『Substructure』は惑星全体を舞台に工場を拡張するFactorio系シミュレーション
2026年09月04日 | #ゲーム紹介 | GamesRadar+
Factorioの高難度MOD「Ultracube」に着想を得た『Substructure』は、1つの惑星を縦方向に掘り進みながら生産ラインを構築する工場シミュレーションです。資源の採掘や加工を自動化するだけでなく、昼夜や階層ごとに異なる環境を利用し、エレベーターで惑星の表面と地下を結ぶ物流設計が重要になります。開発元は、プレイヤーを直接導くのではなく、複雑な問題を自力で解決した達成感を重視しているとのことです。
Ultracubeの発想を惑星規模へ
本作の出発点になっているのは、Factorio向けMOD「Ultracube」です。このMODでは、象徴的なキューブの周辺でしか生産できないという制約があり、プレイヤーは限られた範囲内で資源や生産設備をやりくりしなければなりません。生産のボトルネックをどう解消するかが常に問われる仕組みで、工場シミュレーションの基本である拡張に、厳しい制限を組み合わせた内容として知られています。
Substructureは、このアイデアを単一の制約空間から、惑星全体へと広げます。太陽系に「ならず者の惑星」が流れ込んだ後、プレイヤーは調査のためその地表へ向かいます。到着地点の周辺ではシリカなどの資源を採掘でき、これを建築材料として設備を整えます。現地の生物を飼育して燃料となるバイオ燃料を生産し、より複雑な施設を動かす流れも用意されています。
生産が進むと、ベルトコンベアやロボットアームが燃料、原材料、種子などを運搬し、植え直しまで自動化していきます。単に資源を集めて設備を増やすのではなく、どの素材をどこへ送り、どの工程を先に安定させるかを考えることが、惑星への進出を支える基本になります。
地表から惑星の内部へ
地表で扱う資源のなかには、通常の素材とは異なる性質を持つ岩石も存在します。この岩石は夜間にしか採掘できず、適切に処理しなければ時間とともに消滅してしまいます。序盤から時間帯と加工工程の両方を管理する必要があり、環境条件を無視した工場づくりでは資源を維持できません。
やがてドリルを使えるようになると、惑星の地殻を掘り抜き、地下の新たな領域へ進めるようになります。最初に現れる地下層は暗く湿った環境で、発光する菌類が生息しています。さらに深く掘り進めた層では環境が再び変化し、光る結晶に加えて、設備や生産を圧迫する毒性も存在します。開発元のDubious Designは、惑星の中心部まで到達する展開を予告しており、深部へ進むほど、現在は無人に見える惑星の過去に関する手がかりも見つかるとしています。
ただし、進行方向が地下だからといって、単純に下へ掘り続ければよいわけではありません。ドリルは穴を開けるためだけの設備ではなく、複数の階層をつなぐ巨大なエレベーターシャフトを建設するためにも使われます。地下で採掘した素材を地表へ運び、地表で加工した素材を再び地下へ送り込むなど、階層をまたぐ物流網の構築が必要になります。
エレベーターが生産ラインになる
地下の各階層は環境が異なるため、同じ設備をどこに置いても同じ効率になるわけではありません。たとえば植物は日光によって生産が速まり、暗闇では遅くなります。こうした触媒となる環境条件を活かすには、素材を処理する場所だけでなく、エレベーターがいつ、どの階層へ移動するかまで調整しなければなりません。
エレベーターは単なる輸送手段ではなく、複数の階層を往復する巨大な工場として機能します。どの階層で何を生産するかを決め、移動を開始するしきい値を設定し、搬出先の設備が受け取れる量とのバランスを取ることが求められます。地表の拡張に必要な素材を地下から運ぶ一方、地下の加工に必要な資源を上から送り込むため、片側のラインだけを整備しても全体は安定しません。
記事中では、3つの惑星階層が明らかになった段階ですでに、環境条件、時間制限のある資源、複数の輸送経路が絡み合い、仕組みの多さに圧倒されると原文筆者が記しています。序盤から複数のシステムが相互に依存する設計になっており、工場の一部を改善すると別の場所で素材不足や輸送の停滞が起きる可能性もあります。
直接説明せず、試行錯誤を促す設計
共同設立者のMike Donoghue氏とStu Taylor氏は、ゲームが「複雑すぎる」方向へ膨らみ続けないよう、要素を追加したい衝動と戦っていると説明しています。目標は、最初からすべての仕組みを提示することではなく、プレイヤーが段階的に新しい考え方を理解できるようにすることです。
開発チームの内部で掲げている合言葉は「all game」で、プレイヤー自身の理解を中断するような過剰な案内を避ける方針を示しています。つまり、目的地や最適解を常に教えるのではなく、設備の挙動や資源の性質を観察しながら、自分で生産網を組み替えていく形式です。習熟には時間がかかる一方、触媒、時間制限付きの資源、惑星の垂直構造といった摩擦こそが、ゲームの面白さを生む要素だと開発者は考えています。
Taylor氏は、興味深さには「摩擦」が必要だと説明し、Donoghue氏も、人は問題を解決して達成感を得ることに本質的な満足を感じるとしています。開発チームは、プレイヤーが自分で仕組みを理解し、間接的な手がかりをもとに問題を解決することで、最も大きな達成感を得られると考えているとのことです。思い通りに工場が動かず、状況に悩まされる時間さえも、最終的な成功を際立たせるための設計に含まれています。