無駄に溜まっていくことも珍しくありません。さらに地図が存在しない点も厄介です。一部の重要な能力が終盤近くになってようやく解放される仕様も手伝い、以前通れなかった道へ戻れるかどうかはプレイヤー自身の記憶力だけにかかっています。その結果、終盤における引き返して探索し直す作業は少なからずストレスを伴うものになってしまいます。
張り詰めた緊張感を生む決闘と、大味な調整で拍子抜けするボスの落差

本作のバトルにおいて、もっとも出来にばらつきがあるのがボス戦です。最もうまくいっている場面では、開発スタジオが得意とする足場渡りと、激しいソウルライクのアクションが組み合わさっています。各ボスは守護するエリアの特徴を反映した個性的な造形をしており、パリィの受付タイミングも緩急豊かに設定されています。巨大な肉塊からウィリアム自身の技を巧みに模倣してくる人間剣士まで幅広く、わずかなミスを数回するだけでランタンへ戻される苛烈なパリィの応酬は、本作屈指の白熱した瞬間をもたらしてくれます。
このクオリティで十分といえるかどうかは、プレイヤーがボスに何を求めるかで分かれます。強く印象に残るボスはほんの一握りに留まるものの、その少数精鋭との戦いは広大な闘技場で対峙しているようなスケール感を与えてくれます。しかしそれ以外のボスは、既存の雑魚敵を強化したタイプや過去に戦った相手の再登場が目立ちます。怪異に取り憑かれた風車と戦うという本作屈指のユニークなアイデアでさえ、細かな対処に手を焼く長丁場になりがちです。登場するすべてのボスに見せ場を求めるなら、それに応えるボスの数は少なすぎます。
難度調整も正反対の方向にばらついています。最初のボスで難度が大きく跳ね上がり、プレイヤーの強さが増していく流れも不均一です。後半の一部のボスは攻めが容赦なく、周囲のエリアの難度から浮いているように感じられます。その一方で拍子抜けするほど消極的なボスも存在し、予備動作の明確な攻撃を待ってパリィし、体勢が崩れたら反撃するだけの単調な戦いになりがちです。正確なパリィのタイミングを楽しめる人なら厳しい戦闘も理不尽には感じないはずですが、滑らかな難度曲線や終始手強い相手を求める人にとっては、厳しすぎるか物足りないかのどちらかで期待を裏切られることになります。なお、ボスのバランスは発売前に調整される予定だったため、実際の調整内容はここで触れたものと異なる可能性があります。
種類に乏しい敵の使い回しが目立ち、中盤以降に薄れる戦闘の新鮮味

キャンペーンの構造上、もっとも明確な弱点となっているのが敵のバリエーションの少なさです。立ちはだかる相手の大半を占めるのは農民や兵士、あるいは兵士と農民を合わせたような敵ばかりで、変化の多くは武器の違う巨漢や炎で強化したタイプといった小さな違いにとどまります。ボスが中ボスとして再登場し、中ボスがボスとして戻ってくる展開も珍しくありません。新しい敵を加えずに難度を上げるため、中ボスに炎や毒のオーラを与えて近接攻撃の間合いに入ると痛い目を見るようにしていたり、他の敵の幽霊のような分身を召喚して自身のパターンに織り込んできたりするボスもいます。クリアまでおよそ15〜25時間ほどのボリュームがあるのに対し、通常の敵は約15種類、ボスは約10体しか存在しないため、戦闘エリアの配置を変えても同じ敵が何度も出てくる事実は隠しきれません。
もちろん、光る部分がまったくないわけではありません。「犬」の敵は、人間の兵士が犬の形になるまで身体をねじ曲げられ、吠えながら追いかけてくるという生理的におぞましいアイデアですし、終盤には新たな脅威もいくつか現れます。ただし、各敵が持つ攻撃パターンが少ないため、とどめを刺せるようになるまで同じ一連の攻撃が繰り返されるのを待つことが多くなります。終盤に近づくにつれて、以前のボスや同じ精鋭敵が繰り返し戻ってくるため、使い回しの印象は一段と強まります。
