2026年7月29日に発売の『ルナリウム星の旅』のメディアレビューが公開され、Metacriticのメタスコアが集計されました。総合点数は「81 点」で「好評」という評価になっています。
2026年10月9日時点での集計内容となっており、採点対象のレビューは5件、最高は85点、最低は80点という結果でした。以下にレビューの総まとめを記載しているので購入の参考になれば幸いです。
※スコアは寄稿記事が増減して一定期間は上下しますが、大きく変動することは稀です。
ベンチで音楽を聴いていたくなる物悲しく美しい手描きの世界

ルナリウムには、必要以上に長くベンチに腰を下ろし、ただ音楽が流れ終わるのを聴いていたくなる休憩地点がいくつもあります。探索中の楽曲は穏やかでゆったりとしており、戦闘が始まると不自然な途切れもなくエネルギッシュな戦闘曲へと切り替わります。この切り替えを見ると、本作がいかに丁寧に雰囲気をコントロールしているかが伝わってきます。メインメニューからすでに空気感が作られており、草原のベンチにエイウが座り、ピアノが流れます。ゲームを開始するとカメラがパンし、最後に訪れたベンチからそのままプレイが始まります。
音楽と同じくらい、アートも大きな役割を担っています。『ルナリウム星の旅』は手描きの2Dグラフィックによって独自の個性を備えており、キャラクターのアートワークも同じく印象的です。穏やかで平和な村と、混沌とした異常に満ちた廃城は見た目こそ大きく異なりますが、どちらも同じ世界に属していると感じられます。多くのエリアは美しいと同時に、かつての栄華の抜け殻でもあります。音楽と相まって、穏やかで、物悲しく、そして美しい世界が出来上がっています。
この雰囲気が単なる飾りにとどまらないのは、戦闘中も保たれるためです。サウンドトラックは物憂げでダウンテンポであり、最も激しい戦闘の中でも内省的で思索的なトーンを保ち続けます。多くのゲームは剣を抜いた瞬間に雰囲気を手放してしまいますが、『ルナリウム星の旅』はその物悲しさをあらゆる戦闘に持ち込んでおり、その雰囲気こそが、本作の他の要素がうまく機能している大きな理由になっています。
敵の攻撃リズムを見極めてパリィを決める手応えとボス戦の達成感

戦闘は本作をプレイする2つ目の大きな理由であり、学ぶ意欲のあるプレイヤーにはしっかり報いてくれます。エイウの戦闘は、各敵のpoise meterに対して、タイミングを合わせたパリィと回避を軸に展開します。パリィとpoise meterを削る攻撃を十分に当てると敵はよろめき、数秒間無防備になって攻撃を叩き込めます。ルーンもこの仕組みの一部です。タイミングのよい弾きで敵のstun meterが上昇し、溜まるとルーンが強力なスタン攻撃を放てます。さらに彼女は、限定的な回復と弓矢による遠距離支援も担います。物語の中心にある二人のパートナーシップが、あらゆる戦闘の遊び方に組み込まれています。
本当の楽しさは、各敵の攻撃のリズムを覚え、ちょうどよい瞬間にかわしたり弾いたりできるようになることにあります。その手応えは最後まで色あせません。攻撃の予兆はわかりやすいですが、完璧でないパリィでも体力を多少失うため、反射で反応するよりも注意深く観察することが強く報われます。敵の種類は驚くほど多彩なので、すべての問題に同じ答えを繰り返すのではなく、常に適応し続けることになります。
こうした要素がすべて結実するのがボス戦であり、しばしば本作のハイライトとなっています。ボスはゲームが進むにつれて複雑さを増し、アップグレードを十分に集めた後でも手強いままです。倒すには、パリィ、回避、スキルを正しいタイミングで使えるほど攻撃パターンを覚える必要があります。そのため各ボスは、戦闘の核となる考え方を最も明確に試す場になっています。また、各ボス部屋のすぐ外にはスポーン地点があるため、倒されてもほぼすぐに戦闘へ戻れます。ボスまでの長い道のりを走り直す必要がないので、挑戦し、学び、再挑戦するサイクルに集中できます。
ただし、すべての戦闘が同じ水準で成功しているわけではありません。通してプレイすると、苛立たしく感じたり単純すぎたりするボス戦がある一方で、楽しいボス戦もあります。ボス戦は全体として体験の頂点ではあるものの、その質は戦闘ごとにばらつきがあります。
マントと刺繍で広がる多彩なビルドと好みが分かれる戦闘の幅

