『Lies of P:コンプリート エディション』メタスコア86点、高く評価された点とちょっとした不満

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2026年8月6日に発売の『Lies of P:コンプリート エディション』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「86 点」で「好評」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは34件、最高は100点、最低は70点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。

86Lies of P:コンプリート エディション好評 33|賛否 1|不評 0
Nintendo Switch 286(34件)

リスクと反撃のリターンが噛み合うジャストガードの駆け引き

リスクと反撃のリターンが噛み合うジャストガードの駆け引き

『Lies of P』では、ガードを行うたびに瞬時の判断を迫られます。完璧なタイミングで防御すればPはダメージを受けず、わずかにタイミングがずれて被弾しても、即座に反撃を加えれば失った体力を取り戻せます。この二段構えの仕組みは、敵の攻撃パターンを覚える手応えを与える一方で、タイミングを外した際に立て直す余地も残しています。ただし、体力を取り戻すチャンスがプレイヤーの攻めを急き立てるため、隙が生じるたびに安全を優先するかリスクを冒して攻め込むかの選択を迫られます。

攻撃、回避、ガードはいずれもスタミナを消費するため、どちらかに偏ると立ち行かなくなります。攻めすぎれば敵の攻撃に対処する余力が尽き、守りを固めすぎれば戦闘が長引いて反撃の隙を無駄にしてしまうからです。本作屈指の爽快感は、敵のコンボを見極めて一撃ずつジャストガードで弾き返し、直後に鋭い反撃を叩き込む瞬間に訪れます。戦闘システム全体がまさにこの流れを生み出すために作られており、ジャストガードの効果も単なるダメージの無効化にとどまりません。特殊技のフェーブルアーツ用ゲージが蓄積するほか、敵をよろめかせて無防備な状態に追い込んだり、敵の武器を摩耗させて脅威を大幅に削ぎ落としたりもできます。

ブレードが金属や肉に当たると、攻撃は重い手応えとともに命中します。ただ、その重さがときに硬さへと傾き、一度攻撃を繰り出すとキャンセルしたいモーションにPが縛られてしまうこともあります。とはいえ、こうした場面が生じる頻度はごくたまにしかありません。優れた戦闘の流れをわずかに途切れさせはするものの、全体の印象を左右するほどではないからです。力任せの攻撃ではなく、防御時に下す冷静な判断からこそ本作の戦闘の面白さは生まれています。

ブレードと柄の自由な組み換えとリージョンアームが広げる戦術

ブレードと柄の自由な組み換えとリージョンアームが広げる戦術

プレイを続けたくなる二つ目の理由は、武器カスタマイズの幅の広さです。一部の例外を除いてすべての武器はブレードと柄に分離でき、チェックポイントであるスターゲイザーで自由にパーツを付け替えられます。中には奇抜でありながら驚くほど効果的な組み合わせもあり、警棒の柄にパイプレンチを取り付けて規格外のダメージを叩き出したり、のこぎりのブレードを用いて強攻撃を突進技へ変えたりできます。もともと充実した武器のラインナップが多様なプレイスタイルへと広がり、強化値がブレードに適用されるため、それまでの強化を無駄にせず気兼ねなく多彩な柄を試し続けられます。この武器の調合は探索の感覚も変えてくれます。拾ったままの形では使わない武器であっても、そのパーツの一つが自分好みの組み合わせを完成させる決定打になり得るからです。

さらにPの機械の左腕であるリージョンアームも、戦闘に多彩なバリエーションを加えます。電気を帯びた拳から盾の腕、グレネードランチャーまで揃い、それぞれに固有の強化ルートと調整できるステータスが用意されています。戦闘の中心ではないものの戦いを新鮮に保ち、標準的なソウルライクの型の先へとゲームを押し上げています。また、P機関によるキャラクター成長によってメニュー画面で過ごす時間は増えるものの、そのぶん戦略を組み立てる余地も広がります。

ただし、注意すべき点が一つあります。作中で最も強力な武器は伝説の武器であり、伝説の武器は分解できません。常に手に入る中で最強の武器だけを選び続けると、武器の調合を本来の価値よりずっと少ししか活用しないまま終わる可能性があります。これはシステムの欠陥ではなく、その恩恵が最適化よりも試行錯誤を好むプレイヤーに向けられているというだけの話です。

