『グランド・セフト・オートVI』PC版がコンソール版から遅れる理由とは?元Rockstarプロデューサーが語る開発の舞台裏とリソース配分の現実
『グランド・セフト・オートVI』(以下、『GTA VI』)のPC版がコンソール版から遅れて発売されることについて、元Rockstar Gamesのプロデューサーがその理由を明かしました。これは、開発リソースの配分や技術的な都合によるもので、よく言われる「PC版の出し惜しみ」といったビジネス上の思惑だけではないという見方が示されています。
コンソール版先行開発の技術的利点
元Rockstar Gamesプロデューサーのジョン・リッキオ氏によると、ゲーム開発は制約の多いコンソールから始める方が、技術的に効率が良いとされています。これは、性能が限られたコンソール向けにゲームを最適化し、その後PC向けにスケールアップする方が、最初から高性能なPC向けに開発して、後から性能を落とすよりもはるかに容易であるためです。同氏は、「制約から始めて拡張する方が常に良い。縮小するよりも拡張する方がずっと難しい」と説明しています。つまり、コンソール版でしっかりとした基盤を築き、PC版でグラフィックやフレームレートを向上させる方が、開発プロセスがスムーズに進むというわけです。
開発リソース配分の現実
Rockstar Gamesでは、開発リソースをどこに投入するかの議論が常に交わされているとのことです。例えば、『レッド・デッド・リデンプション』開発時、PC版のビルドは存在したものの、最終的にPC版が発売されたのはコンソール版の10年以上後でした。これは、PC版の開発に人員を割くよりも、『グランド・セフト・オートV』の開発に注力する方が、会社全体としてより大きな価値を生み出すと判断されたためです。リッキオ氏は、「どのプラットフォームにも反対しているわけではなく、SwitchやWiiのようなプラットフォームで動作させるために時間と労力を費やす価値があるかどうかの問題だ」と語っています。要するに、限られたリソースの中で、どのプロジェクトにどれだけの人員を割くべきか、その都度ビジネス上の判断がなされているということです。
『GTA VI』はXbox Series X|SとPlayStation 5向けに、今年の11月19日に発売予定です。