2026年8月14日に発売の『Hell Let Loose: Vietnam』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「71 点」で「賛否」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは29件、最高は90点、最低は49点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
一発も撃つ前から始まる張り詰めた緊張感と濃密なジャングル

『Hell Let Loose: Vietnam』の緊張感は、誰かが銃弾を一発撃ち込む前から始まっています。プレイヤーは広大なマップを移動しながら、有利に戦える陣地を探します。窓を警戒し、木立の際を見張り、背の高い草むらを這うように進みますが、次の茂みに敵の分隊がいるのか、狙撃兵が潜んでいるのかは分かりません。誰とも出会わないまま数分間茂みを進む時間も、実際の銃撃戦と同じくらいスリリングです。敵と遭遇しない静けささえもスリルの一部になっており、慎重に進んだ末に見晴らしの良い地点へ辿り着いた瞬間には、それまでの忍耐がしっかりと報われます。
この緊張感を成立させているのが、濃密なジャングルです。大半のマップは生い茂る植物に覆われており、あらゆる木立や茂み、草むらに敵が潜んでいる可能性があります。開けた場所を不用意に移動すれば、あっという間にリスポーン画面へ送り返されてしまいます。細部まで作り込まれた舞台設定も印象的で、林冠の隙間から陽光が差し込み、水田に霧が漂うHuếの緑豊かな郊外は、シリーズのどの作品にも引けを取らない見栄えです。もっとも、これらは一貫した完成度を示すものではなく、印象的な瞬間に留まります。それでもジャングルを記憶に残る戦場に仕立て上げているのは確かですし、控えめなスペックのPCでもジャングルが綺麗に見えることがあります。
こうした魅力を楽しめるかどうかは、プレイヤーの好みに左右されます。慎重な行動や先の読めない展開を楽しめる人にとっては、この静かな移動時間こそが本作の醍醐味です。一方で、絶え間ない撃ち合いを求めるプレイヤーにとっては、試合の大半が何かが起きるのを待つだけの時間になります。さらに早い段階で、一つの問題にも直面します。木立のわずかな動きを注視しているときに、ほぼすべての葉がちらついて見えることがあるのです。緊張感を生み出しているはずの遮蔽物が、敵の視認を余計に難しくしてしまっています。
勝敗とプレイ体験のすべてを左右する分隊の連携と指揮系統

『Hell Let Loose: Vietnam』は、明確な指揮系統を軸に構築されています。6人編成の分隊は部隊長に従い、部隊長はoutpostsやgarrisonsを設置することで、分隊やチーム全体が前線近くでリスポーンできるように支えます。さらに部隊長は専用の指揮チャンネルで司令官と連絡を取り合い、司令官は戦場全体を見渡して補給や偵察、攻撃などの支援を要請します。この連携がうまく機能したとき、試合は一気に白熱します。たとえば左翼の部隊長が多方面からの敵襲を報告し、擲弾兵を敵の装甲車両へと差し向け、終盤に背後から迫る攻勢を事前に察知するような場面です。的確に指揮されたチームであれば、一見すると陥落寸前に思えた拠点もしっかり守り抜くことができます。
意思疎通を取り、ゲームの趣旨に乗ってくれる分隊や友人と一緒なら、『Hell Let Loose: Vietnam』は刺激的で緊張感に満ち、あらゆる勝利を自力で勝ち取ったと実感できます。これが本作の最も輝く姿であり、数十人もの他プレイヤーと緊密に協力する感覚をこれほど味わえるシューターは滅多にありません。
しかし、その逆の状況も同じくらい頻繁に起こります。誰も口を開かず、誰もリスポーン地点を建てないチームでは、一人のプレイヤーが結果を変えるためにできることはほとんどなく、試合は惨めなものになりかねません。指揮を欠いた50人の兵士が広大なマップをさまよって前線は動かず、自分がどれほど活躍しても勝敗に影響しないため、試合ごとの印象がまるで別物になってしまいます。
優れたチームワークであっても、それが長く続くとは限りません。頼もしい仲間とともに目標へ前進して任務をやり遂げても、その充実感は訪れるとほぼ同時に失われていくように感じられます。すべてが完璧に噛み合った瞬間でさえ、短く儚い体験に思えることがあります。
多彩な兵種がもたらす役割分担と丁寧な導入チュートリアル

