『Sheep Raider』は『Coyote vs. Acme』に先駆けて不遇なコヨーテ一族を描いたPS1ステルスゲーム
2026年08月25日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+
『Coyote vs. Acme』が不遇なコヨーテの逆襲を描く一方、25年前にはその親戚がPS1で過酷なゲームショーに駆り出されていました。『Sheep Raider』は、ルーニー・テューンズのラルフ・ウルフを主役に、羊泥棒の仕事をステルスパズルとして描いた作品です。ゲームショーによる成功神話を風刺しながら、原作アニメのギャグをそのまま遊びに落とし込んでいます。
ラルフ・ウルフが主役の羊泥棒ゲーム
本作の主人公は、ロードランナーを追い続けるワイリー・E・コヨーテではなく、その親戚にあたるラルフ・ウルフです。欧州ではSheep, Dog 'n' Wolfのタイトルで展開され、古典的なアニメ作品と同じく、サム・シープドッグの勤務中に羊を盗むことが目的になります。
物語のラルフは、ダック・ドジャースに相当するダフィー・ダックに連れ出され、「Who wants to be a sheep stealer?」というゲームショーへの出演を強制されます。原文筆者は、番組がラルフを高額賞金のために働かせ、その労働を娯楽として放送する設定について、ゲームショーが生み出す成功への幻想を風刺していると見ています。
アニメのギャグを操作して羊を盗む
ゲームの中心は、サムに見つからないよう羊を運び出すステルスパズルです。茂みに変装したり、Acmeの通販アイテムを使ったり、シーソー型の仕掛けで羊を飛ばしたりと、ルーニー・テューンズの定番ギャグが攻略手段になります。
崖の間を走って渡る、ゴムひもで自分を飛ばすといった、現実離れした物理法則も特徴です。原文筆者は、本作を一般的なパズルゲームではなく、アニメのエピソード内で起きるドタバタを自分で演じる「カートゥーンRPG」のような作品だと評しています。
全18ステージには、ロードランナーとの危険なレースや、ウサギの着ぐるみでエルマー・ファッドを惑わせる場面など、シリーズの別キャラクターを使った展開も登場します。ヨセミテ・サム、雄牛のToro、赤い毛むくじゃらのGossamer、火星人マービンも脅威として現れ、農場から宇宙まで舞台が広がっていきます。
クリア時間と結末
原文筆者によれば、セルシェーディング風の3Dグラフィックや電子音楽とジャズを組み合わせたサウンド、環境を利用するパズルが本作の魅力です。パズルは試行錯誤を重ねるタイプで、ステージが進むにつれて難度も上昇します。
一方で、想定クリア時間は長くても約8時間で、仕組みを把握した後なら5時間未満でのクリアも可能だとしています。ゲームショーを勝ち抜き、深宇宙からも羊を連れ帰ったラルフを待っているのは、賞金ではなく同僚サムからの一撃です。ただし、この一連の出来事はラルフが見ていた仕事中の夢だった、という結末が用意されています。
原文筆者は、ラルフもワイリー・E・コヨーテも、バグズ・バニーら主役級キャラクターと同じ成功や評価を求めているように見えると指摘しています。『Coyote vs. Acme』が法廷劇を通じてコヨーテの名誉回復を描くのに対し、本作は最後までラルフを不遇な存在として扱う、意地の悪いユーモアを貫いた作品だとまとめています。