『ミッドナイト・モーメント』メタスコア74点、意見が割れた理由

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2026年7月31日に発売の『ミッドナイト・モーメント』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「74 点」で「賛否」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは9件、最高は80点、最低は70点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。

74ミッドナイト・モーメント好評 4|賛否 5|不評 0
PC74(9件)

タイマーも予算もない自由さがある一方で、チュートリアルはない

タイマーも予算もない自由さがある一方で、チュートリアルはない

柵付きのバルコニーパーツを横倒しにするとDJテーブルになり、エアコンユニットはターンテーブルに、壁掛け扇風機はスピーカーに変わります。こうした即興の工夫こそが、『Midnight Moments』の最も輝く部分です。一方で、受付やオフィス、最上階のペントハウスを備えた超高層ビルの内装を計画すると、本作の制約が強く表れます。一定以上の高さまで積み上げられないため、建築は警備室のあたりで止まってしまいます。どちらの体験も同じ小規模で厳密に限られたパーツセットから生まれており、本作を楽しめるかどうかはプレイヤーがどんな建築を好むかによって分かれます。

『Midnight Moments』でプレイヤーが行うのは、基本的にパーツを配置していくことだけです。タイマーやスコア、予算などは一切なく、アンロック要素や課される目標もありません。あらかじめ用意された構造物から始めることも、まっさらなグリッドから始めることもできます。何を作り、いつ完成とするかはすべて自分で決められます。建築エリアは一目で全体を見渡せるほど小さく、パーツの数も選択に迷いすぎない程度に抑えられています。目標に追われず気ままに手を動かしたいときの遊び場として適しており、短時間のプレイにも向いています。

パーツの配置はシンプルで、クリックしてドラッグ&ドロップするだけで心地よい音とともにカチッとはまります。ただ、チュートリアルは用意されていません。必要最低限の操作説明がポーズメニューの最下段にひっそりと置かれているだけなので、最初のうちは少し戸惑うかもしれません。それでも、土台のブロックと床タイルをいくつか置けば建築のリズムが自然とつかめるため、戸惑いはすぐに解消します。ブロックから床、照明、小物、人物へと順序よく配置していく流れです。

インターフェースの設計により、遊び始めの数回は必要以上に手間取ります。画面左側には簡素なアイコンだけが並んでおり、見た目はすっきりしているものの、序盤は各カテゴリーを開いて中身を確かめる必要があります。なかには意味を把握しづらいアイコンも見られます。過去のバージョンにはカテゴリー名が表示されていたようですが、製品版には一切ありません。操作に慣れれば配置は覚えられるとはいえ、欲しいパーツがどの引き出しにあるかを探すところから始まるのは、少々もどかしい滑り出しです。

雨とネオンが生む空気感は美しいものの、パーツや音の幅は控えめ

雨とネオンが生む空気感は美しいものの、パーツや音の幅は控えめ

『Midnight Moments』では、ささやかなシーンであっても非常に印象的に映ります。その魅力は雰囲気にあります。ネオンサインが暗闇を照らし、ホログラムがコンクリートの壁に浮かび上がり、降り続く雨があらゆる表面に反射を生み出します。ジオラマ全体が常に雨に濡れた夜の空気に包まれており、雨の強さや光の向き、色、全体の明るさなどを細かく調整できます。影の角度や色味を変えるだけでも全体の印象は大きく変わり、濡れた路面に反射するネオンへズームインすれば、本作ならではの美しさがよく伝わります。

ただし、すべてのパーツがこのビジュアルを引き立ててくれるわけではありません。照明パーツの多くは実用的で地味な黄色系統の明かりであり、サイバーパンクの街並みでは浮いて見えてしまいます。赤や青、緑といった鮮やかなネオンを使おうとすると、選べる色の幅は照明カテゴリー全体の印象よりも狭くなります。本作の優れた空気感は演出によって支えられている部分が大きく、パーツ自体の豊富さによるものではありません。

音響面も同様に控えめな作りです。BGMは一切鳴らず、耳に届くのは降りしきる雨音と街の喧騒、そしてパーツを置いたときの小さな音だけです。重い金属パーツはゴトンと響き、軽いパーツはカチャンと音を立て、削除したオブジェクトはピクセル状になって弾け散ります。静けさを好むプレイヤーであれば、深夜特有の穏やかで孤独な空気を心地よく味わえますし、好みの音楽やポッドキャストを聴きながら遊ぶのにも適しています。しかし、世界観に浸るためにBGMを重視する人にとっては物足りなく感じられ、サイバーパンクの雰囲気に入りにくくなる要因にもなっています。

