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『Halloween: The Game』日本のPlayStation版を発売見送り 暴力表現とヌードが理由

2026年08月31日 | #ゲーム #発売 | DualShockers

『Halloween: The Game』日本のPlayStation版を発売見送り 暴力表現とヌードが理由

スラッシャー映画を題材にしたマルチプレイ作品『Halloween: The Game』が、日本ではPlayStation向けに発売されないことになりました。開発元のIllFonicは、ゲーム内の「生々しい暴力表現とヌード」が問題になった一方、原作映画の世界観を損なう大幅な修正は受け入れない方針を示しています。Xbox版とPC版は、日本でも2026年9月9日に発売される予定です。

PlayStation版だけが日本発売を見送る理由

本作は、映画シリーズで知られる殺人鬼Michael Myersを中心に据えた非対称型マルチプレイゲームです。プレイヤー同士が追跡と逃走を繰り広げ、Michael Myers側はHaddonfieldの住民や他のプレイヤーを追い詰めて殺害します。1人用キャンペーンも収録され、仮面の殺人鬼としてHaddonfieldの住民を恐怖に陥れる内容になるとされています。

IllFonicは、日本のPlayStation向け審査で強い修正を求められたため、同プラットフォームでの発売を見送ると説明しています。問題となったのは、作中に含まれる生々しい暴力表現とヌードです。開発元は、これらを変更すれば「原作映画の世界観を大きく損なう」として、内容を削るよりも日本のPlayStation版を出さない判断を下しました。

日本で発売されるXbox版とPC版については、PlayStation版と同じ制限が適用されない形で展開されるとみられます。ただし、記事ではXbox版やPC版の具体的な表現内容までは説明されていません。PlayStation版のみが発売対象から外れた背景には、同社と日本の審査機関の協力のもと、PlayStation側がより厳しい基準を運用していることがあるとされています。

また、本作は日本だけでなくオーストラリアでも発売禁止になっています。ただし、オーストラリアで問題視されたのは流血や残虐描写ではなく、ゲーム内に登場する規制対象物質だったとのことです。IllFonicは過去に、Jason Voorheesを扱ったFriday the 13thを手がけており、今回も追跡型の非対称マルチプレイと過激な殺害演出を組み合わせています。

CEROが問題視する暴力・流血表現

日本のゲーム審査を担うComputer Entertainment Rating Organization(CERO)は、過度な暴力や殺人を描く作品に対して、表現の修正を求めることがあります。最高区分の「Z」は海外の18歳以上相当のレーティングですが、Z指定であっても極端な残虐表現を自由に描けるわけではありません。

記事によると、首切りや切断された手足の描写は、CEROが特に厳しく扱う表現の1つです。暴力によって露出した内臓、画面を埋めるような大量の赤い血、死体や損壊した人体を背景に置く演出も認められない場合があります。人間の苦痛そのものを長時間見せる拷問描写も、プレイヤーに強い苦痛を体験させることだけを目的とする場合は制限対象になります。

こうした基準は、1990年代に日本で起きた凶悪事件と、ゲームや暗い内容のメディアが若者に与える影響をめぐる議論を背景に強化されたと記事は説明しています。神戸で児童が同級生を殺害し、首を学校の門に掲げた事件は、若者の暴力とメディアの関係に対する社会的な衝撃を広げました。記事では、その影響もあり、ゲームにおける首切り表現が現在まで認められていないとしています。

2000年代にはGrand Theft Autoシリーズをめぐる批判も高まり、日本の政治家が同シリーズを若者に有害な作品だと指摘しました。こうした論争の中でZ区分が設けられ、ゲーム内の暴力をプレイヤーが自分で操作する点が、映画や漫画とは異なる倫理的な問題として扱われてきたとのことです。映画や漫画では非常にリアルな流血描写が許容される場合でも、ゲームでは「暴力を自分で実行する」構造がより厳しく見られます。

Resident EvilやDead Spaceにも影響

日本発売時に大幅な修正を受けたホラーゲームは、本作が初めてではありません。記事では、CapcomのResident Evil Requiemが日本向けに調整された例を挙げています。同作では、人体の一部を黒い長方形で覆って見えなくしたほか、敵が死亡した際に噴き出す血の量を抑え、血の色を赤から黒へ変更しました。主人公Graceが人間の胴体の内部からアイテムを取り出す場面も、暗い映像処理によって内容がほぼ見えない形にされたとされています。

一方、切断そのものをゲームシステムの中心に据えた作品は、日本での発売を断念しています。Dead Spaceと、その精神的後継作The Callisto Protocolは、変異した異星の敵の手足を撃ち落とすことが戦闘の重要な要素です。そのため、CEROが問題視する切断表現を削るとゲーム性そのものが成立しにくく、日本発売に至らなかったと記事は伝えています。

海外の開発会社には、日本向けに自主的な修正を施す選択肢があります。しかし、IllFonicのように原作の表現や世界観を守ることを優先し、地域版だけ内容を変えないスタジオもあります。日本のゲーム会社はこれらの基準を把握しているため、海外版と日本版で表現を変えたうえで発売することが多いとされており、本作の対応はその方針の違いを示す事例となっています。