この問題が気になり始める時期は、プレイスタイルによって異なります。正面からの戦闘にステルスの場面や軽快な足場渡りを交互に挟むことで、終わり近くまで飽きを抑えられることもあります。別のプレイでは、最初の4〜5時間や中盤までにほとんどの種類の敵が出揃ったように感じられました。パリィそのものは一瞬一瞬の手応えを保ち続けているだけに、新鮮味を失うのがパリィする相手のほうである点は惜しまれます。
戦術の幅を広げるビルド構築の余地が乏しく、腕前の上達に依存する成長設計

キャラクターの成長システムには、意味のあるビルド構築の余地がほとんどありません。スキルツリーで体力や攻撃力を増やせるものの、その規模は限られており一本道の成長にとどまるため、一定の段階を超えると難しい戦闘をそれ以上楽にはできなくなります。ゲームの設計によって、ビルドが戦闘を変えられる範囲は厳しく制限されています。Ambersと呼ばれるアクセサリー型の補正要素は、控えめながらもプレイスタイルを形作る有効な手段となります。レベルアップに応じて最大5つのスロットを解放でき、たとえば処刑時の回復効果と、体力が最大のときにダメージが増加するPerfectionismを組み合わせれば、被弾を避けることで戦闘を早く終わらせる立ち回りが可能になります。ただし防具や装備品が存在しないこともあり、用意されたパッシブ効果の大半は遊び方をほとんど変えません。ボスに苦戦してもビルドを工夫して大幅に楽にすることはできず、前へ進むための主な手段はプレイヤー自身のパリィの上達に限られます。
実力派の演技が支える重厚な物語と、唐突な展開が残す結末のもどかしさ
物語は野心的で演技も優れていますが、楽しめるかどうかは何を求めるかによって分かれます。始まりこそ穏当なものの、やがて独創的な展開へと進み、疫病やナポレオンの勝利についての真相が明かされながら、ウィリアムを何度も限界へ追い込んでいく骨太なドラマが展開します。ときには先が読めるものの、この展開の広がりには引き込まれる魅力があります。ただし、興味深い設定の全貌が見えてくるまでには時間がかかります。また、洞窟を歩いていたら突然エジプトへ出てスフィンクスのような生物と対峙するといった突飛な展開が、反戦のメッセージを弱めてしまうこともあります。明確で力強い反戦の主張や、早い段階でまとまってくる筋書きを求めるなら、ありきたりな内容や展開の遅さを感じるかもしれません。
結末に関しても、それまでの展開に比べると切れ味の弱さが残ります。未解決の伏線を残したまま続編の可能性へと話を向けており、ストーリーDLCもすでに発表されています。きちんとした決着を望む人にとってはもどかしい終わり方です。とはいえ、余地を残す終わり方が好きなら、最後のボスの正体が明かされる場面は予想外の驚きと満足のいく締めくくりになり得ます。演技は全編を通じて安定しており、主役ウィリアムの演技は葛藤する英雄としての悲しみや安堵、決意を真に迫る形で伝えてくれますし、レジスタンスの指導者としてのシュライクにも強い説得力があります。役者陣の優れた演技が、脚本の弱い部分をある程度補っています。
没入感を削ぐクラッシュや描画の乱れと、環境によって大きく異なる安定性
本作を遊ぶ上で最も先が読めない要素は、技術面における動作の安定性です。衝突判定の不具合やクラッシュ、背景の欠落、深刻なフレームレートの低下はPCとPS5の両方で確認されていますが、どれほどプレイを妨げるかはビルドや環境によって大きく異なります。