厳しい難易度と緻密な戦闘設計がもたらすボス戦の達成感

厳しい難易度と緻密な戦闘設計がもたらすボス戦の達成感

ここまで触れてきたすべての要素が試される場こそがボス戦であり、まさに本作の頂点です。ジャンルでおなじみのアイデアに独自のひねりを加え、複雑な戦闘デザインと厳しい難易度の見事なバランスを保っています。どのボスも手応えある本物の試練であり、明らかに理不尽だと感じるものは一つもありません。敵の挙動をじっくり観察し、パターンを学び、的確に反撃することにしっかりと報いてくれます。そしてついにボスを打ち破った瞬間こそ、ジャストガードのシステムを研ぎ澄ましてきた努力が最高の見返りとして結実します。

ボス戦がどれほど見事に映るかは、プレイヤーが何を基準にするかによって分かれます。安易な小細工に頼らず、タイミングを厳しく試す手応えを求めるなら、『Lies of P』は確実に期待に応えてくれます。一方で、すべてのボスをFromSoftwareの最高傑作と比べると、一部の戦いはやや輝きに欠けて見えるかもしれません。ジャンルの新たな基準というよりは、確立されたアイデアを手堅く美しく磨き上げた印象を受けます。

戦いはエンディングを迎えた後も続きます。倒したボスと再戦できるBattle Memoriesや、限られたリソースで連続して戦闘に挑むDeath Marchといったモードが用意されています。これらは戦闘の練習や戦略の練り上げを楽しめるプレイヤーに最も向いており、ストーリーをクリアした後も緊張感あふれる一騎打ちをもっと味わいたい人にとって、遊び続ける大きな理由になります。

厳しい難易度と寛容さのバランスが生み出す心地よい歯ごたえ

厳しい難易度と寛容さのバランスが生み出す心地よい歯ごたえ

『Lies of P』は正確なタイミングと忍耐、パターンの習得を求めますが、世間の評判から想像されるよりはやや寛容です。何体かのボスには苦戦させられるものの、倒した後には疲労感よりも達成感が色濃く残ります。キャラクターのレベルと装備を強化し続けていれば、戦い方を学ぶ意味を失うほどミスを過酷に罰するボスはおらず、勝利は自力でつかみ取ったものだと実感できます。ただし、同ジャンルの中でも最も難しいゲームから来たプレイヤーにとっては、このバランスが簡単すぎると感じられるかもしれません。

ボス攻略の本質は、敵のパターンを観察し、各攻撃の間合いを見極め、もう一撃欲張りたい衝動を抑えることにあります。その試行錯誤の過程を楽しめる人にとっては攻略自体が報酬の一部になりますが、着実に先へ進みたい人だと度重なる挑戦に疲れてしまう可能性もあります。

本エディションでは、3段階の難易度選択が新たに追加されました。これによってゲームの柔軟性が増し、防御やスタミナ、装備がどう連動するかを学ぶ余裕が生まれています。一方で、厳しい難易度も望む人のためにしっかり残されています。ソウルライクには意図された単一の難易度があるべきだと考える人から見れば、易しいモードは難しさを薄めているように感じられるかもしれません。それでも、本来のハードな体験は選択肢としてしっかり残されています。

ベル・エポックとスチームパンクが融合した退廃の街クラット

ベル・エポックとスチームパンクが融合した退廃の街クラット

舞台となるクラットは、戦闘に記憶に残る舞台を与えています。『Lies of P』はピノキオをダークなアクションRPGの土台に据え、なじみ深い童話でありながらまったく新しい作品に仕上げています。生みの親である人間に人形たちが反旗を翻し、街が崩壊していく中、P自身は他のどの人形にもできない「嘘をつく」性質を備えています。ゼペットの足跡と、自分を他と違う存在にしているものを探し求める彼の旅を描く物語には巧みなひねりがあり、次に何が起こるのかという純粋な好奇心をかき立ててくれます。