その習熟を自分だけのものにしてくれるのが、マントと刺繍です。各マントはエイウの動作やステータスのそれぞれ異なる部分を変化させ、マントごとに決まった数の刺繍スロットがあります。弱いマントほどスロットが多く、強いマントほど少なくなっています。刺繍は世界各地で見つかるレシピから作成でき、24種類を超える刺繍がそれぞれパッシブ効果を付与します。
構成による違いは、戦い方が変わるほど大きいです。あるマントは、ダメージを受けずに敵を攻撃し続けるほど与ダメージが増加するため、被弾しない攻撃的なプレイへと促されます。後で入手するマントは、装備している刺繍の数に応じて体力が増加し、より打たれ強くミスを許容しやすい戦い方を支えてくれます。こうした構成によって同じ戦闘にも異なるアプローチが生まれます。それこそがビルドシステムのあるべき姿です。マントは見た目もそれぞれ異なるため、ビルドは数値だけでなくエイウの外見にも表れます。
スキルツリーの役割はもっと控えめです。戦闘と探索の両方に意味のあるアップグレードを追加してくれます。新しいアビリティやマントによる成長は少しずつ解放されるため、次の要素が出てくる前に一つの要素に慣れることができます。このペース配分のおかげで序盤の数時間は取っつきやすく、手強いボスへの備えもしやすくなっています。スキルツリーではアクティブスキルも4つ解放されますが、同時に装備できるのは1つだけです。スキル同士の違いは大きく、一つずつ試すこと自体が楽しめます。そのうちの一つはエイウの周囲に回転する剣の輪を召喚するもので、集団戦で非常に役立ちます。ツリー全体はエンディングのかなり前に埋められるため、次にどのスキルを解放するか悩む必要はありません。取り返しのつかない選択のプレッシャーが苦手な人には、これはありがたい点です。一方で、最終ボスまでスキルツリーの選択に意味を保ち続けてほしい人にとっては、すべてを解放した時点で序盤の選択は重みを失い、長期的なビルドの判断はマントと刺繍で行うことになります。
戦闘の奥深さをどう感じるかも、同じように何を期待するかで変わります。ダッシュは自由に使えるより安全な選択肢ですが、敵のpoise meterを上げる効果はまったくありません。一方、パリィにはその効果があります。多くのボス戦では安全と攻めのどちらを選ぶかが重要であり、戦況を読んで選択を決め切るのが好きなプレイヤーにとって、このトレードオフはシステムに確かな深みを与えています。逆に、幅広い手札を期待しているなら、その幅は狭く感じられます。エイウは冒険を通して一本の剣を使い続け、鉱石で強化していきます。パリィは単一のシンプルなもので、属性効果はルーンによるものしかありません。多彩なコンボや動作の選択肢を求めるなら、終盤には戦闘が単調に感じられ始めるかもしれません。
ソウルライク初心者も楽しめる親切設計と油断できないシビアさ

『ルナリウム星の旅』は明らかに取っつきやすさを重視して設計されており、ソウルライクの入門作としてよく機能しています。手強いボス、限られた回復手段、パターンを覚える喜びといったジャンルの最良の部分を残しつつ、ジャンルを苛立たしくしている要素の多くを取り除いています。それでも、本当に手強い場面は存在します。パリィが苦手なプレイヤー向けには設定にStory Modeのオプションがあり、それほど過酷な挑戦をせずに物語を最後まで見届けられます。
ただし、取っつきやすいからといって甘いわけではありません。パリィのクールダウンはかなり長く、タイミングを誤ると再び試すまでしばらく待たされることがあります。タイミングが合わないときの戦闘は、取っつきやすさを打ち出した印象ほど寛容ではなく、正確さが求められます。また、ステータス強化が揃う前の序盤はエイウの動きが鈍く、まるで泥の中で戦っているかのように感じられることもあります。この感覚は操作に慣れ、意識が回避とパリィに向くようになれば薄れていきますが、最初の数時間はある程度慣れが必要です。
寄り道が強さにつながる探索の魅力とエリアごとの密度のばらつき

探索にははっきりとした見返りがあります。世界中に特別な欠片が隠されており、十分な数を集めると体力とレゾナンスの上限が増えます。隅々まで探せば、それだけ次のボスへの備えが整うわけです。世界は広大で秘密に満ちており、探索して可能な限り多くを知る価値があります。また、多くの脇道は安全なエリアへとつながっているため、安心して寄り道できます。
ただし、報酬は均等に配置されているわけではありません。同じスターフェアラーが治める巨大な城Cyanstoneは際立っています。広大で緻密に構成されていると感じられ、任意で挑めるボスやアイテム、NPCが随所に配置されています。それに比べると、その次のエリアは冗長で、追い求める価値のある報酬に乏しく感じられることがあり、隅々まで探したいという気持ちもそこではいくらか薄れてしまいます。
二人の主人公が紡ぐ温かな関係性と王道ゆえに好みが分かれる物語