チームの連携は役割分担の上に成り立っており、選べる役割も豊富です。歩兵にはライフル兵、衛生兵、擲弾兵、工兵、特技兵、機関銃兵が用意されています。斥候は狙撃兵と探索兵がペアを組み、クルーは操縦や砲撃、索敵を分担し、迫撃砲部隊は目標を見つけて砲撃します。さらにアメリカ軍にはパイロットも加わります。それぞれの兵種が異なる形で貢献するため、分隊の要求に応じて試合ごとにまったく違うプレイが楽しめます。物資の運搬や仲間の蘇生に追われ、ほとんど発砲しないまま終わる試合もありますし、探索兵としてプレイした試合と戦車の操縦手としてプレイした試合とでは、展開の毛色がまるで異なります。ただ戦場に飛び込んで敵を撃ちたいだけの人にとっては、この役割分担が過剰に感じられるかもしれません。
本作は、その複雑さから想像されるよりもスムーズに習得できます。要点を押さえた短いチュートリアルが兵種や車両を網羅しており、部隊長がスポーン地点をどう作り、なぜ設置すべきなのかという理由までしっかり解説してくれます。指揮を執る役割は対応するチュートリアルを終えるまでロックされているため、準備の整っていないプレイヤーが誤って指揮を執ることも防いでいます。それでも序盤の数時間は戸惑う場面が多く、外部のガイドが大いに役立ちます。
各兵種には個別のレベルがあり、レベルアップによって装備がアンロックされていきます。一つの役割を着実に極めていくことを楽しめるなら、兵種や分隊戦術を学ぶ間のモチベーション維持に役立ちます。一方で、武器のアンロックを楽しみにするタイプの人には、このシステムを追い求める理由はほとんど見当たりません。初期装備のライフルが他の選択肢と同等かそれ以上の性能を持っているため、実質的な報酬は追加のグレネードなど補助的なアイテムに留まるからです。
即死の危険がつきまとう過酷な銃撃戦と長い移動の重み

戦闘は容赦なく致命的です。たいていは1、2発の被弾で倒れ、ヘッドショットなら即死し、開けた場所で見つかればマズルフラッシュを目にする前に倒されてしまうこともあります。危険を感じさせる銃撃戦が好きなら、撃つ側でも撃たれる側でも銃撃の威力と手応えは十分で、射撃の出来栄えも堅実です。その一方で、キルの明確な手応えを期待するなら、近距離戦は妙に淡泊に感じられるかもしれません。本作は意図的にヒットマーカーを省いているものの、それに代わる分かりやすい手応えを用意していないため、撃った敵が倒れたのかどうかが分からないことがあります。
この過酷な致命性こそが、ゲーム全体のテンポを受け入れにくくしている大きな要因でもあります。1試合が約90分続くこともある中で、一度倒されると再配備とリスポーンだけで最大1分ほど待たされ、そこからようやく前線へ歩いて戻り始めることになります。そして、長い距離を走った末にどこから撃たれたかも分からない弾丸で即死し、再びリスポーン画面へ戻されるというお決まりの展開が繰り返されます。あるいは長い待機時間を耐えた末に、また同じ目に遭うことも珍しくありません。司令官や部隊長がoutpostsを悪い位置に設置すれば、歩かされる距離はさらに長くなります。すぐに戦えるテンポの良さを求めるプレイヤーほど、この独特なリズムを楽しめない可能性が高いです。
また、2種類の初期ライフルはバランス面でも課題を抱えています。M16A1とType 56は反動の制御が容易で、2、3発で敵を倒せるため、銃撃戦は他の要素から期待されるほど頭を使うものではなくなりがちです。もっとも、これはこの2丁のライフルの調整による問題であり、致命的な戦闘という設計そのものの欠陥ではありません。
視界の確保を妨げる描画エラーと途切れがちなサウンド