ビジュアルの造形も同じく個性的です。ベル・エポック様式の建築や衣装にスチームパンクの要素が混ざり合い、優雅さと退廃の絶妙な調和が空間に独特の存在感を、ゲーム全体に印象的なビジュアルのアイデンティティを与えています。壮麗なホールや装飾の凝った階段は、薄汚れた工房や霧に覆われた通りへと移り変わり、人間的な空間と機械の生物との対比がP自身の葛藤を映し出し、荒れ果てた風景が街の没落を物語っています。

何よりも、クラットの空気感は息苦しいほどの緊張に満ちています。陰鬱な薄闇の下、通りは血とエンジンオイルにまみれ、石畳の路地を歩く時間は魅惑的であると同時に不穏でもあります。薄暗い照明が緊張を途切れさせず、環境音楽は前に出すぎることなく雰囲気を高めてくれます。どの角を曲がっても死が待ち受けている予感があるからこそ一歩一歩を慎重に進むことになり、その絶え間ない警戒こそが、街を進むだけの体験を引き込まれるものにしています。この世界そのものが、本作をプレイする強い理由になっています。

人間性を揺さぶる嘘システムとクラットの前日譚を描く追加章

人間性を揺さぶる嘘システムとクラットの前日譚を描く追加章

作中の嘘システムは、Pの物語に単純な善悪の二分法以上の繊細なニュアンスを与えています。真実を語ることが常に最も人間らしい選択とは限らず、時に嘘が誰かを守ることもあるからです。この倫理の曖昧さが会話劇をより味わい深いものにしています。システム自体は一見シンプルですが、選択の結果は物語が進むにつれて徐々に明らかになり、最初に思えた以上に重大であることが分かってきます。それは会話の展開を左右し、最終的にどのエンディングを迎えるかを決定づけます。

さらに『Lies of P:コンプリート エディション』には大型DLCのOvertureも収録されており、本パッケージの中でも大きな比重を占めています。この前日譚は大災害以前のクラットへと時間を巻き戻し、伝説のストーカーであるレアを中心に物語が展開します。新たなエリアや武器、リージョンアーム、ボスが惜しみなく追加されており、後付けの追加章という印象はまったくありません。緻密な世界観やキャラクター、そしてクラット没落の背景にある出来事を深く掘り下げ、本編にさらなる深みを与えつつ、単体の物語としても見事に成立しています。この充実した前日譚が収録されていることで、本エディションは初めてクラットを訪れるプレイヤーにとって過不足のない決定版になっています。

一本道の探索構造を巧みなショートカット設計が手堅く支える

ステージ構造の直線的なデザインは、本作の数少ない弱点として挙げられます。クラットのレベルは大部分が一本道になっており、小さな分岐が探索の広がりを匂わせるものの、同ジャンルに慣れた人ならその自由がほとんど見せかけにすぎないとすぐに気づくはずです。進むべき方向がはっきりしているため進行に迷わず集中できる半面、手強い戦闘に行く手を阻まれた際に、別ルートへ迂回して先に進むことはできません。正面から立ち向かうか、その場で足止めされ続けるかのどちらかです。

ただし、随所に配されたショートカットがその窮屈さをうまく和らげています。エレベーターやはしご、一方通行の段差、後から開く施錠された扉といった仕掛けが街並みに自然に組み込まれており、一般的なソウル系のゲームよりも頻繁に現れます。どれも死亡後の戻り道を大幅に短縮し、繰り返しの挑戦をそれほど苦にならないものにしてくれます。復帰ルートが短いからこそ、綿密に調整された歯ごたえある戦闘を配置できる利点もあります。明確な進行ルートを好む人ならショートカットを開通させる達成感を味わえますが、入り組んだ立体的なマップに慣れたベテランにとっては、シンプルな一本道で扉を開けてもいつものような探索の満足感は得られないかもしれません。

