幻の『L.A.ノワール』精神的続編『Whore of the Orient』開発者インタビューで未公開情報が明らかに!犯罪を未然に防ぐ新システムや進化した会話システムに注目
かつて開発が進められながらも幻と消えたゲーム『Whore of the Orient』について、元開発者から新たな情報が明らかになりました。このゲームは、ヒット作『L.A.ノワール』の精神的続編として期待されていましたが、資金面やパブリッシャーとの問題により開発中止となっていました。今回、当時のライターであるダニエル・マクマホン氏が、開発中に構想されていたゲームプレイの詳細を語っています。
未然に犯罪を防ぐ新たな捜査体験
『Whore of the Orient』は、1930年代の上海を舞台に、イギリス人刑事が活躍する歴史犯罪ストーリーとして計画されていました。『L.A.ノワール』がすでに起きた殺人事件やミステリーの解決に焦点を当てていたのに対し、本作では「犯罪が起きる前に阻止する」ことを目標としていたとのことです。プレイヤーは街を巡回し、犯罪を未然に防ぐという、よりプロアクティブな捜査体験が構想されていました。また、ゲームの舞台となる上海は、『L.A.ノワール』よりも「密度の高い」都市としてデザインされ、圧倒的なスケールよりも詳細な描写に注力する予定だったとマクマホン氏は説明しています。これは、『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』から『アサシン クリード ユニティ』への変化に似ているとしています。
進化した言語システムと会話システム
本作には、独自の言語システムが導入される予定でした。非英語圏の上海でイギリス人刑事を演じるプレイヤーは、ゲームを進めることで経験値を得て言語スキルをレベルアップさせ、より多くの人々と会話できるようになるという仕組みです。さらに、『L.A.ノワール』の会話システムも進化し、より多くの選択肢や分岐が用意される予定でした。『L.A.ノワール』では、尋問相手の表情から真実、情報隠蔽、嘘を見抜く必要がありましたが、『Whore of the Orient』では、相手が嘘をついていると感じた場合、プレイヤーは「威圧的な尋問」と「穏やかなアプローチ」のどちらかを選択できました。これにより、プレイヤーは「どのような警官になりたいか」をロールプレイでき、選択したアプローチによって異なる情報や結果が得られるようになっていたとのこと。正解は一つではなく、より有用な答えが存在するという、ダイナミックな尋問が構想されていました。マクマホン氏によると、「適切な尋問で容疑者を追い詰めれば、すべての真実が明らかになる一方、中間の戦略を取った場合は、住所や名前といった一部の情報しか得られず、さらなる容疑者を捜し、情報を繋ぎ合わせる必要があった」とのことです。
バットマン:アーカムシリーズに影響を受けた戦闘
戦闘システムについても、より魅力的なものを目指していました。特に徒手格闘に関しては、『バットマン:アーカム』シリーズのリズミカルな戦闘システムからヒントを得ていたとされています。もちろん銃撃戦も存在しましたが、近接戦闘にかなりの注意が払われていたようです。残念ながら、本作は開発が約15%しか進んでいない段階で中止となってしまいましたが、その革新的なアイデアは、ゲームにおける探偵ジャンルの可能性を広げるものだったと言えるでしょう。