本シリーズはもともと敵を見つけるのが難しい設計ですが、ジャングルがその難しさに拍車をかけています。そこへ技術的な問題が追い打ちをかけてきます。敵のわずかな動きを探しているまさにその瞬間に、木立全体の葉がちらついてしまうのです。茂みの中のシルエットを見分けられるかが生死を分ける場面で、テクスチャや草木の読み込みが遅れることさえあります。遠距離では植物の描画が安定しないため、身を隠しているつもりでも、思っている以上に身をさらしてしまっているケースも少なくありません。敵が巧みに隠れているから見えないのは戦術的な設計として納得できますが、描画エラーのせいで見失うのはそうではありません。これらは単なる見た目の問題ではなく、勝敗を左右するゲームプレイ上の問題です。
限られた視界はサウンドが補うべきところですが、本作ではその役割を果たせない場面が目立ちます。敵の位置は銃声で把握することが多く、脅威の方向を聞き取れるかどうかが生死を分けることも珍しくありません。しかしオーディオミックスには一貫性がなく、不具合も繰り返し発生します。銃撃戦の最中に音が途切れ、足音が消え、無線通信が切れ、間近の爆発音が突然ほぼ無音になることすらあります。音を聞き分けることを中心に据えたゲームにおいて、こうした不具合によって必要な情報が奪われてしまうのは大きな痛手です。
もちろん、オーディオが正常に機能している場面では迫力ある音響を味わえます。没入感を求めるなら、銃が響かせる鋭い破裂音や轟音、待ち伏せを揺るがす爆発、かすめていく弾丸の音、遠くの砲撃や頭上のヘリコプターが戦場へと引き込んでくれます。一方で、常に安定した効果音の品質や、生き生きとしたジャングルの音を期待するなら、サウンドスケープは物足りなく感じられます。迫力に欠ける効果音も見受けられ、戦闘の合間のジャングルにはもっと環境音が必要です。
多彩な戦術を試せる広大な戦場と物足りないマップ数

マップはどこも広大で、その広さには戦術の幅を広げる大きな価値があります。一本道のルートをたどるのではなく、攻撃と防御の方法を自由に試行錯誤できます。比較的直線的なオフェンシブでさえ、チームは川沿いに側面へ回り込んだり、ボートで意表を突く位置に移動したり、敵陣の背後にスポーン地点を設置して後方から攻撃したりできます。ConquestやDominationでは複数のエリアを同時に保持する必要があり、司令官が作戦を練る余地もさらに広がります。中でもタンホア橋は出色のできばえで、両岸に沿った長い射線と橋の上での近接戦闘が組み合わさり、まったく異なる戦術が報われる魅力的な戦いが生まれます。
ベトナムという舞台設定は非対称戦を予感させ、実際に両陣営はそれぞれ異なる手段を持っています。ベトナム人民軍はgarrisonsとつながるトンネルを構築でき、部隊はスポーン地点間を素早く行き来できますし、トンネルを失ってもgarrisonsを失うほどの痛手にはなりません。対するアメリカ軍のヘリコプターは、うまく操縦されれば制空権を握り、部隊や物資をマップ上で素早く輸送できます。トンネルや航空戦力を計画的に活用する連携の取れたチームにとっては、これらの手段は各陣営の戦い方の発想を変えるものになります。しかし通常の試合では、個々のプレイヤーが刻々と取る行動にはほとんど差が出ず、最悪の場合は両軍が本質的に同じに感じられてしまいます。この舞台が持つ非対称戦の可能性は、大部分が活かされていません。
そしてコンテンツの量の問題もあります。発売時点のマップはわずか6つにとどまります。いずれも広大で出来も良いものの、この種のゲームはバリエーションが多ければ多いほど長く遊べます。マップが6つしかないことで、長期的な成長要素を軸とするマルチプレイシューターにプレイヤーを引き留め続けることが難しくなっています。問題はマップの出来栄えではなく、純粋な数なのです。
ハードウェア環境に大きく左右される動作と安定性の課題

