ゲームの食欲を奪う食べ物10選、放射能を浴びる肉から犬用フードまで
2026年08月31日 | #ゲーム紹介 | Polygon
ゲームの食事といえば、冒険の合間に体力を回復し、料理の見た目でプレイヤーを楽しませる要素です。ところが、なかには「なぜそれを食べるのか」と問いかけたくなる料理や、食べ物と呼んでよいのか迷う回復アイテムも登場します。原文筆者は、虫や爬虫類を使った料理から、床に落ちたチキン、犬用フードまで、食欲を失わせるゲーム内の食べ物10種類を取り上げています。
放射能付きの肉から壁の中の肉まで
Falloutシリーズの「巨大ラッドローチ」は、荒廃した世界で生き残るための食料です。放射能に汚染された巨大ゴキブリは、荒野のあちこちに出現する安価で手に入りやすい存在で、キャンプファイアで焼けば回復アイテムになります。ただし、体力を回復する代わりに放射線量も上昇します。原文筆者は、食料の確保と放射線被ばくを同時に描くこの肉を、同シリーズが扱う過酷なサバイバルの象徴として紹介しています。
Castlevaniaシリーズには、城の壁を武器で壊すと内部から肉の塊が現れる作品があります。出どころも、なぜ石造りの壁に肉が埋め込まれているのかも、ゲーム内では説明されません。それでも食べれば体力が回復するため、プレイヤーにとってはありがたい仕組みです。原文筆者は、この「Mysterious wall meat」を、理由の分からないまま存在し続ける奇妙なダンジョンの食べ物として挙げています。
『Vampire Survivors』の「Floor Chicken」も、回復効果と見た目の不気味さが同居するアイテムです。戦闘中に光源を破壊すると出現し、30ポイントの体力を回復しますが、床の上に丸ごとのローストチキンが突然置かれるという、衛生面では到底安心できない食べ物です。ファンの間では、Castlevaniaの壁肉を直接的に意識した要素だと考えられており、1980年代のアーケードゲームに登場した食料アイテムへの目配せとも見られています。さらに、Floor Chickenを十分に集めると、敵対的な変異チキンが登場するボーナスステージ「The Coop」が解放されます。
生き物をそのまま食べる料理と謎のケーキ
『Death Stranding』の「Cryptobiotes」は、地面から掘り出した小さく動く生物です。主人公のSam Porter Bridgesは、荒廃したアメリカを横断して荷物を運ぶ途中、この生物を見つけると調理も下処理もせず、その場で口に入れます。食べればスタミナが即座に回復するため、移動中の補給としては便利です。しかし、うごめく生物を生のまま食べる描写は、料理の失敗とは別の方向で強い不快感を残します。原文筆者は、この場面が異世界的で荒れ果てた本作の世界を、より異質なものに感じさせる細部だと説明しています。
『Xenoblade Chronicles 2』の「Literally Killer Tart」は、名前からして穏やかではありません。材料はEveryman Cicada、Gregarious Scorpion、Sand Upas、Munchygrub、Motley Cobraをそれぞれ2匹ずつ。セミ、サソリ、ヘビなど、使われているものはすべて昆虫か爬虫類で、通常のタルトらしい生地や甘味料は加えられていません。完成品は菓子というより、うごめく生物を器に盛った料理に近いものです。
この料理を作るのは、ゲーム内で料理が苦手だと知られているMythraです。食べるとパーティーに強化効果が発生し、なぜかMythraへの信頼まで高まります。原文筆者は、彼女の料理にはほかにも魚とレタスを組み合わせた「Pureed Sculpin Parfait」や、「Spicy Scorpion Cookie」があると紹介しています。見た目と効果の落差が大きく、食べることで仲間からの信頼が高まる点も含めて、Mythraの料理センスに疑問を抱かせる一品です。
『FINAL FANTASY XV』には、料理上手なIgnisが作る多彩なメニューが登場します。寿司やステーキ、デザートなど食欲をそそる料理が多い一方で、原文筆者が特に問題視しているのが「Moist Tomato Cake」です。敵として登場するKiller Tomatoを1個丸ごとケーキに焼き込み、さらに付け合わせとしてトマトを追加した、湿り気のある赤い料理です。見た目はケーキというより、赤い斑点のある何かに近いものですが、食べればステータスが上昇します。原文筆者は、この料理について肯定的に挙げられる点はステータス強化くらいだとしています。
食べる側にも問題があるメニュー
『Heavy Rain』では、私立探偵のScott ShelbyがLaurenのために朝食を作る場面があります。プレイヤーは調理を操作でき、スクランブルエッグを焦げるまで焼くことも、ほとんど生の状態で残すことも可能です。ところがLaurenが戻ってきて料理を口にすると、どちらの状態でも反応や会話は変わりません。生焼けの卵白を食べさせても、黒く焦がした卵を出しても、物語上は同じように処理されます。
原文筆者は、この場面を小さく任意性のある出来事としながらも、作品全体に漂う奇妙で重苦しい雰囲気を強める要素だと見ています。調理の結果がストーリーに影響しないこと自体が、料理を出す側にも食べる側にも不自然さを残します。
『Persona 4』の「Mystery Food X」は、カレーとして作られる料理です。ChieとYukikoが調理しますが、材料にはフォアグラやナマコなど、一般的なカレーの具材とは考えにくいものが含まれています。ゲームは完成した料理の姿を直接見せないものの、それを食べた登場人物たちは明らかに苦しそうな反応を示します。料理名そのものが「Mystery Food X」とされていることもあり、何が入っているのか分からないという不安を最後まで拭えません。原文筆者は、これを試してみたいカレーではないと評しています。
食べ物というより心理攻撃に近い2品
『Cult of the Lamb』の「Minced Follower Meat」は、犠牲にした教団員の遺体を材料に作る料理です。ゲーム内では、肉の塊が見える灰褐色のペーストとして描かれ、草で作られた器に盛り付けられます。反抗的なフォロワーに食べさせると、規律を取り戻させる効果がある一方、75%の確率で病気にさせます。
さらに陰惨な使い方も可能です。反抗者の友人を殺し、その遺体から料理を作って本人に食べさせるという、心理的な攻撃として利用できます。カルト教団の運営をテーマにした作品ではゲームシステム上の意味がありますが、原文筆者は、カニバリズムを含む内容そのものを考えれば、ゲーム内でも最悪級の食べ物になり得るとしています。
最も強烈な例として挙げられているのが、Wolfensteinシリーズの「Dog Food」です。1992年のWolfenstein 3Dから2014年のThe New Orderまで、主人公B.J. Blazkowiczは体力回復アイテムとして犬用フードのボウルを食べます。作中でこの行動が説明されることはなく、戦争の英雄がなぜ犬用の器から食事をするのかも明らかにされません。
初代作品のソースコードでは、このアイテムは内部的に「Bad food」と呼ばれています。また、エンティティ名の「bo_alpo」は、当時実在した犬用フードブランドAlpoを意識したものです。単なる回復アイテムとして見れば機能は果たしていますが、原文筆者は、犬用フードを食べる理由が分からないままシリーズをまたいで登場する点を特に不気味な特徴として紹介しています。
ゲームでは、体力ゲージを回復できるなら、何を食べるかは問われないことがあります。しかし今回挙げられた10種類は、放射能に汚染された虫肉、地面に置かれたチキン、壁に埋まった肉、そして犬用フードなど、回復効果だけでは覆い隠せない印象を残します。原文筆者は、夕食前に読むと、虫の皿を前にして食べるかどうか迷うゲームキャラクターの姿を想像してしまうかもしれない、と締めくくっています。