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『The Elder Scrolls V: Skyrim』とFalloutを手がけたBethesda開発者も大量解雇の対象に

2026年09月02日 | #ゲーム | GamesRadar+

『The Elder Scrolls V: Skyrim』とFalloutを手がけたBethesda開発者も大量解雇の対象に

Xboxによる大規模な人員削減が、Bethesdaのような看板シリーズを抱えるスタジオにも及んでいます。Bethesda Game Studiosでは、SkyrimやFalloutに長年携わってきたベテランを含む従業員が職を失い、会社への貢献や人気シリーズの実績が雇用を守るとは限らない現実が浮き彫りになりました。元開発者は、数十年にわたるキャリアの終わりが、わずか2分ほどの会議で告げられたと証言しています。

Xboxの人員削減でBethesdaにも広がった影響

Xboxでは、2027会計年度末までに合計3,200人を削減する計画が進められており、記事の取材時点ですでに少なくとも1,600人が解雇されたとされています。対象にはBethesdaの開発者も含まれ、SkyrimやFalloutに数十年単位で関わってきたChristiane Meister氏やRay Lederer氏の名前も挙がっています。

Bethesda Game Studios Austinで働いていたAnne Barrett氏は、英紙The Guardianの取材に対し、スタジオの従業員たちは自分たちが解雇を免れる可能性に期待していたと語っています。同氏によれば、BethesdaはSkyrimとFalloutを生み出したスタジオであり、今後も大きく期待される作品を開発しているため、その実績や仕事が会社からの評価につながり、雇用を守ると考えていたとのことです。

しかし実際には、従業員は短時間の会議に呼び出され、そこで解雇を知らされました。Barrett氏は「私たちは安全だと思っていました。ところが、場合によっては何十年ものキャリアを終わらせるための、2分間の会議に呼ばれたのです」と振り返っています。長く会社に貢献してきた人々にとって、その知らせは極めて大きな打撃になったとしています。

従業員が知ったのは一般公開された社内メモの後

Bethesdaの従業員は、解雇の情報を会社から事前に詳しく知らされていたわけではなかったようです。The Guardianによると、従業員たちは一般の人々と同じように、大量解雇に関する報道を通じて状況を推測していました。社内で何が起きているのかについて、外部の読者より多くの情報を持っていたわけではなかったといいます。

状況が大きく動いたのは、Asha Sharma氏がXboxの立て直しを示す「resetting Xbox」と題したメモを公開した時でした。従業員たちは、その内容が世間に向けて公開されたことによって大量解雇を知り、その約1時間後に個別の会議へ呼び出されました。そこで、それぞれ誰が職を失うのかが伝えられたとのことです。

Barrett氏は当時の反応について、信じられなさから一日中笑っていたと説明しています。解雇が現実に起きるはずがないと考え、笑うことで状況を処理していたそうです。一方で、同僚の中にはその場で大きく動揺し、何が起きているのか理解できず、深刻な精神状態に陥った人もいたといいます。

同氏自身も、衝撃を実感したのは翌日だったと語っています。大学時代に周囲からBethesdaと呼ばれていたほど、同社で働くことが夢だったにもかかわらず、7年間を費やした仕事が突然失われました。憧れのスタジオで働くという目標を実現した後に、そのキャリアが予告なく断ち切られたことが、解雇の影響をより深刻なものにしています。

『The Elder Scrolls 6』やFallout 5を控えるなかでの決定

Bethesdaでは、The Elder Scrolls 6やFallout 5を含む複数の作品が、さまざまな開発段階にあるとされています。両作はシリーズファンが10年以上にわたって待ち続けている作品であり、完成すればXboxにとっても特に大きなタイトルになると見込まれています。それにもかかわらず、過去作を支えてきたベテラン開発者が削減対象となりました。

この判断について、Barrett氏は、長年の経験を持つスタッフを失った状態で、これまでと同じ水準の作品をどう作るのか疑問を呈しています。Bethesdaのゲームには独自に構築された技術が使われ、シリーズには多くのプレイヤーが認識するビジュアル面での個性があります。その技術を作り上げ、改良を続けてきた人々がいなくなれば、単純に新しい人材を投入するだけでは同じ問題に対応できないという考えです。

同氏は、経験のないアーティストを採用して、15年から20年前に別のスタッフが担っていた仕事をすぐ再現させることはできないと説明しています。会社側は新しい体制でも実現できると考えているようですが、Barrett氏はその見方に同意していません。これは単なる人員数の問題ではなく、開発環境や技術、作品の方向性を理解するために必要な組織内の知識が失われる問題だとしています。

AAAゲーム業界への不信と創造性への懸念

今回の経験を受け、Barrett氏はゲーム業界に対する見方が大きく損なわれたと語っています。同氏が問題視しているのは、解雇そのものだけではありません。大規模なAAAゲームがプレイヤーにとって価値を持つ理由を、業界が見失っているのではないかという懸念です。

同氏によれば、AAA作品の価値は、規模が大きく見た目が豪華であることだけではありません。大規模なスタジオだからこそ、創造性に資金や時間を投じ、新しいアイデアを形にできる点に意味がありました。しかし現在は、同じ公式を何度も繰り返す傾向が強まり、娯楽業界でそれを続ければ、いずれ観客やプレイヤーが飽きてしまうと指摘しています。

Barrett氏は、業界が再び創造性そのものを重視し、そのための投資を行う状態に戻ることを望んでいます。人気シリーズや過去の成功だけでなく、長年培われた技術と経験をどう扱うのかも、今後の大手ゲーム企業に問われる課題になりそうです。