ドリームキャストのJRPG、9作品がいまも遊びにくいまま
2026年09月04日 | #その他 | DualShockers
ドリームキャストには、後継機や現行プラットフォームへ移植されないまま取り残されたJRPGが少なくありません。ソニックアドベンチャー2やシェンムーのように本体の外へ進出した作品がある一方で、独創的な作品ほど入手困難な状態が続いています。原文筆者は、そうしたタイトルの中から、現在でも遊ぶ価値がある9作品を紹介しています。
移植されても決定版にならない作品
『Evolution: The World of Sacred Device』は、完全にドリームキャストだけに残された作品ではありません。続編のEvolution 2: Far Off Promiseとともに、2002年にゲームキューブ向けのEvolution Worldsへまとめて移植されています。しかし原文筆者によれば、移植版は2作品を収録した代わりに、元のダンジョン探索要素の多くを削り、ボイスのないカットシーンへ置き換えているとのことです。
本作はカラフルなダンジョンを進む、シンプルなタイプのJRPGです。ゲームキューブ版が存在するからといって、ドリームキャスト版の代わりになるとは限りません。手軽なダンジョンRPGを求めるなら、原文筆者は探索部分が残されたドリームキャスト版を推奨しています。
『Time Stalkers』も、ドリームキャストの個性を感じられるダンジョン探索型JRPGです。Climax Entertainmentの複数の作品に登場した要素を、変化するひとつの世界へ集めたような内容で、今日の大型クロスオーバー作品とは規模が異なるものの、複数の作品を組み合わせる発想自体が特徴になっています。
ランダム性のあるダンジョンを攻略するローグライク的な仕組みを備えており、Hadesや『ポケモン不思議のダンジョン』のように、状況に応じて戦略を変えるゲームが好きな人に向いています。ジャンルが広く知られるようになる前の作品だけに、現代の同系統タイトルとは異なる手触りを楽しめると原文筆者は説明しています。
好みが大きく分かれる独創作
『Seventh Cross: Evolution』は、一般的なJRPGの枠には収まりにくい作品です。戦闘やステータスなどRPGとしての要素を備えていますが、ゲームの中心にあるのは、プレイヤーの選択によってキャラクターを変化させていく仕組みです。
ゲーム開始時には、複数の色をステータスへ割り当てます。その後、進化を重ねることで、色を使ってグリッドを塗り、手足などの身体パーツを作り出せるようになります。仕組みの説明がわかりやすいとは言いにくく、原文筆者は本作を「好きになるか、嫌いになるかがはっきり分かれる」ゲームと位置づけています。それでも、他作品では味わえない進化システムを実際に体験する価値があるとしています。
『deSPIRIA』は、より不穏で難解な方向へ振り切れたJRPGです。主人公のアリュール・ヴァレンタインは、チャーチと呼ばれる組織に仕える「ハンドメイドン」ですが、その役割には暗殺任務をこなす秘密 agentとしての側面も含まれています。原文筆者は、奇妙なホラー表現に耐性があり、古典的なJRPGの仕組みを好む人向けの作品だと紹介しています。
本作では、適切な重要アイテムを集めるだけでなく、ゲーム内で必殺技を習得しなければ先へ進めない場面があります。物語の不気味さだけでなく、必要な情報や技を自分で把握していく難しさも魅力の一部です。万人向けとは言いにくい一方、独特なホラーJRPGを探している人には強く印象に残る作品とされています。
ドリームキャストらしさを持つ3作品
『SEGAGAGA』は、セガそのものを題材にした風変わりなRPGです。プレイヤーはセガに引き取られた立場となり、会社を成長させることを目指します。その過程では、セガの有名なIPに関係するキャラクターたちとも出会うことになります。
ただし、目的は単に会社を立て直すことではありません。苦境にあるセガを業界の別の古参企業との競争から救うため、プレイヤーはゲームを制作する必要があります。敵として登場するのはゲーム開発会社の社員で、彼らと遭遇し、力を発揮して働くよう説得していくという設定です。原文筆者は、セガとドリームキャストの時代背景に強く結びついた作品であり、まさにそのハードに収まるべきゲームだと見ています。