PS5では両方のグラフィックモードでフレームレートが安定しており、解像度モードは30 fps、パフォーマンスモードは60 fpsに固定されます。ただし、不具合の少ないゲームとは言い難いのが実情です。あるプレイでは壁を登っただけでウィリアムがマップの外へ押し出される現象が3回ありました。あるエリアでは音声に不具合が起き、再起動するまでフレームレートが約10 fpsに落ち込んだほか、クラッシュも2回発生しましたが、頻繁なオートセーブのおかげで失った進行はわずかでした。PCでは問題がさらに深刻になる場合があり、突然のクラッシュやSteamから起動するとPCの電源が落ちる不具合の繰り返し、地形の一部が丸ごと欠ける現象などが報告されています。なお、そのビルドは発売当日のパッチより前のものでした。他のPCでのプレイでは、レイトレーシングを有効にすると激しいカクつきが起き、無効にすると解消した事例もあります。また、戦闘中には起きない突発的な処理の遅れが探索中に発生し、ときどきクラッシュも起きますが、多数のショートカットがあるため失う進行は抑えられています。小さな不具合は戦闘そのものにも入り込み、敵が突進の途中で小さな段差につまずいてパリィのタイミングを狂わせたり、ボスがまったく攻撃してこなくなったりすることもあります。これらが重なると、ゲームが応急処置でどうにか動いているように感じられ、それ以外は魅力的な荒廃した世界への没入を妨げてしまいます。
もちろん、誰もがそうしたトラブルを経験するわけではありません。あるPC構成ではHigh設定で2周を通して100+ fpsを完璧に維持し、クラッシュやカクつき、フレームレートの低下は一度もありませんでした。あるPS5でのプレイでも、一部のアニメーションでモデルのめり込みやフレームレートの低下があった程度で、おおむね問題なく動作しています。特にクラッシュや衝突判定の不具合が気になる人にとってリスクがあるのは確かですが、それに遭遇するかどうかはプラットフォームとビルドに大きく左右されます。
一人称視点の過酷なパリィに挑む覚悟があるかで評価が分かれる一作
正確なパリィを身につけるのが好きで、それを一人称視点の臨場感とともに味わいたいなら、『Valor Mortis』は勧めやすい作品です。パリィは切れ味がよく、敵の攻撃も読みやすい設計になっています。銃や炎の能力は剣と並ぶ有効な戦術であり、グロテスクで戦争に荒らされた世界をスイングやウォールランで駆け抜ける移動の爽快感も、キャンペーンを通じて保たれています。
ただし、プレイを決める前にいくつか懸念点も知っておく必要があります。敵の顔ぶれは終わりよりずっと前から繰り返され、スキルツリーにはビルドを組み直して難しい戦闘を突破する余地がほとんどありません。窮屈な空間での戦いや地図なしでの引き返し探索は忍耐を試し、技術的な不具合はプラットフォームとビルドによって軽微なものから深刻なものまで幅があります。メディア間で最も評価が分かれたのはボスで、見せ場と捉えるメディアもあれば弱点とするメディアもあり、厳しすぎるという評価と消極的すぎるという評価の両方が存在しました。技術的な問題がどれほど作品を損なうか、あるいは物語の展開の広がりや最後の正体の判明がありきたりなメッセージや未解決の伏線を補えているかについても、メディアによって意見が分かれています。
正確なパリィのタイミングを学ぶ気がなければ、本作は見送ったほうが賢明です。すべての要素がその技術を中心に作られているからです。しかし、その技術を身につける気があるなら、ゲームが求める正確さこそが、そのまま得られる確かな報酬にもなります。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | Valor Mortis |
| 原題名 | Valor Mortis |
| ジャンル | アクション, アドベンチャー, RPG |
| プラットフォーム | Windows, Xbox Series X|S |
| 発売日 | 2026年10月14日 |
| 価格 | — |
| 体験版 | あり |
| 公式サイト | https://valormortis.com |
| 開発元 | One More Level |
| 発売元 | Lyrical Games |