パフォーマンスは、遊ぶハードウェアによって大きく異なります。一部の環境では、安定性が最も重要となる激しい銃撃戦の最中にフレームレートが低下し、これはPS5 Proでも発生します。Ryzen 7 9800X3DとRTX 4070 Ti Superを搭載したハイエンド構成に匹敵するPCであれば、兵士や車両、爆発が入り乱れる戦闘でもスムーズかつ安定して動作すると期待できます。
RTX 3070を搭載したミドルレンジのPCでは、中〜高設定でDLSSを有効にすることで安定した60fpsを維持でき、スタッターや視覚的なアーティファクトも軽減されました。ただし、そのぶん画質はある程度犠牲になります。
また、動作の安定性にもばらつきが見られます。ランダムにクラッシュすることがあり、ある環境では煩わしいほど頻繁にクラッシュが発生し、エラーレポートを見ても原因は分かりませんでした。別の環境ではクラッシュはたまに起こる程度で、それ以外は高フレームレートで安定して動作していました。
パーティー参加の不便さと生死を分ける近接ボイスチャット
ソロでプレイするなら、試合への参加はたいてい問題なく、高pingのサーバーでさえ長いロード時間を我慢する価値があると思えるほどスムーズに感じられます。一方、グループでマッチングに並ぶなら、不便を覚悟しなければなりません。サーバーの待機列に全員分の空きがなかったり、友人の一人だけが試合に入り、残りのメンバーはロビーに取り残されたりすることがあります。
ボイスチャットは概ね機能しており、前作で見られた最悪のバグはありません。リスクとなるのは近接ボイスチャットの不安定さです。これが機能しなくなると、近くの兵士に危険を知らせたり、助けを求めたり、隣にいる仲間と動きを合わせたりする手段が失われてしまいます。これは本作の中核をなす機能を損なう問題ですが、セッションが問題なく動作していれば、ボイスチャットはしっかりと役割を果たしてくれます。
クロスプレイはすべてのサーバーで強制されています。これによりプレイヤー人口は増えるものの、PCプレイヤーはコンソールの対戦相手を避けられず、コントローラーのエイムアシストが相手に優位を与えるほど強力に感じられることがあります。
忍耐と連携を重んじるプレイヤーに報いる過酷な戦場
忍耐強く意思疎通の取れる分隊がいて、ジャングルを舞台にした緊張感あふれる慎重な役割主導の戦争を重視するなら、『Hell Let Loose: Vietnam』はプレイする価値があります。絶え間ない撃ち合いよりも密生した地形を慎重に這い進むことを楽しめる人や、共有した目標と自力で掴んだ勝利に手応えを感じたい人に向いています。試合ごとに貢献の仕方を変えるのが好きな人や、試行錯誤の余地がある広大なマップを求める人にも適しています。こうしたプレイヤーにとっては、連携の取れた勝利と慎重な前進が多くの欠点を補ってくれます。
一方、長い移動やリスポーン待ち、見えない敵による突然の死ではなく、即座に途切れなく続くアクションを求めるなら、はるかに勧めにくいです。話してくれるチームメイトやスポーン地点を設置してくれるリーダーがいない状態でプレイすることが多い場合も同様で、一人のプレイヤーが単独でできることはほとんどありません。茂みの中の動きを見つけることや、方向を伴う音を聞き分けることに頼るプレイスタイルなら、慎重に検討すべきです。ちらつきや読み込みの遅れる植物、一貫性のないサウンドがその両方を妨げてしまうためです。豊富なマップや陣営ごとの明確なプレイ感を期待する場合や、グループでの参加、武器アンロックによる成長を求める場合も同様です。技術面の品質も環境に大きく左右されます。PS5 Proでさえ激しい戦闘ではフレームレートが低下することがあり、RTX 3070搭載のPCでも60fps維持にはDLSSを有効にした中〜高設定が必要でした。そのため、遊ぶプラットフォームとハードウェアを踏まえて購入を判断すべきです。
ベトナム人民軍のトンネルとアメリカ軍のヘリコプターが陣営ごとのプレイ感を大きく変えるのか、それとも両陣営が本質的に同じに感じられるのかについて、メディアの意見は分かれました。また、激しい戦闘でフレームレートが維持されるかどうか、そして射撃が満足感とインパクトのあるものか、それとも近距離戦ではキルの手応えが欠けているのかについても意見が分かれています。静かに這い進むたびに緊張をもたらすジャングルは、分隊と忍耐を持ち込むプレイヤーに報いてくれます。そのどちらも持たないプレイヤーにとっては、同じ慎重な設計と発売時の不具合によって、その緊張感がただの無駄な時間に変わりかねません。







製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | Hell Let Loose: Vietnam |
| 原題名 | Hell Let Loose: Vietnam |
| ジャンル | アクション, MM(Massively Multiplayer), シミュレーション, ストラテジー, FPS |
| プラットフォーム | PC(Steam), PlayStation 5, Xbox Series X|S |
| 発売日 | 2026年8月14日 |
| 価格 | Steam ¥4,950 |
| 公式サイト | https://www.hellletloose.com/ |
| 開発元 | Expression Games |
| 発売元 | Team17 |