『Elemental Gimmick Gear』は、RPGでありながら探索とパズルを前面に出したタイトルです。物語やキャラクター会話といったJRPGらしい部分を持ちながら、ダンジョンではタイトルにもなっている「Elemental Gimmick Gear」、通称E.G.G.を使って仕掛けを解いていきます。明るく奇抜なビジュアルも含め、原文筆者は当時のドリームキャストらしいデザインを象徴する作品と説明しています。
一方で、古さを感じさせる仕様もあります。ゲーム全体で使うスピンアタックには強化版がありますが、最初の町の広場にいるキャラクターを100回連続で倒すことでしか入手できません。取得には時間がかかるものの、終盤の進行を大幅に楽にする強化です。パズル要素を備えたRPGに興味がある人は、この極端な条件も含めて本作の個性として受け止める必要があります。
『Napple Tale: Arisa in Daydream』は、見た目のかわいらしさと、扱うテーマの重さが同居する作品です。時間の経過や命の喪失、現在を生きる人間に何ができるのかといった題材を、明るくカラフルなステージを通して描きます。プラットフォームを進む場面が多く、ゲームプレイだけを見ると、JRPGというよりアクション寄りに感じられる構成です。
それでも、選択肢や一本道の物語、サイドクエストなど、RPGとしての要素はしっかり含まれています。原文筆者は、力や勝利を中心に描く作品が多いゲーム業界の中で、かわいらしい外見から始まり、プレイヤーに自分の人生を見つめ直させる物語へつながる点を評価しています。
特に惜しまれる『El Dorado Gate』と『Skies of Arcadia』
『El Dorado Gate』は、カプコンが手がけた、ピクセルアートを重視した大作JRPGです。2000年から2001年にかけて全7枚のディスクに分けて発売されました。ひとつのJRPGを7枚に分割する構成は、現在の感覚ではもちろん、当時のプレイヤーにとっても非常に大きな規模です。
本作が広く語られにくい理由は、ドリームキャスト向けに日本でのみ発売されたことに加え、7枚すべてをそろえる必要がある点にもあります。原文では、現在の各ディスクの価格は出品によって異なり、1枚または複数枚のセットが数十から数百ドルに及ぶ場合があるとされています。さらに、ゲーム内を含むアートワークを吉田明彦ではなく、原文に記載された伝説的な画家・天野喜孝が担当している点も、本作の見逃せない特徴です。
リストの最後に挙げられているのが『Skies of Arcadia』です。厳密にはドリームキャスト専用ではなく、後にゲームキューブへSkies of Arcadia Legendsとして再発売されました。しかし原文筆者は、2026年時点で移植先が1機種だけでは十分とは言えず、ドリームキャストとゲームキューブの両方に取り残された状態だと指摘しています。
セガ作品の中には、現在も展開が続くPhantasy Star Online、Steamで配信されているソニックアドベンチャーシリーズ、復活プロジェクトの対象となっているJet Set Radioなどがあります。それに対して本作は、原文筆者の見解では現行の展開から姿を消しています。独自の魅力と、当時のJRPGファンから高く注目された個性を持ちながら、現在は中古市場で高額になりやすく、遊ぶためのハードルが高い作品です。
原文筆者は、これら9作品を単なる入手困難な旧作ではなく、ドリームキャストのゲームライブラリが持っていた多様さの証拠と捉えています。移植版があっても内容が変わっている作品、日本でしか発売されなかった作品、独特すぎて現代のシリーズ展開に組み込みにくい作品など、取り残された理由はそれぞれ異なります。それでも、ダンジョン探索、ホラー、パズル、プラットフォームアクション、セガ自身を題材にした風刺まで、9作品は同じハードから生まれたとは思えないほど幅広い個性を備えています。