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Hasbro CEOがWizards of the Coastを直接管轄、後任社長は未定

2026年09月02日 | #その他 | Polygon

Hasbro CEOがWizards of the Coastを直接管轄、後任社長は未定

Wizards of the Coastの社長を務めていたJohn Hight氏の退任を受け、親会社HasbroのCEOであるChris Cocks氏が、後任が決まるまで同社を直接管轄することになりました。マジック:ザ・ギャザリングやDungeons & Dragons、デジタルゲーム部門を含む既存の経営陣は、暫定社長を介さずCocks氏へ直接報告する体制に移行しています。

Hight氏の退任後も後任は未定

Hight氏の退任は、Hasbroが7月27日に米証券取引委員会へ提出した書類で明らかになりました。9月1日付でWizards of the CoastおよびDigital Gaming部門の社長職を退き、その後1年間はアドバイザーとして会社に関わる予定とされています。

しかし、退任日を迎えた時点でHasbroは後任の社長を発表しておらず、暫定社長を誰に任せるのかも公表していません。Hasbroの広報担当者は海外メディアPolygonに対し、後任を探している間はWizardsの既存のリーダーシップチームがCocks氏へ直接報告すると説明しました。後任については社内外での人選を進めているものの、完了時期について「現時点で具体的なタイムラインは共有できない」としています。

Hasbroは7月、Hight氏の退任を発表した際、Wizardsの財務面と事業運営は引き続き好調だと強調しました。マジック:ザ・ギャザリングとDungeons & Dragonsは「非常に好調なパフォーマンスを続けている」とし、2027年に予定する2本の大型ゲーム、ExodusとWarlockも計画どおり進んでいると説明しています。

主要ブランドは既存幹部が継続して指揮

Hight氏は、退任に関する書類が公開された後、LinkedInへの投稿で、引退するわけでも活動をやめるわけでもないと説明しました。今後は教育、創作活動、ゲームを遊ぶことや考えること、将来的にゲームを作ることに、より多くの時間を使いたいとしています。また、Wizardsの運営は個人1人の成果ではなく、日々ゲームに創造性や専門知識、情熱を注ぐ人々によって成り立っていると述べ、後を引き継ぐチームを評価しました。

そのチームには、主要ブランドを担当する複数の幹部が含まれます。社内のマジック組織であるStudio Xでは、Rebecca Shepard氏がシニアバイスプレジデント兼グローバル・プレイ・リードに昇格し、プレイヤーがさまざまな形でゲームを体験する方法を統括しています。Aaron Forsythe氏はマジックのデザインおよびクリエイティブ部門を率い、ゲーム全体の設計、表現の方向性、商品面での新しい取り組みを担当します。長年デザイン責任者を務めるMark Rosewater氏も、この大きなクリエイティブ体制の中で活動しています。

Dungeons & Dragons部門はDan Ayoub氏が引き続き率いています。Ayoub氏は以前、Hasbroでデジタルゲーム部門のシニアバイスプレジデントを務め、2025年7月に同フランチャイズの責任者へ就任しました。書籍、ゲーム、映画、テレビなどを1つの組織で扱う統合型の運営モデルを掲げており、マジックのUniverses Beyondに近い形で、外部作品とのクロスオーバーもD&Dへ取り込む方針です。最初の例となるWorld of Warcraftとのコラボレーションは、11月に発売される予定です。

Cocks氏がゲーム事業の方針を主導

今回の暫定体制では、マジック、D&D、Wizardsのデジタルゲームを担当する幹部が、誰の指揮下に入るのかが従来より明確になります。ただし、どの幹部が「リーダーシップチーム」に含まれるのかについて、Wizardsは詳細を公表していません。少なくとも現時点では、各部門とHasbro CEOの間にWizardsの暫定社長は置かれない形です。

Cocks氏は2016年から2022年までWizardsの社長を務め、その後HasbroのCEOに就任しました。在任中はマジックの大幅な成長を監督し、CEOとなった現在も同タイトルをHasbroの重要な収益源として評価しています。2026年7月21日の決算説明会では、デジタルゲーム事業の見直しを自ら説明し、2028年以降に計画されていた複数のゲームの中止や評価損を含む再編方針を示しました。

デジタル投資については、トレーディングカードゲームとRPGに集中し、特にマジック、D&D、Magic: The Gathering Arena、D&D Beyondを重視すると説明しています。一方で、開発会社やパブリッシャーとの提携をより活用する方針も示しており、投資先を絞りながら、Hasbroが保有するブランドを軸に事業を進める考えです。Cocks氏はこの方針を「集中、コスト規律、自社で保有できるプラットフォーム、パートナーシップ」と表現しました。

D&Dの新展開にも影響か

Wizardsでは、D&D Universes Beyondの専任チームに向けた幹部級の求人も公開されています。募集には、次世代のD&Dの遊び方を定義するプリンシパルゲームデザイナーなど、3つの上級職が含まれていました。新たなコラボレーション体験やフォーマット、ユーザー層の開拓を担うポジションで、すでに発表されているWorld of WarcraftやStar Wars関連の商品に続く展開を見据えたものとされています。

Cocks氏は3月にThe Vergeのインタビューで、Hasbroの主要事業の1つであるゲーム部門は「Wizards of the Coastを中心としている」と説明しました。マジックとD&Dは、Hasbroのデジタル、エンターテインメント、ライセンス部門を横断するハイブリッドな体制で運営されており、部門間で優先順位が衝突した場合に最終判断を下す人物については「通常は私だ」と語っています。

これまではWizardsの社長が担っていた経営上の役割を、後任が決まるまでCocks氏が直接引き受けることになります。後任選びの時期は未定ですが、主要ブランドの運営自体は既存の責任者が継続し、デジタルゲームへの投資方針とD&Dの新規展開については、Hasbro CEOの判断がより直接的に反映される状況となりました。