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『昭和アメリカ物語』体験版レビュー、重い操作感と強烈なブラックユーモアが同居

2026年08月29日 | #ゲーム紹介 | Game Informer

『昭和アメリカ物語』体験版レビュー、重い操作感と強烈なブラックユーモアが同居

日本の経済力がアメリカを買い取ったという1980年代のうわさを、もし現実にしたら――。NekcomのアクションRPG『昭和アメリカ物語』は、そんな架空の歴史を舞台に、墓からよみがえった主人公チグサ・チョコが妹を探して戦う作品です。試遊では、操作の重さや入力遅延に課題を感じさせながらも、血なまぐさい戦闘と不謹慎な笑い、強烈なキャラクター性によって独自の存在感を示していました。

日本が支配する異様なアメリカ

本作の舞台は、日本の経済的影響力がアメリカ全土に及んだ世界です。かつてハリウッドサインで知られた山には「Neo Yokohama」の文字が掲げられ、ハリウッドそのものもネオ・ヨコハマと呼ばれています。日本からの移民たちはギャングを形成し、その一派であるウォリアーズは、1979年の映画に登場するストリートギャングを思わせるメイクや1980年代風のクラブファッションで登場します。

試遊では、チョコが個性的な人物バッバ、車いすで同行するマイケル・ヒーローとともに、ハリウッドサイン跡の山道を進みました。そこで出会ったウォリアーズは、サービス料金を払わなかった男性を木に何度も打ちつけており、チョコはその場に介入して戦闘へ入ります。過激な暴力描写を前面に出しながら、直後の会話では「木の具合」と男性の急所のどちらを心配するか選ばせるなど、状況の悪趣味さをそのまま笑いに変える演出が用意されています。

原文筆者は、本作の作風をクエンティン・タランティーノ作品に影響を受けたものと表現しています。荒々しいアクション、性的で下品なジョーク、現実離れした設定を組み合わせた内容で、登場人物の言動や場面転換にも一筋縄ではいかない個性があるとのことです。龍が如くシリーズを思わせるような、シリアスな筋書きの中へ突拍子もない出来事や会話を差し込むタイプの物語作りも特徴とされています。

武器ごとに異なる豪快な演出

基本武器として使った刀は、弱攻撃と強攻撃を組み合わせて敵の体力を削り、よろめきゲージを蓄積させます。攻撃をつなげることで、腕や首を斬りつけたり、腹部を突き刺したりする残酷なフィニッシュ演出が発生します。素早いQTEでは、画面の指示に合わせてXボタンを連打し、敵を何度も刺し続ける場面もありました。

一方で、刀の振りは泥の中で動かしているように重く、入力してから攻撃が出るまでの遅れも目立ったと原文筆者は指摘しています。試遊版やゲームズコム会場の環境が原因である可能性には触れられているものの、少なくとも体験時点では、派手なアクションを気持ちよく連続させるには改善の余地がありました。

銃器では、弾数に制限のあるマシンガンと、処刑のようなフィニッシャーに向いたショットガンを使用できます。マシンガンの操作感は問題なく、ショットガンは本作の世界観に合った大げさな武器として機能していました。ショットガンを使う場面について、ディレクターのLuo氏と通訳が「いかにもアメリカらしい」と笑っていたとのことです。

山を進む途中では、アメリカ国旗を模した大型武器も入手できます。振りは遅いものの、広い範囲をまとめて攻撃できるため、集団で現れるウォリアーズや、後に登場するゾンビとの戦いで有効です。特に処刑攻撃は、愛国的な演出を過剰なまでに誇張した内容で、原文筆者が試遊中に最も気に入った武器とされています。さらに、BioShockのビッグダディを思わせる巨大なドリルも登場し、戦闘エリア内の複数の敵をまとめて貫くことができます。

ボス戦で露呈した操作面の課題

試遊の終盤では、山頂で温泉を営む男性を救出します。男性は2人組によって、裸のまま火の上であぶられるという極端な状況に置かれており、この2人がデモの最後のボスとして立ちはだかります。大柄で筋肉質な敵が、ウィリアム・テル序曲を思わせる楽曲を背に登場するため、戦闘全体が過剰な愛国的演出で彩られていました。

ただし、ボス戦は本来なら楽しく派手な見せ場になるはずの内容に対し、操作の引っかかりが目立ったとされています。特に、複数の武器を切り替えながら攻撃するコンボは、強力で演出も派手ですが、R1ボタンと方向キーを組み合わせる独特な入力が必要で、発動させにくい仕様でした。

加えて、怒りゲージとスタミナの仕組みも分かりにくく、戦闘中にそれぞれをどう管理すべきか把握しづらかったとのことです。今回は30分のデモを終えるためにチュートリアルを急いで進める必要があったため、製品版では操作やシステムに慣れることで印象が変わる可能性もあります。しかし、試遊時点では、武器やフィニッシュ演出の面白さを操作性が十分に引き出せていませんでした。

強烈な個性で笑わせるアクションRPG

戦闘の不安定さを抱えながらも、原文筆者は本作が実際に何度も笑わせてくれた点を評価しています。日本経由の1980年代中国のうわさを土台にしたアメリカという設定は荒唐無稽ですが、ネオ・ヨコハマの街並みや奇抜なギャング、チョコたちの振る舞いによって、単なる出オチではなく魅力のある世界として描かれているとのことです。

チョコがなぜよみがえったのか、妹を探す旅がどこへ向かうのかは、今回の試遊だけでは明らかになっていません。戦闘システムには改善を望む声がある一方、武器のデザインやアニメーション、登場人物の突飛な言動には、本作ならではの方向性がはっきり表れています。原文筆者は、今年の発売後にチョコがどのような騒動へ巻き込まれるのか、さらに世界を探索できることを楽しみにしているとしています。