パーツを別の用途に見立てる工夫が、独自のパズルのような達成感を生む

パーツを別の用途に見立てる工夫が、独自のパズルのような達成感を生む

『Midnight Moments』で最も大きな手応えを得られるのは、各パーツが見た目以上の役割を果たせると気づく瞬間です。前述したナイトクラブの例のように、柵付きのバルコニーがDJテーブルになり、横倒しにしたエアコンユニットがターンテーブルになります。横向きに置いた窓はガラス張りの出入口になり、業務用の扇風機はスピーカーへと早変わりします。どのパーツもそうした用途を想定して作られたものではありませんが、柔軟な見立てを行うプレイヤーの工夫に本作はしっかり応えてくれます。

この面白さは、より小さな規模の工作でも変わりません。逆さまにしたバルコニーに2種類の窓を組み合わせるだけで、近未来風のデスクを仕立て上げられます。パーツに用途を示すラベルが一切ないからこそ、ドアに見えるものはドアとして扱えます。専用の小物をそのまま配置するのではなく、パーツの役割を考え直すパズルのように組み立てていく過程には、完成した情景への確かな愛着と達成感が宿ります。

用意されたパーツセットを充実していると感じられるかは、プレイヤー自身の工夫次第です。カテゴリーには床タイルや柱、発電機、人物フィギュア、階段、ネオンサインなどが揃っており、壁や床、各種オブジェクトを駆使して多彩な表現が可能です。とはいえ、プレイを重ねるにつれて物足りなさを感じる場面も出てきます。パーツの組み合わせや転用が好きならしばらくは楽しめますが、頭の中にある小物をそのまま置きたい人にとっては、手持ちのパーツがすぐに少なく感じられてしまいます。創意工夫だけで補える範囲にも限界はあります。

10×10の狭いグリッドと高さ制限が、大規模な建築の前に立ちはだかる

10×10の狭いグリッドと高さ制限が、大規模な建築の前に立ちはだかる

建築エリアと配置の仕様は小さなジオラマ向けに設計されており、その制約はいたるところに表れています。作業スペースは10×10のグリッドに限られ、小物のサイズ感も街角の一角か小さな建物2棟分程度に合わせてあります。平面のエリアは数分で埋まってしまうため、さらにパーツを足すには上へと積み上げるしかありません。隙間なく詰め込む感覚はサイバーパンクの世界観に合致しており、熱心なビルダーならこの窮屈さを創作の刺激として楽しめる面もあります。しかし、広々とした街並みを作りたい人にとっては、この狭さははっきりとした制約になります。広大なネオン都市を築くためのゲームではありません。

上方向への拡張にも厳しい制限が設けられています。たとえば壁を一面取り払い、受付や警備所、オフィス、技術室、最上階のペントハウスが続く高層ビルの断面を作ろうとしても、警備室のあたりで高さの上限に達してしまいます。縦方向のアイデアが許容範囲を超えてしまうと、どれほど作り込みたくても途中で筆を置かざるを得ません。

もうひとつの課題となるのが、配置の自由度です。パーツは固定された向きにスナップする仕様になっており、回転機能だけでは微調整が利きません。キャラクターの背後に配置したい発光パネルが思い通りの方向を向かないなど、細部を作り込む際にはもどかしさを感じやすくなっています。一時的にキューブを足場にして後から消す回避策はあるものの、手軽な即興を支える仕組みが、精密な室内装飾や大規模な建築の邪魔にもなっています。この制限を受け入れられるかどうかが、本作との相性を分ける大きなポイントです。

ランダムなバリエーションやアンドゥの不備が、細かい作業の手間を増やす

ランダムなバリエーションやアンドゥの不備が、細かい作業の手間を増やす

ツール自体の操作性も、細かい作業を行う際にはストレスの原因になります。バリエーションが存在するオブジェクトを再クリックした際、順番に切り替わるのではなくランダムに変化するため、同じ看板が何回も連続して現れることがあります。配置したい人物フィギュアが決まっている場合でも、目的のポーズが出るまで何度も置き直す手間がかかります。