鮮明さよりも滑らかな挙動を優先すべきSwitch 2版の描画設定

Switch 2で本作をプレイする際にはレンダリングモードの選択が焦点となり、この精密な戦闘に合っているのはPerformance modeです。ドック接続時はアップスケールした1080pの映像を出力し、短い引っかかりが2、3度ある程度にとどまり、目標の60 fpsに近い滑らかさをしっかり保ちます。携帯モードでは720pに解像度が下がり、こちらも大半は60 fps前後で動作するものの、ある程度の処理落ちが発生するため携帯プレイ時の手触りはやや粗くなります。一方のQuality modeは滑らかさと引き換えに30 fpsでより鮮明な映像を描き出すものの、フレームペーシングの問題がその良さを幾分削いでいます。一瞬のガードやジャストガードの成否に依存する本作において、フレームレートが落ちると戦闘の魅力が損なわれてしまいます。

フレームレートを優先した代償は、グラフィックの精細さに表れています。テクスチャは他のコンソール版より低品質で、一部のエフェクトは削られ、一部のディテールはPがかなり近づかないと鮮明になりません。カメラを振った際に遠くのオブジェクトが突然現れるポップインが生じることもあります。PlayStation 5版と比べると映像はときおりぼやけ、鮮明さの面では明らかに劣ります。それでも携帯機への移植としては十分に健闘しており、Performance modeでは何気なく見ている分にはグラフィックの削減が目立たず、携帯機の小さな画面がその粗さの多くを覆い隠してくれます。戦闘の手触りを何より重視するなら多少甘めの映像も十分に受け入れられます。しかし画質に敏感な人やPlayStation 5版と見比べる人にとっては、映像の粗さが没入感を損ねるおそれがあり、その影響は選ぶモードや画面サイズによって変わってきます。

確かな手応えの戦闘と重厚な世界観が融合したソウルライクの佳作

『Lies of P:コンプリート エディション』は、精密で手応えのある戦闘を愛する人なら誰にでも迷わず勧められる一本です。ガード、ジャストガード、即座の反撃が報われ続けるサイクルを形作り、交換可能なブレードや柄、リージョンアームがそのループに多彩な試行錯誤の余地を与えています。その優れた戦闘を取り囲むように、ベル・エポックの退廃と道徳的に曖昧な選択に満ちた、ダークで雰囲気豊かなピノキオの再解釈が広がっています。追加のOvertureは単にプレイ時間を水増しするのではなく、クラットの物語に本物の深みを加えてくれます。本作は同ジャンルの過酷な作品群よりやや寛容でありながら、すべての勝利を自力でつかみ取った手応えを味わえます。システムを学ぶ間は難易度も選べるため、歯ごたえあるアクションRPGを求めるなら有力な選択肢になります。

もちろん、事前に考慮すべき留意点もあります。開けた相互につながるマップ探索や、手強い戦闘を迂回する手段を求めるなら、直線的なレベル設計は窮屈に感じられるでしょう。着実に前へ進みたいのにボスへの繰り返しの挑戦で消耗してしまうタイプなら、試行錯誤の連続にうんざりするかもしれません。Switch 2版においては、Performance modeの滑らかな戦闘と引き換えに映像が甘くなり、30 fpsのQuality modeには固有のフレームペーシングの問題が残ります。メディアの間でも、ボス戦の完成度がジャンル屈指の出来なのかFromSoftwareの水準に届かないのかについて意見が分かれました。また、十分に手応えある挑戦なのか熟練者には簡単すぎるのか、易しい難易度設定が作品を助けているのか損なっているのかについても見解が割れています。Switch 2版の甘い映像や削られたテクスチャ、エフェクト、ポップインが表現をどの程度損なっているかについても、メディアの見解は一様ではありません。

もっとも、こうした注意点があるからといって、本作の価値が揺らぐわけではありません。初めてジャストガードを決めたときの満足感は、一本道のルートを抜け、Switch 2に至るまでゲーム全体を力強く支え続けています。ただしその魅力を余すところなく味わうためには、タイミングを滑らかに保てる描画モードでプレイすることが何より大切です。

製品情報

項目内容
ゲームタイトル名Lies of P:コンプリート エディション
原題名Lies of P Complete Edition
ジャンルアクション, アドベンチャー, ロールプレイング
プラットフォームNintendo Switch 2
発売日2026年8月6日
価格Nintendo ¥7,980
公式サイト—
発売元NEOWIZ

ストアページ

ストア名URL
任天堂https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000103579

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

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