サウジアラビア政府系ファンドによる『Electronic Arts』の550億ドル規模買収、欧州連合が承認し史上最大のプライベートレバレッジドバイアウトへ
2026年07月23日 | #ゲーム #発売 | Eurogamer
欧州連合(EU)は、サウジアラビアの政府系ファンドであるPublic Investment Fund(PIF)、プライベートエクイティ企業のSilver Lake、そして投資会社Affinity PartnersによるElectronic Arts(EA)の買収を承認しました。この買収は、550億ドル規模とされており、史上最大のプライベートレバレッジドバイアウトとなる見込みです。欧州委員会は通常の合併審査手続きを経て、この買収が競争上の懸念を引き起こすことはないと判断し、承認に至ったとのことです。
懸念されていた買収の背景
このEA買収は、以前から様々な議論を呼んでいました。特に注目されたのは、サウジアラビアによるビデオゲーム業界への大規模な投資です。サウジアラビアは近年、多くのゲーム開発会社やパブリッシャー、さらにはeスポーツイベントへの投資を活発に行っており、人権団体からは「スポーツウォッシング」ではないかとの批判が出ていました。同国の人権問題やジャーナリストの殺害事件などが国際的な非難を浴びる中、海外産業への投資は国のイメージ改善や投資誘致の一環と見られています。
買収に対する業界の反応
昨年12月にはEAの株主がこの買収を承認しており、今回欧州委員会が承認したことで、主要な国家レベルでの障壁はほぼ解消されたと見て良いでしょう。しかし、この買収には、ドナルド・トランプ元米大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナー氏がCEOを務めるAffinity Partnersも関与していることから、ビデオゲーム業界の労働組合からも批判の声が上がっていました。昨年10月には、米国の労働組合「Communications Workers of America」がこの取引に反対し、後には米連邦取引委員会に対し、この取引への反対を求める書簡を送付していたとのことです。