物語の最も明確な強みは、その中心にある二人の関係です。エイウは修行中の若い騎士です。謎めいた闇の勢力によって蘇った怪物との戦いで倒れた彼女は、記憶の多くを失ったスターフェアラー、ルーンに救われます。二人の会話は真摯で自然に感じられ、それぞれに独自の魅力と茶目っ気があります。二人の絆は冒険を通じて深まっていき、それがカットシーンと同じくらい戦闘にも影響するため、物語に確かな感情的重みが生まれています。
一方、より大きな筋書きにはそれほど個性がありません。ニールと呼ばれる災厄が世界を脅かしており、光と闇の対立という構図はおなじみで野心にも欠けます。それでも旅はすぐに動き出し、十分な温かみと魅力をもって、冗長にならないペースで語られるため、最後まで引き込まれます。使い古された物語でも、好感の持てる二人の主人公を描く器として十分だと思えるなら、問題なく楽しめます。新鮮で野心的な筋書きを求めるなら、この物語はありきたりすぎて興味が続かないかもしれません。また、ゲーム中盤あたりで物語の勢いがいくらか失速することもあります。
パッチで改善が進むものの残存が懸念されるテキストや進行の不具合

レビュー時点では、技術的な問題が体験を損なっていました。当時のビルドでは、重要と思われるテキストの多くが読めませんでした。会話や日誌の項目に、本来のセリフではなくプレースホルダーテキストが表示されていたためです。サイドクエストの日誌項目の一つにバグがあり、クエストマーカーが表示されない、あるいは不明瞭だったことも重なって、目的地を探して当てもなくさまようことになりました。終盤の数時間ではキャラクターが互いのセリフを話してしまうことがあり、物語を追うのが難しくなりました。ゲームが一度クラッシュしたこともありました。
テキスト以外にも問題はあり、軽微なものから進行不能に陥るものまで幅広かったです。UIの不具合、難易度スケーリングの問題、進行システムが意図通りに機能しないといったものです。修正は迅速に行われました。1回のプレイスルー中に約4回のパッチが配信され、後のビルドでは会話、日誌、プレースホルダーに関する問題の大部分が解決されました。ただし、プレースホルダーテキストはその後もところどころで表示されました。これらの問題はローンチ時ほど多くはありませんが、完全に解決されたことは確認されていません。
留まりたくなる美しい世界と学ぶ手応えに満ちたソウルライクの良作

『ルナリウム星の旅』は、雰囲気、パターンを覚えることを軸にした戦闘、ビルドの試行錯誤を重視するプレイヤーに、ソウルライク初心者も含めて勧めやすい作品です。手描きの世界と物憂げなサウンドトラックは、そこに留まっていたいと思わせる場所を作り出しています。戦闘は各敵のリズムを覚えたことに報いてくれ、マントと刺繍によってその学びを自分なりの形にできます。パリィが苦手なプレイヤーにはStory Modeが用意されており、中心にあるエイウとルーンの絆が、旅に心に残る温かみを与えています。
ただし、いくつかの懸念点は判断を変えうる要素です。物語はおなじみの光と闇の物語で、エイウとルーンの温かみに頼っています。その温かみが物語を魅力的なものにしているのか、それともありきたりすぎて面白みに欠けるのかについて、メディアの間で意見が分かれました。また、回避とパリィのバランスが戦闘に意味のある戦術的深みを与えているのか、それとも限られたコンボや動作の選択肢が戦闘を単調にしているのかについても、メディアの見解は分かれました。エンディングのかなり前にスキルツリーを埋められることが、解放をめぐる悩みをなくしているのか、それとも序盤の選択を無意味にしているのかについても同様です。加えて、パリィの長いクールダウンと序盤の鈍い動きには慣れが必要です。レビュー用ビルドにはテキスト、クラッシュ、UI、難易度スケーリング、進行に関するバグがあり、迅速に修正されつつあったものの、完全に解消されたことは確認されていません。これらのどれも致命的でないなら、ベンチに戻りましょう。留まりたくなる世界と、学ぶことに報いてくれる戦闘こそが『ルナリウム星の旅』をプレイする理由であり、それは十分に強力な理由です。








製品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル名 | ルナリウム星の旅 |
| 原題名 | Lunarium |
| ジャンル | アクション, アドベンチャー, インディー, RPG |
| プラットフォーム | PC(Steam) |
| 発売日 | 2026年7月29日 |
| 価格 | Steam ¥2,250 |
| 公式サイト | — |
| 開発元 | 月相仪Lunarium |
| 発売元 | 月相仪Lunarium |
ストアページ
| ストア名 | URL |
|---|---|
| Steam | https://store.steampowered.com/app/2939790/ |