配置したパーツは自由に移動や削除が可能です。しかし操作を確実にさかのぼる手段がないため、手軽なサンドボックスでありながら、試行錯誤を気兼ねなく行うのが難しくなっています。カメラを上下に平行移動できないため高層の建築が見渡しにくく、壁を非表示や透過にする機能もないため、室内の家具配置にも苦労します。限られたスペースの中で縦方向の建築や室内の装飾を進めようとするほど、こうした仕様の不便さが目立ってしまいます。

完成したシーンにできることは少なく、数回の建築でマンネリ化しやすい

完成したシーンにできることは少なく、数回の建築でマンネリ化しやすい

『Midnight Moments』のプレイ寿命はそれほど長くありません。パーツの種類が限られているため、別々に作ったはずの複数のジオラマが似通った景観になりやすく、マンネリ感を覚えがちです。作品全体の規模がコンパクトにまとまっている分、世界観に魅力を感じたプレイヤーであっても、手札の少なさから早い段階で一通りの満足に達してしまいます。最初の数回の建築を終えた後に、繰り返しプレイしたくなる動機はあまり見当たりません。

完成したジオラマに対する鑑賞以外のインタラクションも限られています。配置した人物キャラクターがスマートフォンを眺めたりポーズを取ったりする程度の動きは見られますが、基本的にはカメラを回転させてズームし、スクリーンショットを撮影するだけです。雨粒が壁を伝う様子やネオンの反射をのんびり眺めるだけで満たされる人なら、美しい作品の余韻に浸ることができます。しかし、作ったジオラマが動き出したり何かに結びついたりすることを期待していると、静止した情景に物足りなさを覚え、すぐに手持ち無沙汰になってしまいます。本作の楽しさはあくまで建築の過程に集約されており、完成後に提供される遊びはほとんどありません。

小規模なジオラマを即興で飾るには心地よく、広大な建築には向かない

小規模なジオラマを即興で飾るには心地よく、広大な建築には向かない

『Midnight Moments』は、雨に濡れた小さなネオン街を落ち着いて組み立てたい人や、限られたパーツを即興で見立てる作業が好きな人にとって、十分に遊ぶ価値のある作品です。タイマーや予算、決められた目標のない自由な制作環境を求めているプレイヤーなら、パーツの制約も含めて楽しめるはずです。少ない種類のオブジェクトを工夫して家具や装飾へと転用するのが好きな人や、サイバーパンクの雨の風情に惹かれ、小さなジオラマ作りを楽しめる人にもよく合っています。

一方で、ゲームを盛り上げるBGMを求める人は慎重に検討したほうが賢明です。耳に届くのは雨音と環境音のみだからです。文字表記のないアイコンメニューや、目当てのオブジェクトを引くためのランダムな再配置が煩わしいと感じる人も注意が必要です。スナップの制約や壁を非表示にできない仕様にストレスを感じる人や、継続的な目標がないと遊び続けられない人にもあまり向いていません。広大な都市シミュレーションや高層ビルの建設を楽しみたい人は別の作品を探すほうが無難です。作業エリアは数分で埋まってしまい、高さ制限によって計画したタワーの建築も途中で阻まれてしまうからです。

メディアの評価においても、パーツのバリエーションが十分か数回のプレイで底をつくかで意見が分かれました。BGMの欠如がミニマルな雰囲気に合っているのか、世界観への没入を妨げているのかについても意見が分かれています。さらに、完成したジオラマを鑑賞するだけで満足できるか、動きがなくて物足りなく感じるかについても見解が一致していません。『Midnight Moments』は、小規模で美しい情景をそれ自体として愛でるには心地よい作品ですが、その限界の早さもまた、本作の持ち味の範囲をはっきりと物語っています。

製品情報

項目内容
ゲームタイトル名ミッドナイト・モーメント
原題名Midnight Moments
ジャンルカジュアル
プラットフォームPC(Steam)
発売日2026年7月31日
価格Steam ¥395
体験版あり
公式サイトhttps://www.midnightmoments.io
開発元Happy Volcano
発売元Happy Volcano

ストアページ

ストア名URL
Steamhttps://store.steampowered.com/app/4666090/

メタスコアについて

Metacriticで集計されているゲーム評価のスコアです。大手メディアに投稿されたレビューのスコアを平均された数値になります。メタスコアは大きく変わる機会は少ないですが、集計サイトが増えるにつれて頻繁に変動します。

9080706050
神ゲー良ゲー凡ゲー低評価爆弾持ち